TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2024095368
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-07-10
出願番号
2022212619
出願日
2022-12-28
発明の名称
炭素化処理装置及び炭素化処理方法
出願人
個人
,
個人
代理人
個人
主分類
B09B
3/40 20220101AFI20240703BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約
【課題】処理対象物を、前処理なしで一括投入のうえ、ワンシステム内で組成、素材ごとに分離回収すると同時に工業用炭素原料を製造することが可能な炭素化処理装置及び炭素化処理方法を提供する。
【解決手段】処理対象物(M)から工業用炭素素材を製造し、同時に、再生資源を組成ごとに別々に回収し、また、炭素原料用油の回収を行うことで、それぞれを再利用させることが可能な炭素化処理装置(100)であって、導入された処理対象物(M)に有機化合物が使用されている場合に組成分離を行うことで当該有機化合物を分離して除去するための炭素化室(5)を少なくとも備え、炭素化室(5)は、室内の温度を約450℃に上昇させることで、処理対象物(M)からC(炭素)ガス及びH(水素)ガスを除去して炭素化(炭素化分解)させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
処理対象物から工業用炭素素材を製造し、同時に、再生資源を組成ごとに別々に回収し、また、炭素原料用油の回収を行うことで、それぞれを再利用させることが可能な炭素化処理装置であって、
導入された処理対象物に有機化合物が使用されている場合に組成分離を行うことで当該有機化合物を分離して除去するための炭素化室を少なくとも備え、
前記炭素化室は、室内の温度を約450℃に上昇させることで、前記処理対象物からC(炭素)ガス及びH(水素)ガスを除去して炭素化させる
ことを特徴とする炭素化処理装置。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
前記炭素化室に投入される前の処理対象物が導入される窒素置換室をさらに備え、
前記窒素置換室は、室内の空気を窒素で置換することで、室内に窒素を導入する
ことを特徴とする請求項1に記載の炭素化処理装置。
【請求項3】
処理対象物(処理対象の廃棄物)の導入側から排出側へ処理の流れに沿って、導入待機室、窒素置換室、予熱蒸発室、加熱分解室、炭素化室、冷却待機室、冷却室、排出待機室の各室が設けられており、
前記処理対象物は、前記炭素化処理装置の入口側に設けられた搬入コンベアによって前記炭素化処理装置内に投入され、前記各室をこの順番に導かれて処理され、最終的に出口側に設けられた搬出コンベアによって前記炭素化処理装置の外部へ排出される
ことを特徴とする請求項1に記載の炭素化処理装置。
【請求項4】
前記予熱蒸発室は、前記処理対象物に水分が付着あるいは存在している場合に除去するための室であり、
前記加熱分解室は、前記処理対象物に高分子化合物が付着あるいは含有している場合にそれを除去するための室であり、
前記炭素化室は、前記処理対象物に有機化合物が使用されている場合に組成分離を行うための室であり、
前記冷却待機室及び前記冷却室は、前記炭素化室を出た前記処理対象物の温度を低下させ発火を防ぐための室である。
ことを特徴とする請求項3に記載の炭素化処理装置。
【請求項5】
前記導入待機室と前記排出待機室は、総個室数が2個であり、前記予熱蒸発室は、総個室数が2個であり、前記加熱分解室は、総個室数が3個であり、前記炭素化室は、総個室数が5個であり、前記冷却待機室は、は総個室数が2個であり、前記冷却室は、総個室数が3個であり、
前記炭素化処理装置は、合計17室の個室を備えた構造である
ことを特徴とする請求項3に記載の炭素化処理装置。
【請求項6】
前記導入待機室、前記窒素置換室、前記予熱蒸発室、前記加熱分解室、前記炭素化室、前記冷却待機室、前記冷却室、前記排出待機室の各室の室内温度を個別に管理可能な温度管理装置を備え、
前記温度管理装置は、少なくとも前記予熱蒸発室、前記加熱分解室、前記炭素化室それぞれの室内温度を10℃単位で制御できる機能を有する
ことを特徴とする請求項3に記載の炭素化処理装置。
【請求項7】
前記温度管理装置は、各室の室内温度を前記処理対象物と適合する温度として150℃から450℃の範囲内で設定可能であり、かつ、510℃を危険温度として設定し、いずれかの室内の温度が510℃に達した場合には強制的にすべての電熱発生機器の電源をカットする機能を有する
ことを特徴とする請求項3に記載の炭素化処理装置。
【請求項8】
前記導入待機室、前記排出待機室、前記予熱蒸発室、前記加熱分解室、前記炭素化室、前記冷却室は互いが隔壁で仕切られて完全に独立した室である
ことを特徴とする請求項3に記載の炭素化処理装置。
【請求項9】
前記導入待機室、前記窒素置換室、前記予熱蒸発室、前記加熱分解室、前記炭素化室、前記冷却待機室、前記冷却室、前記排出待機室の各室それぞれから個別に気体を導出することが可能な導出管を備える
ことを特徴とする請求項3に記載の炭素化処理装置。
【請求項10】
前記導入待機室、前記窒素置換室、前記予熱蒸発室、前記加熱分解室、前記炭素化室、前記冷却待機室、前記冷却室、前記排出待機室の各室それぞれを個別に冷却する冷却装置を備える
ことを特徴とする請求項3に記載の炭素化処理装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、廃タイヤ、木材、その他廃棄物等の有機物を含む一般廃棄物を炭素化して固形化する炭素化処理装置及び炭素化処理方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
現在の工業用炭素素材を製造する方法は、おもに原油やプラスチック或いは石炭を原料として炭化製造しており、その製造工程では、酸化燃焼の工程が存在するために二酸化炭素をはじめ様々な化学合成反応ガスが発生している。そのため、排出ガス等を処理するために膨大なコストが必要となり、さらに廃プラスチック等を原料とした場合、プラスチックの製造時には様々な素材が使用されており又は添加物の付加されているために細目分別が必要となり、そのために手間やコストがかかるという問題があった。他の再資源化技術では、保冷車のアルミ車体のように金属とウレタンのような高分子化合物が接着されている物はその剥離が難しく、そのために再素材としては利用されておらず、さらに、ペットボトルのように数種類の材質が一体化している物は素材ごとに分離するためにキャップ類を外すなど、時間と人力を必要としている。
【0003】
さらに、廃棄物には空きビン、空き缶のように数種類の素材が混入しており、また、内容物が容器内に残っている物がある。そのため、リサイクルや再資源化をするには多大な手間と費用がかかり、再商品化されたものは通常品より原価が高くなる。さらに、廃棄自動車の解体の際に発生するシュレッターダストなどは、膨大な種類の素材が混合しており、素材毎に分離しての回収は事実上不可能である。そのため、現状では、多くの廃棄物を焼却や埋め立てせざるを得ない。
【0004】
廃棄物を焼却すると、非常に高温となり焼却炉の耐用年数が非常に短くなり、また、大量の二酸化炭素が発生するという問題もある。そのため現在は、廃棄物の埋め立て処理が主流となっている。そして、埋立処分場の残存年数を延ばすために、廃棄物処理の焼却処理の手法として灰溶融方式などが開発されたが、そのための装置やシステム、及びそれらの管理には莫大な費用と手間がかかる。それにもかかわらず、排出される廃棄物の量が増加していくことで、埋め立て可能な最終処分場が減少する傾向が続いている。
【0005】
人類は現在まで、地球上にある各種資源を採掘し製品にすることで大量に消費してきた。その中でも工業用炭素原料を製造する際には、地下資源として存在する原油を利用し、又は、原油から製造したプラスチックなどの合成樹脂材料を原料として製造する方法が主流となっており、そのために、限りある資源が枯渇しようとしている。更に、その製品化の工程で二酸化炭素が発生し、利用できない原料は焼却或いは埋め立てしなければならない。しかしながら、焼却すれば排ガスによる大気汚染が進み、埋め立てすれば土壌汚染や地下水汚染等の問題が発生し、最終処分場の不足にもつながる。
【0006】
上記のような廃棄物処理に関する諸問題を解決するためには、素材原料を回収しようとする廃棄物や不要となった有機物から排ガスや有害物質などを出来るだけ出さずに工業用炭素素材を製造し、同時に、土砂、鉄、非鉄金属、ガラス素材あるいはレアメタルなどの再生資源を組成ごとに別々に回収し、かつ、炭素原料用油の回収を行うことができるようにすることで、回収した各素材を有効利用することが可能な廃棄物処理のための装置及び方法が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2005-28340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、素材原料を回収しようとする廃棄物や不要となった有機物から炭素化という手段により組成分離を実施して工業用炭素素材を製造し、同時に、土砂、鉄、非鉄金属、ガラス素材あるいはレアメタルなどの再生資源を組成ごとに別々に回収し、また、炭素原料用油の回収を行うことで、それぞれを再利用させることが可能な炭素化処理装置及び炭素化処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための本発明は、炭素含有物、例えば植物やプラスチック、或いは炭素含有物とその他の無機物が混在した物、例えば産業廃棄物や一般廃棄物、或いは接着材等によって炭素含有物と各種別々の素材が接着されている物、例えば家電品、自動車、園芸用品、農用資材などのような物を、前処理なしで一括投入のうえ、ワンシステム内で組成、素材ごとに分離回収すると同時に工業用炭素原料を製造、抽出する炭素化処理装置及び炭素化処理方法である。
【0010】
具体的に、本発明は、処理対象物(M)から工業用炭素素材を製造し、同時に、再生資源を組成ごとに別々に回収し、また、炭素原料用油の回収を行うことで、それぞれを再利用させることが可能な炭素化処理装置(100)であって、導入された処理対象物(M)に有機化合物が使用されている場合に組成分離を行うことで当該有機化合物を分離して除去するための炭素化室(5)を少なくとも備え、炭素化室(5)は、室内の温度を約450℃に上昇させることで、処理対象物(M)からC(炭素)ガス及びH(水素)ガスを除去して炭素化(炭素化分解)させることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
廃棄物処理装置
1か月前
永信商事株式会社
バッテリ材料の回収装置
1か月前
株式会社トクヤマ
焼却灰の水洗処理方法。
1か月前
株式会社小熊鉄工所
鎮静剤製造装置
1か月前
飛島建設株式会社
構造物の遮水工法
1か月前
株式会社トクヤマ
改質焼却灰の製造方法
1か月前
株式会社サンエイ
沈降物洗浄装置
1か月前
株式会社イワタクリエイト
ビードワイヤ除去装置
17日前
株式会社エルム
生ゴミ処理装置
2か月前
個人
煤煙が固定化された材料及びその製造方法並びに道路の下地材
2か月前
株式会社NIPPO
薬剤供給装置
1か月前
ダイハツ工業株式会社
バイオガス生成装置
1か月前
株式会社神戸製鋼所
異種金属接合継手の分解方法
24日前
宇部マテリアルズ株式会社
不溶化材
1か月前
JFEスチール株式会社
耐火物レンガの処理方法
2日前
荏原環境プラント株式会社
廃棄物の処理システム
1か月前
株式会社京玉エンジニアリング
有機性廃棄物資源化装置
1か月前
マスダ商事株式会社
発酵処理装置及びこれを用いた堆肥化処理方法
1か月前
太平洋セメント株式会社
アルカリ金属除去方法
1か月前
四国アセチレン工業株式会社
廃電線の処理設備および廃電線の処理方法
1か月前
AUTOREM株式会社
有機性廃棄物の処理方法及び処理装置
26日前
UBE三菱セメント株式会社
廃棄物処理システム及び廃棄物処理方法
1か月前
株式会社サムズ
有機性廃棄物の収集・処理ステーション
25日前
株式会社NIPPO
薬剤供給装置、及び、その運転方法
1か月前
株式会社日立製作所
パネル解体システムおよび方法
2日前
大阪瓦斯株式会社
生分解性樹脂の処理方法及び生分解性樹脂の処理システム
1か月前
鴻とぅん股ふん有限公司
太陽電池パネルのリサイクル方法及びリサイクルシステム
2か月前
環境創研株式会社
有機物を含むコンクリートスラッジ処理物の製造方法
24日前
学校法人東京電機大学
汚染土壌の浄化方法、並びにそれに用いる浄化促進剤及びその製造方法
1か月前
JFEエンジニアリング株式会社
飛灰炭酸化装置及び飛灰処理方法
1か月前
生態環境部南京環境科学研究所
薬剤を徐放可能な汚染土壌原位置修復用埋設杭、及び修復方法
3日前
国際航業株式会社
土壌地下水中の有機ふっ素化合物浄化方法
1か月前
株式会社新菱
樹脂含有複合材の焼成炉、処理装置、および焼成方法
1か月前
極東開発工業株式会社
廃棄物選別装置
1か月前
極東開発工業株式会社
廃棄物選別装置
1か月前
JFEエンジニアリング株式会社
リサイクルシステム、及びリサイクル方法
1か月前
続きを見る
他の特許を見る