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公開番号2024092058
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-05
出願番号2024076996,2021132511
出願日2024-05-10,2020-10-23
発明の名称含フッ素ポリマーの製造方法及びその組成物
出願人ダイキン工業株式会社
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類C08L 27/12 20060101AFI20240628BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本開示は、含フッ素ポリマーの製造方法及びその組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】本開示は、含フッ素脂肪族環を有する構成単位を主成分として含む含フッ素ポリマー(A)及び非プロトン性溶媒(B)を含有する組成物であって、
前記含フッ素ポリマー(A)の含フッ素脂肪族環は、環構成原子として1、2、又は3個のエーテル性酸素原子を有し、当該含フッ素脂肪族環が当該エーテル性酸素原子を複数含むときは当該エーテル性酸素原子は互いに隣り合わず、
前記組成物質量に対する前記含フッ素ポリマー(A)の含有量が20質量%以上である、組成物を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
含フッ素脂肪族環を有する構成単位を主成分として含む含フッ素ポリマー(A)及び非プロトン性溶媒(B)を含有する組成物であって、
前記含フッ素ポリマー(A)の含フッ素脂肪族環は、環構成原子として1、2、又は3個のエーテル性酸素原子を有し、当該含フッ素脂肪族環が当該エーテル性酸素原子を複数含むときは当該エーテル性酸素原子は互いに隣り合わず、
前記組成物質量に対する前記含フッ素ポリマー(A)の含有量が20質量%以上である、組成物。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
前記組成物質量に対する前記含フッ素ポリマー(A)の含有量が20質量%~65質量%の範囲内である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記組成物質量に対する前記含フッ素ポリマー(A)の含有量が20質量%超~65質量%の範囲内である、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記非プロトン性溶媒(B)が、パーフルオロ芳香族化合物、パーフルオロトリアルキルアミン、パーフルオロアルカン、ハイドロフルオロカーボン、パーフルオロ環状エーテル、ハイドロフルオロエーテル、及び少なくとも一つの塩素原子を含むオレフィン化合物からなる群から選択される少なくとも一種の溶媒である請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記非プロトン性溶媒(B)がハイドロフルオロエーテルである請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記非プロトン性溶媒(B)の地球温暖化係数(GWP)が400以下である請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記非プロトン性溶媒(B)が、
式(B-1):
F(CF



O(CH



H (B-1)
[式中、pは1~6の整数であり、qは1~4の整数である。]
で表わされる化合物、
式(B-2):
H(CF



O(CF



F (B-2)
[式中、p及びqは前記と同意義である。]
で表わされる化合物、
式(B-3):
H(CF



O(CH



H (B-3)
[式中、p及びqは前記と同意義である。]
で表わされる化合物、
式(B-4):
X(CF



CH

O(CF



H (B-4)
[式中、Xはフッ素原子又は水素原子を表し、p及びqは前記と同意義である。]
で表わされる化合物、
(CF



CHOCH

、(CF



CFOCH

、CF

CHFCF

OCH

、及びCF

CHFCF

OCF

からなる群より選択される少なくとも1種のハイドロフルオロエーテルである請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記非プロトン性溶媒(B)が、式(B-5):

21
-O-R
22
(B-5)
[式中、R
21
は、一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換されている直鎖状又は分岐鎖状のプロピル又はブチルであり、R
22
は、メチル又はエチルである。]
で表される化合物
である請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記含フッ素ポリマー(A)の含フッ素脂肪族環が4、5、6、又は7員環である請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記含フッ素ポリマー(A)が、下記式(A1):
TIFF
2024092058000034.tif
36
170
[式中、R

はフッ素原子又はC1-C5のパーフルオロアルキル基を示す。]
で表される構成単位、
下記式(A2):
TIFF
2024092058000035.tif
36
170
[式中、R

~R

はそれぞれ独立して、フッ素原子、C1-C5のパーフルオロアルキル基、又はC1-C5のパーフルオロアルコキシ基を示す。]
で表される構成単位、又は
下記式(A3):
TIFF
2024092058000036.tif
36
170
[式中、R

~R

はそれぞれ独立して、フッ素原子、C1-C5のパーフルオロアルキル基、又はC1-C5のパーフルオロアルコキシ基を示す。]
で表される構成単位
を主成分として含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、含フッ素ポリマーの製造方法及びその組成物等に関する。
続きを表示(約 5,400 文字)【背景技術】
【0002】
重合性炭素-炭素二重結合及び環構成原子として酸素原子を有する含フッ素モノマーを重合して得られる含フッ素ポリマーは、フォトリソグラフィ技術において、フォトレジスト層上に形成される反射防止膜用のコーティング材料等として利用されている。
【0003】
CF

=CFOCF

CF

CF=CF

を重合して得られる含フッ素ポリマーに溶媒としてのCF

CF

CF

CF

CF

CF

CH

CH

を加えて、含フッ素ポリマーの含有量が20質量%の組成物が得られている(特許文献1の例6)。
CF

=CFCF

CF

OCF=CF

と他の含フッ素モノマーとを溶媒非存在下で共重合させて含フッ素ポリマーが得られている(特許文献2の例2)。
含フッ素ポリマーを10質量%含有する溶液組成物が得られている(特許文献3の製造例1-7)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-119019号公報
特開2005-314482号公報
国際公開第2013/018730号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、含フッ素ポリマーの製造方法及びその組成物を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、次の態様を包含する。
項1.
含フッ素脂肪族環を有する構成単位を主成分として含む含フッ素ポリマー(A)及び非プロトン性溶媒(B)を含有する組成物であって、
前記含フッ素ポリマー(A)の含フッ素脂肪族環は、環構成原子として1、2、又は3個のエーテル性酸素原子を有し、当該含フッ素脂肪族環が当該エーテル性酸素原子を複数含むときは当該エーテル性酸素原子は互いに隣り合わず、
前記組成物質量に対する前記含フッ素ポリマー(A)の含有量が20質量%以上である、組成物。
項2.
前記組成物質量に対する前記含フッ素ポリマー(A)の含有量が20質量%~65質量%の範囲内である、項1に記載の組成物。
項3.
前記組成物質量に対する前記含フッ素ポリマー(A)の含有量が20質量%超~65質量%の範囲内である、項1又は2に記載の組成物。
項4.
前記非プロトン性溶媒(B)が、パーフルオロ芳香族化合物、パーフルオロトリアルキルアミン、パーフルオロアルカン、ハイドロフルオロカーボン、パーフルオロ環状エーテル、ハイドロフルオロエーテル、及び少なくとも一つの塩素原子を含むオレフィン化合物か
らなる群から選択される少なくとも一種の溶媒である項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
項5.
前記非プロトン性溶媒(B)がハイドロフルオロエーテルである項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
項6.
前記非プロトン性溶媒(B)の地球温暖化係数(GWP)が400以下である項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
項7.
前記非プロトン性溶媒(B)が、
式(B-1):
F(CF



O(CH



H (B-1)
[式中、pは1~6の整数であり、qは1~4の整数である。]
で表わされる化合物、
式(B-2):
H(CF



O(CF



F (B-2)
[式中、p及びqは前記と同意義である。]
で表わされる化合物、
式(B-3):
H(CF



O(CH



H (B-3)
[式中、p及びqは前記と同意義である。]
で表わされる化合物、
式(B-4):
X(CF



CH

O(CF



H (B-4)
[式中、Xはフッ素原子又は水素原子を表し、p及びqは前記と同意義である。]
【0007】
項19.
モノマーを重合開始剤の存在下で重合反応させて、含フッ素脂肪族環を有する構成単位を主成分として含む含フッ素ポリマー(A)を製造する方法であって、
前記含フッ素ポリマー(A)の含フッ素脂肪族環は、環構成原子として1、2、又は3個のエーテル性酸素原子を有し、当該含フッ素脂肪族環が当該エーテル性酸素原子を複数含むときは当該エーテル性酸素原子は互いに隣り合わず、
前記モノマーは含フッ素ポリマー(A)に主成分として含まれる構成単位に対応するモノマー(M)を含み、
前記重合反応は、非プロトン性溶媒(B)中で行われ、
前記非プロトン性溶媒(B)は、パーフルオロ芳香族化合物、パーフルオロトリアルキルアミン、パーフルオロアルカン、パーフルオロ環状エーテル、ハイドロフルオロエーテル、及び少なくとも一つの塩素原子を含むオレフィン化合物からなる群から選択される少なくとも一種の溶媒である、
製造方法。
項20.
前記重合開始剤は、0℃~160℃の範囲内の10時間半減期温度を有し、
前記重合反応は、非プロトン性溶媒(B)中において、
前記モノマー(M)及び前記非プロトン性溶媒のいずれか低いほうの沸点より20℃高い温度以下、且つ、前記重合開始剤の10時間半減期温度より20℃高い温度以下で行われる、
項19に記載の製造方法。
項21.
前記重合開始剤が非パーフルオロ重合開始剤である項19又は20に記載の製造方法。
項22.
前記重合開始剤は、
式(C1):
TIFF
2024092058000008.tif
28
170
[式中、R
31
及びR
32
は、同一又は異なって、
パーフルオロフェニルで置換されていてもよいC3-C10のパーフルオロアルキル基における少なくとも1個のフッ素原子が水素原子に置換された基、及び
直鎖状又は分岐状C1-C4パーフルオロアルキル基で置換されてもよいパーフルオロフェニルにおける少なくとも1個のフッ素原子が水素原子に置換された基
である。]
で表される化合物、
式(C2):
TIFF
2024092058000009.tif
29
170
[式中、R
33
及びR
34
は、同一又は異なって、
パーフルオロフェニルで置換されていてもよいC3-C10のパーフルオロアルキル基における少なくとも1個のフッ素原子が水素原子に置換された基、及び
直鎖状又は分岐状C1-C4パーフルオロアルキル基で置換されてもよいパーフルオロフェニルにおける少なくとも1個のフッ素原子が水素原子に置換された基
である。]
で表される化合物、
式(C3):
TIFF
2024092058000010.tif
24
170
[式中、R
35
及びR
36
は、同一又は異なって、
パーフルオロフェニルで置換されていてもよいC1-C10のパーフルオロアルキル基における少なくとも1個のフッ素原子が水素原子に置換された基、及び
直鎖状又は分岐状C1-C4パーフルオロアルキル基で置換されてもよいパーフルオロフェニルにおける少なくとも1個のフッ素原子が水素原子に置換された基
である。]
で表される化合物、及び
無機過酸化物
からなる群から選択される少なくとも1種である、項19~21のいずれか一項に記載の製造方法。
項23.
前記非プロトン性溶媒(B)がハイドロフルオロエーテルである項19~22のいずれか一項に記載の製造方法。
項24.
前記非プロトン性溶媒(B)の地球温暖化係数(GWP)が400以下である項19~23のいずれか一項に記載の製造方法。
項25.
前記非プロトン性溶媒(B)が、
式(B-1):
【0008】
項38.
含フッ素脂肪族環を有する構成単位を主成分として含む含フッ素ポリマー(A)及び非プロトン性溶媒(B)を含有する組成物であって、
前記含フッ素ポリマー(A)が、下記式(A3):
TIFF
2024092058000018.tif
39
170
[式中、R

~R

はそれぞれ独立して、フッ素原子、C1-C5のパーフルオロアルキル基、又はC1-C5のパーフルオロアルコキシ基を示す。]
で表される構成単位を主成分として含み、
前記非プロトン性溶媒(B)が、非パーフルオロ溶媒である、
組成物。
項39.
前記非パーフルオロ溶媒がハイドロフルオロエーテルである項38に記載の組成物。
項40.
前記非パーフルオロ溶媒の地球温暖化係数(GWP)が400以下である項38又は39に記載の組成物。
項41.
前記非プロトン性溶媒(B)が、
式(B-1):
F(CF



O(CH



H (B-1)
[式中、pは1~6の整数であり、qは1~4の整数である。]
で表わされる化合物、
式(B-2):
H(CF



O(CF



F (B-2)
[式中、p及びqは前記と同意義である。]
で表わされる化合物、
式(B-3):
H(CF



O(CH



H (B-3)
[式中、p及びqは前記と同意義である。]
で表わされる化合物、
式(B-4):
X(CF



CH

O(CF



H (B-4)
[式中、Xはフッ素原子又は水素原子を表し、p及びqは前記と同意義である。]
で表わされる化合物、
(CF


【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、非プロトン性溶媒中で高濃度(特に、20質量%以上)で溶解可能な、含フッ素脂肪族環を有する構成単位を主成分として含む含フッ素ポリマーの製造方法が提供される。本開示によれば、含フッ素脂肪族環を有する構成単位を主成分として含む含フッ素ポリマーが非プロトン性溶媒に高濃度(特に、20質量%以上)で溶解した組成物が提供される。本開示によれば、非パーフルオロ溶媒には溶解しがたいと考えられていた前記式(A3)で表される構成単位を主成分として含む含フッ素ポリマーと非パーフルオロ溶媒を含む組成物であって当該含フッ素ポリマーが溶解した組成物が提供され得る。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の前記概要は、本開示の各々の開示された実施形態または全ての実装を記述することを意図するものではない。
本開示の後記説明は、実例の実施形態をより具体的に例示する。
本開示のいくつかの箇所では、例示を通してガイダンスが提供され、及びこの例示は、様々な組み合わせにおいて使用できる。
それぞれの場合において、例示の群は、非排他的な、及び代表的な群として機能できる。
本明細書で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願はそのまま引用により本明細書に組み入れられる。
(【0011】以降は省略されています)

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