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公開番号
2024147363
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-16
出願番号
2023060327
出願日
2023-04-03
発明の名称
樹脂含有複合材の焼成炉、処理装置、および焼成方法
出願人
株式会社新菱
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B09B
3/40 20220101AFI20241008BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約
【課題】太陽光パネルなどの樹脂含有複合材を加熱処理するときに、サーマルリサイクル時に焼成炉本体の腐食を防止し、装置のメンテナンスが容易な焼成炉等を提供する。
【解決手段】樹脂含有複合材3の樹脂を熱分解して除去するための焼成炉(13、15)であって、焼成炉(13、15)から排出される樹脂を熱分解した分解ガスを燃焼させる燃焼装置4から排出される排出ガスの熱で焼成炉(13、15)を加熱する加熱構造を有し、前記加熱構造が、間接式熱交換器(812、822)を有する、焼成炉(13、15)。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
樹脂含有複合材の樹脂を熱分解して除去するための焼成炉であって、
焼成炉から排出される樹脂を熱分解した分解ガスを燃焼させる燃焼装置から排出される排出ガスの熱で前記焼成炉を加熱する加熱構造を有し、
前記加熱構造が、間接式熱交換器を有する、焼成炉。
続きを表示(約 540 文字)
【請求項2】
前記間接式熱交換器が、多管式熱交換器、蛇管式熱交換器および加熱壁からなる群から選択されるいずれかである、請求項1に記載の焼成炉。
【請求項3】
前記焼成炉の温度に応じて出力制御を行い、前記焼成炉の温度を調節する電気ヒーターを有する、請求項1に記載の焼成炉。
【請求項4】
前記樹脂含有複合材が、太陽光パネル、液晶パネルおよび合わせガラスからなる群から選択されるいずれかである、請求項1に記載の焼成炉。
【請求項5】
前記焼成炉が、マッフルと外壁を有し、前記マッフルと前記外壁の間に前記間接式熱交換器が配置される、請求項1に記載の焼成炉。
【請求項6】
前記間接式熱交換器のガス流路の下流に設けられる除害塔と、請求項1~5のいずれかに記載の焼成炉とを有する樹脂含有複合材の処理装置。
【請求項7】
樹脂含有複合材の樹脂を熱分解して除去する焼成方法であって、
焼成炉から排出される樹脂を熱分解した分解ガスを燃焼させる燃焼装置から排出される排出ガスの熱で前記焼成炉を加熱する加熱構造を有し、前記加熱構造が、間接式熱交換器を有する焼成炉で焼成する、樹脂含有複合材の焼成方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂含有複合材の焼成炉に関する。また、樹脂含有複合材の処理装置に関する。また、樹脂含有複合材の焼成方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
使用済の太陽光発電パネル等の樹脂含有複合材から樹脂を熱分解によって除去し、有価物の回収や、再資源化することが行われている。樹脂を熱分解する際に発生する未燃焼ガスは有害なものを含む場合があり、アフターバーナー(燃焼装置)で燃焼して、CO
2
やH
2
O等の無害なガスにして大気に放出される。
【0003】
例えば、特許文献1は、太陽電池モジュールに含まれる太陽電池素子の構成材料を回収する方法であって、少なくともセル部及びガラス基板と、これらに結合したエチレンビニルアセテート(EVA)封止材を含む太陽電池素子を、炉内の酸素濃度を1.0体積%以上3.0体積%以下に保持した連続式熱処理炉に搬送し、300~400℃に設定された予備加熱分解部にてEVA分解ガスの一種である酢酸ガスを放出除去し、続いて400~550℃に設定された熱処理部にて酢酸以外のEVA分解ガスを脱離させて前記太陽電池素子からEVA封止材を除去して、セル部とガラス基板を分離する工程を含むことを特徴とする太陽電池素子構成材料の回収方法を開示している。
【0004】
また、特許文献2は、少なくとも無機ガラス板及びこれに結合したプラスチック層でなる合わせガラスを、ガス雰囲気中で熱処理することにより、構成部材に分離する方法において、合わせガラスを、加熱段階において、最大加熱速度50℃/分で最終温度少なくとも300℃に加熱し;及び保持段階において、プラスチック層が本質的に熱分解及び/又は蒸発するまで、前記合わせガラスを最終温度に保持することを特徴とする、合わせガラスの構成部材の分離方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6297254号公報
特開平11-165150号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1、2等において、省エネルギーの観点から、燃焼装置で燃焼した後の高温のガスを熱分解炉の加熱等に再利用することが行われている。しかしながら、例えば、太陽光発電パネルのフッ素樹脂製バックシートなど熱分解する樹脂の種類によっては、熱分解処理した際にフッ素等の腐食性ガスを発生する場合があり、また燃焼装置での処理条件によっては、未燃ガスやNOxといった腐食性ガスを発生する場合があり、サーマルリサイクル時に腐食性ガスが熱分解炉本体のガス流路を腐食し、メンテナンスに手間や費用がかかるという問題があった。
【0007】
かかる状況下、本発明は、樹脂含有複合材の樹脂の熱分解に伴うサーマルリサイクル時に腐食性ガスによる焼成炉本体の腐食を防止し、装置のメンテナンスが容易な焼成炉等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記の発明が上記目的に合致することを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は、以下の発明に係るものである。
【0009】
<1> 樹脂含有複合材の樹脂を熱分解して除去するための焼成炉であって、
焼成炉から排出される樹脂を熱分解した分解ガスを燃焼させる燃焼装置から排出される排出ガスの熱で前記焼成炉を加熱する加熱構造を有し、
前記加熱構造が、間接式熱交換器を有する、焼成炉。
<2> 前記間接式熱交換器が、多管式熱交換器、蛇管式熱交換器および加熱壁からなる群から選択されるいずれかである、前記<1>に記載の焼成炉。
<3> 前記焼成炉の温度に応じて出力制御を行い、前記焼成炉の温度を調節する電気ヒーターを有する、前記<1>または<2>に記載の焼成炉。
<4> 前記樹脂含有複合材が、太陽光パネル、液晶パネルおよび合わせガラスからなる群から選択されるいずれかである、前記<1>~<3>のいずれかに記載の焼成炉。
<5> 前記焼成炉が、マッフルと外壁を有し、前記マッフルと前記外壁の間に前記間接式熱交換器が配置される、前記<1>~<4>のいずれかにに記載の焼成炉。
<6> 前記間接式熱交換器のガス流路の下流に設けられる除害塔と、前記<1>~<5>のいずれかに記載の焼成炉とを有する樹脂含有複合材の処理装置。
<7> 樹脂含有複合材の樹脂を熱分解して除去する焼成方法であって、
焼成炉から排出される樹脂を熱分解した分解ガスを燃焼させる燃焼装置から排出される排出ガスの熱で前記焼成炉を加熱する加熱構造を有し、前記加熱構造が、間接式熱交換器を有する焼成炉で焼成する、樹脂含有複合材の焼成方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の焼成炉等は、サーマルリサイクル時に腐食性ガスによる焼成炉本体の腐食を防止し、装置のメンテナンスが容易である。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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