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公開番号2024057935
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022164938
出願日2022-10-13
発明の名称レベル測定装置付ホッパー
出願人住友金属鉱山株式会社
代理人個人,個人
主分類F27D 17/00 20060101AFI20240418BHJP(炉,キルン,窯;レトルト)
要約【課題】 受け入れる粉粒体等の影響により著しい発塵が生じたり、高温雰囲気になったりするホッパー内であっても安定的にその内部の粉粒体のレベルを測定可能なレベル計付ホッパーを提供する。
【解決手段】 製錬炉で処理された発塵性の高温の粉粒体を一時的に貯留するレベル測定装置付ホッパー10であって、記ホッパー10内の含塵ガスを環境集塵設備に向けて排出するダクト14が接続されている天井板12の上に、遮熱板15を介してサウンジング式レベル計16が設けられており、更に好適にはサウンジング式レベル計16に向けて送風する扇風機18が設けられており、好適には遮熱板15は、その平面視形状が直径600mm以上の円形、短径600mm以上の楕円形、又は短辺長600mm以上の四角形である。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
製錬炉で処理された発塵性の高温の粉粒体を一時的に貯留するレベル測定装置付ホッパーであって、前記ホッパー内の含塵ガスを環境集塵設備に向けて排出するダクトが接続されている天井板の上に、遮熱板を介してサウンジング式レベル計が設けられていることを特徴とするレベル測定装置付ホッパー。
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
前記天井板の上に、前記サウンジング式レベル計に向けて送風する扇風機が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のレベル測定装置付ホッパー
【請求項3】
前記遮熱板は、その平面視形状が直径600mm以上の円形、短径600mm以上の楕円形、又は短辺長600mm以上の四角形であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のレベル測定装置付ホッパー。
【請求項4】
前記サウンジング式レベル計は、前記天井板に対して700mm以上1300mm以下離間していることを特徴とする、請求項1又は2に記載のレベル測定装置付ホッパー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発塵性の高温の粉粒体を一時的に貯留するレベル測定装置付ホッパーに関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
金属製錬、製鉄、セメント、化学などの様々な産業分野において、粉粒状の原料や中間製品を一時的に貯留するため、排出口に向かって傾斜する側壁を下部に有する円筒状又は角筒状の貯槽であるホッパー、サイロ、ビン(以下、これらをまとめてホッパーと称する)が多用されている。例えば非鉄金属製錬では、ロータリーキルン式の製錬炉に脱水ケーキ状の原料を装入して熱処理を施すことで中間製品として粉粒状の焼成物を生成しており、これを出荷する前、又は後段の処理装置で処理する前に一時的にホッパーに貯留している。このようなホッパーによる粉粒体の貯留では、生産管理等のためホッパー内の粉粒体の貯留量を把握する必要があり、そのためホッパーにはレベル計が設けられている。
【0003】
しかしながら、レベル計を設置するホッパー内の環境は、装入した粉粒体の著しい発塵や放熱により粉塵を含んだ高温雰囲気になっている場合があり、適切な機種のレベル計を選定しなければ故障が頻発することがあった。例えば特許文献1には、コークス炉の上方に位置する装炭車の給炭ホッパーにマイクロ波を利用した非接触式レベル計を設置する技術が開示されている。具体的には、この特許文献1の技術は、石炭の給炭ホッパーの上部にガラス等からなる保護板を好ましくは傾斜させて設け、この保護板の上方に射出角度収束用のアンテナを備えたマイクロ波レベル計を取り付けるものである。これにより、狭角度に収束させたマイクロ波を給炭ホッパーの内部から該コークス炉の装炭口内に射出して該コークス炉内の石炭表面に反射させることでレベルを検出するので、コークス炉内の石炭のレベルを約±10mmの精度で正確に検知できるうえ、保護板の上方にレベル計が設置されているため、コークス炉内の約1200℃の高温や腐食性ガス、炭塵による損傷を受けることがないと記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-306976号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した特許文献1に開示されているようなマイクロ波レベル計を用いることで、粉塵を含んだ高温雰囲気となる苛酷なホッパー内の環境からレベル計を保護することが可能になると考えられる。しかしながら、特許文献1のマイクロ波レベル計は、使用しているうちに粉粒体から発塵した微粉が保護板に付着してレベル計の精度を低下させることが考えられる。本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、装入した粉粒体からの発塵や放熱により粉塵を含んだ高温雰囲気になるホッパーであっても、その内部の粉粒体のレベルを安定的に測定可能なレベル測定装置付ホッパーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るレベル測定装置付ホッパーは、製錬炉で処理された発塵性の高温の粉粒体を一時的に貯留するレベル測定装置付ホッパーであって、前記ホッパー内の含塵ガスを環境集塵設備に向けて排出するダクトが接続されている天井板の上に、遮熱板を介してサウンジング式レベル計が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、著しい発塵が生じたり、高温雰囲気になったりするホッパー内であっても、安定的にホッパー内の粉粒体のレベルを測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の実施形態のレベル測定装置付ホッパーの斜視図である。
図1のレベル測定装置付ホッパーが有するサウンジング式レベル計及び遮熱板からなるレベル測定装置正面図である。
図2のレベル測定装置が有する遮熱板の斜視図である。
図2のレベル測定装置の斜視図である。
本発明の実施形態のレベル測定装置付ホッパーに使用される遮熱板の他の具体例の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態のレベル測定装置付ホッパーについて図面を参照しながら詳細に説明する。図1に示すように、本発明の実施形態のレベル測定装置付ホッパー10は、図示しない前段の製錬炉で処理された発塵性の高温の粉粒体を一時的に貯留する略四角筒状のホッパーである。このホッパー10は、その下部において互いに対向する側壁の間隔が徐々に狭くなるように傾斜しており、その最下部に粉粒体の排出口となるダンパー11が設けられている。また、ホッパー10の最上部に位置する天井板12には、粉粒体を搬送するバケットコンベアー等の搬送手段13の端部が接続している。なお、本発明で粉粒体とは、粉体、粒体、又はこれらの混合物をいう。
【0010】
上記の搬送手段13を介してホッパー10の頂部から投入される粉粒体は、例えば脱水ケーキ状の粉粒体を800~1200℃程度の高温雰囲気で熱処理した焼成物からなる。このため、ホッパー10からは焼成物から発塵した微粉を含む高温の含塵ガスが排出される。このホッパー10から排出する微粉を含んだ高温の含塵ガスを図示しない環境集塵設備に向けて搬送するため、ホッパー10の天井板12にはダクト14が接続されている。このホッパー10の天井板12の上に、遮熱板15を介してサウンジング式(重錘式)レベル計16設けられている。かかる構成により、粉塵を含んだ高温雰囲気にあるホッパー10内の粉粒体のレベルを安定的に測定することが可能になる。
(【0011】以降は省略されています)

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