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公開番号2024098122
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-19
出願番号2024085390,2020522593
出願日2024-05-27,2019-05-30
発明の名称強化ガラス及び強化用ガラス
出願人日本電気硝子株式会社
代理人
主分類C03C 10/12 20060101AFI20240711BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】応力深さを大きくしても、破損時に粉々に砕けない強化ガラスを創案する。
【解決手段】表面にイオン交換による圧縮応力層を有する結晶化ガラスからなる強化ガラスであって、組成として、モル%で、SiO2 50~80%、Al2O3 0.1~3.0%、B2O3 0~10%、P2O5 0.1~15%、Li2O 16.3~28%、Na2O 1~12%、K2O 0~7%、ZrO2 3~10%を含有し、結晶化度が20%以上であり、主結晶としてリチウムメタシリケート、またはリチウムダイシリケートを含有し、前記圧縮応力層の応力深さが30μm以上であることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
表面にイオン交換による圧縮応力層を有する結晶化ガラスからなる強化ガラスであって、組成として、モル%で、SiO

50~80%、Al



0.1~3.0%、B



0~10%、P



0.1~15%、Li

O 16.3~28%、Na

O 1~12%、K

O 0~7%、ZrO

3~10%を含有し、
結晶化度が20%以上であり、
主結晶としてリチウムメタシリケート、またはリチウムダイシリケートを含有し、
前記圧縮応力層の応力深さが30μm以上である、
ことを特徴とする強化ガラス。
続きを表示(約 2,300 文字)【請求項2】
表面にイオン交換による圧縮応力層を有する結晶化ガラスからなる強化ガラスであって、組成として、モル%で、SiO

50~80%、Al



0.1~3.0%、B



0~10%、P



0.1~15%、Li

O 16.3~28%、Na

O 0.1~12%、K

O 0~7%、ZrO

3~10%を含有し、
結晶化度が20%以上であり、
主結晶としてリチウムメタシリケート、またはリチウムダイシリケートを含有し、
前記圧縮応力層の応力深さが30μm以上であり、
結晶子サイズが300nm以下である、
ことを特徴とする強化ガラス。
【請求項3】
表面にイオン交換による圧縮応力層を有する結晶化ガラスからなる強化ガラスであって、組成として、モル%で、SiO

50~80%、Al



0.1~3.0%、B



0~10%、P



0.1~15%、Li

O 16.3~28%、Na

O 0.1~12%、K

O 0~7%、ZrO

3~10%を含有し、
結晶化度が20%以上であり、
主結晶としてリチウムメタシリケート、またはリチウムダイシリケートを含有し、
前記圧縮応力層の応力深さが30μm以上であり、
密度が、3.00g/cm

以下である、
ことを特徴とする強化ガラス。
【請求項4】
表面にイオン交換による圧縮応力層を有する結晶化ガラスからなる強化ガラスであって、組成として、モル%で、SiO

50~80%、Al



0.1~3.0%、B



0~10%、P



0.1~15%、Li

O 16.3~28%、Na

O 0.1~12%、K

O 0~7%、ZrO

3~10%を含有し、
結晶化度が20%以上であり、
主結晶としてリチウムメタシリケート、またはリチウムダイシリケートを含有し、
前記圧縮応力層の応力深さが50μm以上である、
ことを特徴とする強化ガラス。
【請求項5】
表面にイオン交換による圧縮応力層を有する結晶化ガラスからなる強化ガラスであって、組成として、モル%で、SiO

50~80%、Al



0.1~3.0%、B



0~10%、P



0.1~15%、Li

O 16.3~28%、Na

O 0.1~12%、K

O 0~7%、ZrO

3~10%を含有し、
結晶化度が20%以上であり、
主結晶としてリチウムメタシリケート、またはリチウムダイシリケートを含有し、
前記圧縮応力層の応力深さが30μm以上であり、
前記圧縮応力層の圧縮応力値が400MPa以上である、
ことを特徴とする強化ガラス。
【請求項6】
板状であり、且つ板厚が2.0mm以下であり、
タッチパネルディスプレイのカバーガラスに用いることを特徴とする請求項1~5の何れかに記載の強化ガラス。
【請求項7】
表面にイオン交換による圧縮応力層を有する結晶化ガラスからなる強化ガラスの製造方法であって、
組成として、モル%で、SiO

50~80%、Al



0.1~3.0%、B



0~10%、P



0.1~15%、Li

O 16.3~28%、Na

O 0.1~12%、K

O 0~7%、ZrO

3~10%を含有する結晶性ガラスを準備する工程と、
前記結晶性ガラスに対し、
450~615℃で10分~12時間の熱処理を施して結晶核を生成する工程と、
さらに780~920℃で10分~5時間の熱処理を施して前記結晶核を成長させる工程とを含み、主結晶としてリチウムメタシリケート、またはリチウムダイシリケートを含有し且つ結晶化度が20%以上の結晶化ガラスを得る工程と、
前記結晶化ガラスをイオン交換処理して、応力深さが30μm以上の圧縮応力層を形成する工程と、を備えることを特徴とする強化ガラスの製造方法。
【請求項8】
前記イオン交換処理において、前記結晶化ガラスを、KNO

の溶融塩で168時間以上処理する、請求項7に記載の強化ガラスの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、強化ガラス及び強化用ガラスに関し、特に携帯電話、デジタルカメラ、PDA(携帯端末)等のタッチパネルディスプレイのカバーガラスに好適な強化ガラスに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
携帯電話、デジタルカメラ、PDA(携帯端末)等は、益々普及する傾向にある。これらの用途には、タッチパネルディスプレイを保護するために、カバーガラスが用いられている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2006-083045号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
カバーガラス、特にスマートフォンに使用されるカバーガラスは、移動しながら使用されることが多いため、路面に落下した時に破損し易くなる。よって、カバーガラスの用途では、路面落下に対する耐傷性を高めることが重要になる。
【0005】
耐傷性を高める方法として、表面にイオン交換による圧縮応力層を有する強化ガラスを用いる方法が知られている。特に、耐傷性を高めるために、圧縮応力層の応力深さを大きくすることが有効である。
【0006】
しかし、応力深さを大きくしようとすると、内部の引っ張り応力が大きくなり過ぎて、破損時に粉々に砕け、人体に危険を及ぼす虞がある。よって、応力深さを大きくするには限界があった。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、その技術的課題は、応力深さを大きくしても、破損時に粉々に砕けない強化ガラスを創案することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者が、種々の検討を行った結果、ガラス組成を厳密に規制することにより、イオン交換前の臨界エネルギー解放率Gcを所定値以上に高めることにより、上記技術的課題を解決し得ることを見出し、本発明として提案するものである。すなわち、本発明の強化ガラスは、表面にイオン交換による圧縮応力層を有する強化ガラスであって、組成として、モル%で、SiO

50~80%、Al



0~20%、B



0~10%、P



0~15%、Li

O 0~35%、Na

O 0~12%、K

O 0~7%を含有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の強化ガラスは、イオン交換前の臨界エネルギー解放率Gcが8.0J/m

以上であることが好ましい。このようにすれば、破片化に要するエネルギーが大きくなるため、破損時の破片数が少なくなり易い。またCTリミットが小さくなり易い。結果として、応力深さを大きくしても、破損時に粉々に砕けない強化ガラスを得ることができる。ここで、「臨界エネルギー解放率Gc」は、Gc = K
1c

/Eにより算出された値を指す。左記式において、「K
1c
」は、破壊靱性(MPa・m
0.5
)を指し、「E」は、ヤング率(GPa)を指す。「破壊靱性K
1C
」は、JIS R1607「ファインセラミックスの破壊靱性試験方法」に基づき、予き裂導入破壊試験法(SEPB 法:Single-Edge-Precracked-Beam method)を用いて測定したものである。SEPB法 は、予き裂導入試験片の 3 点曲げ破壊試験によって試験片が破壊するまでの最大荷重を測定し,最大荷重,予き裂長さ,試験片寸法及び曲げ支点間距離から平面ひずみ破壊靱性K
1C
を求める方法である。なお、各ガラスの破壊靱性K
1C
の測定値は測定5回の平均値とする。「ヤング率」は、周知の共振法で測定することができる。
【0010】
また、本発明の強化ガラスは、ヤング率が80GPa以上であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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