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公開番号2024101587
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-30
出願番号2023005560
出願日2023-01-18
発明の名称燃料供給装置及び燃料供給方法
出願人株式会社タツノ
代理人弁理士法人高橋特許事務所
主分類F17C 13/02 20060101AFI20240723BHJP(ガスまたは液体の貯蔵または分配)
要約【課題】充填プロトコルを遵守しつつ、大容量の燃料タンクを複数個搭載している車輌に対して迅速に水素ガスを充填することが出来る燃料供給装置の提供。
【解決手段】本発明の燃料供給装置(100)は、複数の供給系統(101、102)と、供給系統の各々に設けられた複数の制御装置(10、20)を備え、数の供給系統の各々の供給配管(31、41)には制御装置に接続された供給部材(流量調節弁、流量計、その他)が介装されており、複数の供給制御装置の各々は、一方側の供給系統(101)及び/又は他方側の供給系統(102)で通信充填が成立しているか否かを判断する機能と、前記一方側の供給系統で通信充填が成立しておらず、前記他方側の供給系統で通信充填が成立している場合には、当該他方側の供給系統における車輌側データ(例えばタンク内の温度及び圧力)を用いて供給する機能を有している。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
複数の供給系統と、供給系統の各々に設けられた複数の制御装置と、表示装置を備え、
前記複数の供給系統の各々では供給配管が後方施設に連通しており、供給配管には供給部材が介装されており、供給部材は供給制御装置に接続されており、供給配管には供給ホースが接続され、供給ホースの先端には供給ノズルが設けられている燃料供給装置において、
複数の供給制御装置の各々は、
一方側の供給系統及び/又は他方側の供給系統で通信充填が成立しているか否かを判断する機能と、
前記一方側の供給系統で通信充填が成立しておらず、前記他方側の供給系統で通信充填が成立している場合には、当該他方側の供給系統における車輌側データを用いて供給する機能を有することを特徴とする燃料供給装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記供給制御装置は、何れかの供給系統に異常を生じた場合に報知する機能を有している請求項1の燃料供給装置。
【請求項3】
前記供給制御装置は、前記一方側の供給系統で通信充填が成立しておらず、前記他方側の供給系統で通信充填が成立している場合に、
前記他方側の供給系統に接続している車輌側の容器の温度データが所定値を超えた場合、
燃料供給圧力が、前記他方側の供給系統に接続している車輌側の容器の温度データから算出される前記車輌側の容器への供給可能圧力を超えた場合、
前記他方側の供給系統において、車輌側から受信した供給可否信号として供給停止信号を受信した場合、
の何れかの場合には、供給を停止する機能を有する請求項1、2の何れかの燃料供給装置。
【請求項4】
複数の供給系統と、供給系統の各々に設けられた複数の制御装置と、表示装置を備え、
前記複数の供給系統の各々では供給配管が後方施設に連通しており、供給配管には供給部材が介装されており、供給部材は供給制御装置に接続されており、供給配管には供給ホースが接続され、供給ホースの先端には供給ノズルが設けられている燃料供給装置を用いる燃料供給方法において、
一方側の供給系統及び/又は他方側の供給系統で通信充填が成立しているか否かを判断する工程と、
前記一方側の供給系統で通信充填が成立しておらず、前記他方側の供給系統で通信充填が成立している場合には、当該他方側の供給系統における車輌側データを用いて供給する工程を有することを特徴とする燃料供給方法。
【請求項5】
何れかの供給系統に異常を生じた場合に報知する異常報知工程を有する請求項1の燃料供給方法。
【請求項6】
前記一方側の供給系統で通信充填が成立しておらず、前記他方側の供給系統で通信充填が成立している場合に、
前記他方側の供給系統に接続している車輌側の容器の温度データが所定値を超えた場合、
燃料供給圧力が、前記他方側の供給系統に接続している車輌側の容器の温度データから算出される前記車輌側の容器への供給可能圧力を超えた場合、
前記他方側の供給系統において、車輌側から受信した供給可否信号として供給停止信号を受信した場合、
の何れかの場合には、供給を停止する工程を有する請求項1、2の何れかの燃料供給方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば燃料電池自動車の燃料タンクに燃料である水素ガスを充填する燃料供給装置及び燃料供給方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年の環境問題に対する意識の高まりに関連して、水素ガスを燃料とした車輌(燃料電池自動車)が普及している。
出願人は、その様な車輌に対して、車輌側のタンク内の温度、圧力の情報を取得して充填作業を行い(通信充填)、通信充填が成立しない場合には安全性の高い状態で維持しつつ水素を充填する非通信充填を行う水素充填装置を先に提案している(特許文献1参照)。
【0003】
燃料電池自動車は、乗用車のみならず、物流に用いられる大型トラックやバスについても開発されている。ここで、大型トラックやバスでは、長距離を走行することを考慮して、大容量の燃料タンクを複数個搭載している。
大容量の燃料タンクを複数個搭載している大型トラックに水素を供給する場合、単一の充填ノズルを用いて充填すると、燃料供給装置内の充填配管の径寸法、後方設備の水素量、圧縮機の能力によって、充填時間が非常に長くなってしまう場合が存在する。一方で、大型トラックやバスに水素ガスを充填する場合においても、充填プロトコルの遵守が必要である。
出願人は、燃料タンクを複数個搭載する車輌への水素充填を効率的に行うため、複数の充填系統を備え、複数の充填系統の各々の充填ノズルが複数の燃料タンクに連通する複数のレセプタクルに接続することが出来て、複数の燃料タンク同士が連通している場合と連通していない場合で制御モードを切り替えることが出来る水素充填装置を提案している(特許文献2参照)。
【0004】
ここで、複数の供給系統において、何らかの理由により、何れかの供給系統或いは全部の供給系統で通信充填が成立しなくなる場合が存在する。
しかし、特許文献1の従来技術では、複数の充填系統の各々の充填ノズルを複数の燃料タンクを有する車輌の複数のレセプタクルに接続して水素充填(燃料供給)する場合については開示していない。
また、特許文献2に係る従来技術では、車輌のタイプ(複数の燃料タンク同士が連通している場合と連通していない場合)により制御モードを切り替えることが出来るが、複数の供給系統の各々において通信充填が成立しているか否かにより制御モードを切り替えることは開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6737350号公報
特開2021-196051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、充填プロトコルを遵守しつつ、複数の供給系統の各々で通信充填が成立しているか否かに対応した制御を行うことが出来て、且つ、大容量の燃料タンクを複数個搭載している車輌(例えば、大型トラック、バス)に対して迅速に水素ガスを供給(充填)することが出来る燃料供給装置及び燃料供給方法の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の燃料供給装置(100:水素充填装置)は、
複数の供給系統(101、102:充填系統)と、供給系統(101、102)の各々に設けられた複数の制御装置(10、20)と、表示装置(30、40)を備え、
前記複数の供給系統(101、102)の各々では供給配管(31、41:充填配管)が後方施設(50、60)に連通しており、供給配管(31、41)には供給部材(充填部材:例えば流量調節弁2、12、遮断弁4、14、流量計3、13、温度計5、15、圧力計6、16)が介装されており、供給部材は供給制御装置(10、20:充填制御装置)に接続されており、供給配管(31、41)には供給ホース(7、17)が接続され、供給ホース(7、17:充填ホース)の先端には供給ノズル(8、18:充填ノズル)が設けられている燃料供給装置(100)において、
複数の供給制御装置(10、20)の各々は、
一方側の供給系統(101)及び/又は他方側の供給系統(102)で通信充填が成立しているか否かを判断する機能と、
前記一方側の供給系統(101)で通信充填が成立しておらず、前記他方側の供給系統(102)で通信充填が成立している場合には、当該他方側の供給系統(102)における車輌側データ(例えばタンク内の温度及び圧力)を用いて供給(充填)する機能を有することを特徴としている。
【0008】
本発明において、前記供給制御装置(10、20)は、何れかの供給系統に異常を生じた場合に報知する機能を有しているのが好ましい。
ここで、前記異常の報知する機能は、例えば、前記一方の側で通信充填が成立しない場合に、前記他方側の車輌側データを用いて前記一方側の供給を行っている旨の情報を前記表示装置(30、40)に表示する機能を含むのが好ましい。
【0009】
また、前記供給制御装置(10、20)は、前記一方側の供給系統(101)で通信充填が成立しておらず、前記他方側の供給系統(102)で通信充填が成立している場合に、
前記他方側の供給系統(102)に接続している車輌側の容器(タンク)の温度データが所定値(例えば85℃)を超えた場合、
燃料供給圧力(水素充填圧力)が、前記他方側の供給系統(102)に接続している車輌側の容器(タンク)の温度データから算出される前記車輌側の容器への供給可能圧力(充填可能圧力)を超えた場合、
前記他方側の供給系統(102)において、車輌側から受信した供給可否信号(充填可否信号)として供給停止信号(充填停止信号)を受信した場合、
の何れかの場合には、(前記一方の供給系統101及び前記他方の供給系統102における)供給を停止する機能を有するのが好ましい。
【0010】
本発明の燃料供給方法は、
複数の供給系統(101、102)と、供給系統(101、102)の各々に設けられた複数の制御装置(10、20)と、表示装置(30、40)を備え、
前記複数の供給系統(101、102)の各々では供給配管(31、41)が後方施設(50、60)に連通しており、供給配管(31、41)には供給部材(例えば流量調節弁2、12、遮断弁4、14、流量計3、13、温度計5、15、圧力計6、16)が介装されており、供給部材は供給制御装置(10、20)に接続されており、供給配管(31、41)には供給ホース(7、17)が接続され、供給ホース(7、17)の先端には供給ノズル(8、18)が設けられている燃料供給装置(100)を用いる燃料供給方法において、
一方側の供給系統(101)及び/又は他方側の供給系統(102)で通信充填が成立しているか否かを判断する工程と、
前記一方側の供給系統(101)で通信充填が成立しておらず、前記他方側の供給系統(102)で通信充填が成立している場合には、当該他方側の供給系統(102)における車輌側データ(例えばタンク内の温度及び圧力)を用いて供給する工程を有することを特徴としている。
(【0011】以降は省略されています)

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