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公開番号
2024103151
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-01
出願番号
2023007334
出願日
2023-01-20
発明の名称
転炉
出願人
JFEスチール株式会社
代理人
弁理士法人銀座マロニエ特許事務所
主分類
F27B
3/16 20060101AFI20240725BHJP(炉,キルン,窯;レトルト)
要約
【課題】使用後耐火物を分別回収する際に好適に用いられる転炉を提供する。
【解決手段】部位毎に品位の異なる耐火物が施工された転炉であって、前記部位同士の境界部分に境界区画部が設けられている転炉である。前記耐火物が高さ方向に複数段に配置されるとともに前記部位が境界区画部によって高さ方向に分けられていること、前記境界区画部は、(1)前記耐火物の膨張を吸収する緩衝材、(2)隣接部位とは色が異なる異色部、および、(3)隣接部位とは形態の異なる耐火物、から選ばれる一または二以上の組み合わせによって形成されていること、または、前記耐火物の一部は、その原料の一部に品位ごとに分別回収した耐火物屑を含むことが好ましい。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
部位毎に品位の異なる耐火物が施工された転炉であって、
前記部位同士の境界部分に境界区画部が設けられている、転炉。
続きを表示(約 340 文字)
【請求項2】
前記耐火物が高さ方向の複数段に配置されるとともに前記部位が境界区画部によって高さ方向に分けられている、請求項1に記載の転炉。
【請求項3】
前記境界区画部は、(1)前記耐火物の膨張を吸収する緩衝材、(2)隣接部位とは色が異なる異色部、および、(3)隣接部位とは形態の異なる耐火物、から選ばれる一または二以上の組み合わせによって形成されている、請求項1または2に記載の転炉。
【請求項4】
前記耐火物の一部は、その原料の一部に品位ごとに分別回収した耐火物屑を含む、請求項1または2に記載の転炉。
【請求項5】
前記耐火物の一部は、その原料の一部に品位ごとに分別回収した耐火物屑を含む、請求項3に記載の転炉。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用後耐火物を分別回収する際に好適に用いられる転炉に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
転炉に施工された転炉耐火物には、電融マグネシアや高純度の黒鉛が使われており、使用原料が高級なものが多い。特にワーク耐火物は一般に黒鉛含有耐火物であり、スラグの浸潤が少なく、使用後耐火物のスラグによる品質低下が少ないため、リサイクル利用に向いている。しかしながら、炉底や炉壁、スラグラインなど転炉の部位によって耐火物への負荷がそれぞれ異なる。そこで、経済性と寿命の両立を図るため、転炉耐火物は配置される場所の負荷に応じて、品位の異なるものを用いることが多い。例えば低負荷部位では電融マグネシアや黒鉛原料の純度を変えたり、電融マグネシアの代わりに安価な焼結マグネシアを使用したりする場合がある。
【0003】
そのため、使用後耐火物の解体屑には様々な品位の耐火物が混在し、リサイクル利用する場合には低品位原料として利用せざるを得なくなっている。回収される耐火物の品位は、回収物に含まれる最も低い品位の耐火物として扱われる。
【0004】
そこで、例えば特許文献1では、使用後耐火物のリサイクル方法が検討されている。また、特許文献2や特許文献3には、耐火物の背面に使用後にも残る印をつけたり、解体前に稼働面に色を塗ったりすることで、使用後耐火物を解体後に分別回収する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平05-339615号公報
特開平09-328377号公報
特開2013-212481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来技術では、以下のような課題があった。
転炉は非常に大量の耐火物が使われており、使用後耐火物も一度に多量に発生する。そのため、使用後耐火物が記号等により識別可能であったとしても、大量の使用後耐火物を人手で選別することは、重労働であると同時にコスト面でも大きな負荷となる。転炉の場合、溶銑容器などの他の容器と比べて、部位に応じて様々な品位の耐火物を厳密に使い分ける必要があるため、耐火物を品位ごとに分別するのが特に難しい。
【0007】
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであって、使用後耐火物を分別回収する際に好適に用いられる転炉を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を有利に解決する本発明にかかる転炉は、部位毎に品位の異なる耐火物が施工された転炉であって、前記部位同士の境界部分に境界区画部が設けられていることを特徴とする。
【0009】
なお、本発明にかかる転炉は、
(a)前記耐火物が高さ方向の複数段に配置されるとともに前記部位が境界区画部によって高さ方向に分けられていること、
(b)前記境界区画部は、(1)前記耐火物の膨張を吸収する緩衝材、(2)隣接部位とは色が異なる異色部、および、(3)隣接部位とは形態の異なる耐火物、から選ばれる一または二以上の組み合わせによって形成されていること、
(c)前記耐火物の一部は、その原料の一部に品位ごとに分別回収した耐火物屑を含むこと、
などがより好ましい解決手段になり得るものと考えられる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、転炉耐火物の解体時に耐火物を部位毎に解体して回収することで、耐火物を分別しながら解体を行うことができる。このため、解体屑の人手による分別作業や、識別のための耐火物への記号付与等の事前作業が不要であり、リサイクルのための選別作業の負荷軽減になるだけでなく、低処理コストかつ、品位別にリサイクルが可能となることから、経済的効果も享受できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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