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公開番号2024043009
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-29
出願番号2022147978
出願日2022-09-16
発明の名称タンク
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類F17C 1/06 20060101AFI20240322BHJP(ガスまたは液体の貯蔵または分配)
要約【課題】ドーム部の強度を確保しつつ、繊維強化樹脂の使用量を削減することができるタンクを提供する。
【解決手段】タンク1は、円筒状の胴体部11と胴体部11の軸方向の両端に設けられた一対のドーム部(第1ドーム部12、第2ドーム部13)とを有するライナー10と、ライナー10を覆うとともに繊維束に樹脂が含浸された繊維強化樹脂によって形成された補強層20とを備える。補強層20は、ドーム部の頂点側からドーム部と胴体部11との境界部14,15を越えて胴体部11の一部に至るまで配置された第1部分補強層24,第2部分補強層25と、第1部分補強層24及び第2部分補強層25の外側に配置されるとともに、端部241,251を押えるように形成された外側フープ層26とを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
円筒状の胴体部と前記胴体部の軸方向の両端に設けられた一対のドーム部とを有するライナーと、前記ライナーを覆うとともに繊維束に樹脂が含浸された繊維強化樹脂によって形成された補強層と、を備えるタンクであって、
前記補強層は、
前記ドーム部の頂点側から前記ドーム部と前記胴体部との境界部を越えて前記胴体部の一部に至るまで配置された部分補強層と、
前記部分補強層の外側に配置されるとともに、前記部分補強層の前記胴体部側の端部を押えるように形成された外側フープ層と、
を有することを特徴とするタンク。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
前記部分補強層の前記端部は、その厚さが薄くなるように前記タンクの外側から内側に向けて傾斜している請求項1に記載のタンク。
【請求項3】
前記補強層は、前記外側フープ層とで前記部分補強層の前記端部を挟むように前記部分補強層の内側に配置された内側フープ層を更に有する請求項1又は2に記載のタンク。
【請求項4】
前記内側フープ層は、予め作製された円筒状の分割体である請求項3に記載のタンク。
【請求項5】
前記内側フープ層における前記胴体部の軸方向の両端部は、それぞれの厚さが薄くなるように前記タンクの外側から内側に向けて傾斜する傾斜端部であり、
前記部分補強層の前記端部は、前記内側フープ層の前記傾斜端部よりも前記胴体部の中央側に配置されている請求項3に記載のタンク。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、タンクに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
水素タンク等のタンクとして、例えば下記特許文献1に記載されたものがある。特許文献1に記載のタンクは、円筒状の胴体部と該胴体部の軸方向の両端に設けられた一対のドーム部とを有するライナー、及び、ライナーを覆うように設けられた補強層を備えている。そして、補強層は、FW(Filament Winding)法で樹脂が含浸された繊維束をライナーの外周面に巻き付けることにより形成されている。より具体的には、補強層は、ヘリカル巻き及びフープ巻きでライナーを周回して配置された第1テープと、少なくともドーム部を通るように胴体部の直径より短い範囲で配置された第2テープとにより形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2019-527321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
タンクでは、ドーム部の強度(言い換えれば、タンクの軸方向の強度)は、ヘリカル巻きによって担保されており、胴体部の強度(言い換えれば、タンクの径方向の強度)はフープ巻きによって担保されている。ヘリカル巻きは、繊維束をドーム部及び胴体部の外周面に螺旋状に巻き付ける方法であるので、ドーム部のみならず、胴体部にも形成されるが、胴体部の補強への寄与度は少ない。
【0005】
上述特許文献1に記載のタンクでは、連続した繊維束をヘリカル巻きでライナーの両端にあるドーム部を往復するように巻き付けるので、繊維束が胴体部を必ず通過することになる。従って、繊維束に樹脂が含浸された繊維強化樹脂の使用量が無駄になる問題が生じる。このため、ドーム部の強度を確保しつつ繊維強化樹脂の使用量を削減できるタンクが望まれている。
【0006】
本発明は、このような技術課題を解決するためになされたものであって、ドーム部の強度を確保しつつ、繊維強化樹脂の使用量を削減することができるタンクを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るタンクは、円筒状の胴体部と前記胴体部の軸方向の両端に設けられた一対のドーム部とを有するライナーと、前記ライナーを覆うとともに繊維束に樹脂が含浸された繊維強化樹脂によって形成された補強層と、を備えるタンクであって、前記補強層は、前記ドーム部の頂点側から前記ドーム部と前記胴体部との境界部を越えて前記胴体部の一部に至るまで配置された部分補強層と、前記部分補強層の外側に配置されるとともに、前記部分補強層の前記胴体部側の端部を押えるように形成された外側フープ層と、を有することを特徴としている。
【0008】
本発明に係るタンクによれば、ドーム部の頂点側からドーム部と胴体部との境界部を越えて胴体部の一部に至るまで配置された部分補強層を有するので、該部分補強層でドーム部を補強することができる。このため、ドーム部を補強するヘリカル層の量を減らすことができるので、ヘリカル層の形成に伴って胴体部にもヘリカル層を形成する量が少なくなる。その結果、ドーム部の強度を確保しつつ、従来と比べて繊維強化樹脂の使用量を削減することができる。
【0009】
本発明に係るタンクにおいて、前記部分補強層の前記端部は、その厚さが薄くなるように前記タンクの外側から内側に向けて傾斜していることが好ましい。
【0010】
このようにすれば、部分補強層の端部での段差が形成されにくくなるので、段差による外側フープ層への影響を低減することができる。従って、部分補強層とその外側に配置された外側フープ層との間の隙間を抑制することができ、部分補強層と外側フープ層との密着性を高めることができ、層間剥離を防止できる。その結果、外側フープ層で部分補強層の端部を安定して押えることができ、部分補強層を確実に固定することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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