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公開番号2024103305
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-01
出願番号2023007571
出願日2023-01-20
発明の名称弾性波フィルタ
出願人株式会社村田製作所
代理人個人,個人
主分類H03H 9/64 20060101AFI20240725BHJP(基本電子回路)
要約【課題】LC共振回路により形成される減衰極以外の帯域の減衰量を確保することができる弾性波フィルタを提供する。
【解決手段】
弾性波フィルタ1は、複数の入出力端子T1、T2と、複数の入出力端子を結ぶ第1経路r1に設けられたフィルタ回路10と、第1経路r1の少なくとも一部と並列接続される第2経路r2に設けられた付加回路20と、を備える。フィルタ回路10は、第1経路r1に設けられた直列腕共振子、および、第1経路とグランドとを結ぶ経路に設けられた並列腕共振子を有する複数の弾性波共振子11と、複数の弾性波共振子11の少なくとも1つとともに共振回路LC1を形成するインダクタと、を有する。付加回路20は、複数のIDT31、32が隣接配置されたIDT群25を有する。付加回路20の通過特性において挿入損失が極小となる損失極小点pm1の周波数は、共振回路LC1の共振周波数と一致している。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
複数の入出力端子と、
前記複数の入出力端子を結ぶ第1経路に設けられたフィルタ回路と、
前記第1経路の少なくとも一部と並列接続される第2経路に設けられた付加回路と、
を備え、
前記フィルタ回路は、
前記第1経路に設けられた直列腕共振子、および、前記第1経路とグランドとを結ぶ経路に設けられた並列腕共振子を有する複数の弾性波共振子と、
前記複数の弾性波共振子の少なくとも1つとともにLC共振回路を形成するインダクタと、
を有し、
前記付加回路は、複数のIDT(InterDigital Transducer)が隣接配置されたIDT群を有し、
前記付加回路の通過特性において挿入損失が極小となる損失極小点の周波数は、前記LC共振回路の共振周波数と一致している
弾性波フィルタ。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記LC共振回路は、前記直列腕共振子と、当該直列腕共振子に並列接続された前記インダクタと、によって構成されている
請求項1に記載の弾性波フィルタ。
【請求項3】
前記LC共振回路は、前記並列腕共振子と、当該並列腕共振子と前記グランドとを結ぶ経路に配置された前記インダクタと、によって構成されている
請求項1に記載の弾性波フィルタ。
【請求項4】
前記LC共振回路の共振周波数は、前記フィルタ回路の前記弾性波共振子によって形成される通過帯域外の減衰極から見て前記フィルタ回路の通過帯域とは反対側に形成されている
請求項1に記載の弾性波フィルタ。
【請求項5】
前記損失極小点は、前記付加回路の通過特性において複数表れ、
複数の前記損失極小点は、第1の損失極小点と、前記第1の損失極小点よりも高い周波数に位置する第2の損失極小点と、を有し、
前記第1の損失極小点の周波数および前記第2の損失極小点の周波数のいずれか一方は、前記共振周波数と一致している
請求項4に記載の弾性波フィルタ。
【請求項6】
前記フィルタ回路は、2つの前記LC共振回路を有し、2つの前記LC共振回路に対応する2つの前記共振周波数を有し、
前記第1の損失極小点と前記第2の損失極小点とによって挟まれる帯域は、2つの前記共振周波数の間の帯域内にある
請求項5に記載の弾性波フィルタ。
【請求項7】
前記フィルタ回路の通過帯域は、2496MHz以上2690MHz以下の周波数帯域を含む
請求項1~6のいずれか1項に記載の弾性波フィルタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性波フィルタに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、フィルタ回路と、フィルタ回路に並列接続される付加回路とを備える弾性波フィルタが知られている。特許文献1には、共通端子と第1端子とを結ぶ第1経路上に設けられたフィルタ回路と、第1経路上にあって共通端子側に位置する第1ノードおよび第1端子側に位置する第2ノードに接続され、第1経路上を流れる所定の周波数帯域の成分を相殺するキャンセル回路と、を備える弾性波フィルタが開示されている。フィルタ回路は、複数の直列腕共振子および複数の並列腕共振子によって構成され、並列腕共振子とグランドとを結ぶ経路上にはインダクタが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-74539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、並列腕共振子とグランドとを結ぶ経路上にインダクタを設けることでLC共振回路が形成され、フィルタ回路の通過帯域外の所定の周波数に減衰極を形成することができる。しかしながら、LC共振回路により形成される減衰極だけでは、減衰極以外の帯域の減衰量を確保できないことがある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、LC共振回路により形成される減衰極以外の帯域の減衰量を確保することができる弾性波フィルタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る弾性波フィルタは、複数の入出力端子と、前記複数の入出力端子を結ぶ第1経路に設けられたフィルタ回路と、前記第1経路の少なくとも一部と並列接続される第2経路に設けられた付加回路と、を備え、前記フィルタ回路は、前記第1経路に設けられた直列腕共振子、および、前記第1経路とグランドとを結ぶ経路に設けられた並列腕共振子を有する複数の弾性波共振子と、前記複数の弾性波共振子の少なくとも1つとともにLC共振回路を形成するインダクタと、を有し、前記付加回路は、複数のIDT(InterDigital Transducer)が隣接配置されたIDT群を有し、前記付加回路の通過特性において挿入損失が極小となる損失極小点の周波数は、前記LC共振回路の共振周波数と一致している。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る弾性波フィルタによれば、LC共振回路により形成される減衰極以外の帯域の減衰量を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施の形態に係る弾性波フィルタ、ならびに、弾性波フィルタに含まれるフィルタ回路および付加回路の回路構成を示す図である。
付加回路に含まれるIDT群を模式的に示す図である。
IDT群に含まれるIDTの電極指の平均の配列ピッチ、ならびに、反射器の反射電極指の平均の配列ピッチを示す図である。
IDT群に含まれるIDTの第1励振部および第2励振部の電極指の平均の配列ピッチ、ならびに、反射器の反射電極指の平均の配列ピッチの一例を示す図である。
比較例1、実施例1の弾性波フィルタの通過特性および付加回路の通過特性を示す図である。
図5に示す通過特性において、通過帯域よりも低い周波数側の帯域の横軸を拡大した図である。
実施例2の弾性波フィルタの通過特性および他の付加回路の通過特性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、実施の形態および図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置および接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、図面に示される構成要素の大きさ、または大きさの比は、必ずしも厳密ではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略または簡略化する場合がある。また、以下の実施の形態において、「接続される」とは、直接接続される場合だけでなく、他の素子等を介して電気的に接続される場合も含まれる。
【0010】
(実施の形態)
[弾性波フィルタの構成]
実施の形態に係る弾性波フィルタの構成について、図1を参照しながら説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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