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公開番号2024090469
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022206408
出願日2022-12-23
発明の名称タイヤの温度検知システム
出願人横浜ゴム株式会社
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類B60C 19/00 20060101AFI20240627BHJP(車両一般)
要約【課題】ICタグを用いてタイヤの内部温度を精度良く検知することを可能にしたタイヤの温度検知システムを提供する。
【解決手段】タイヤTに配置されるパッシブ型のICタグ20と、タイヤTに非接触でICタグ20と無線通信する検知器30と、この検知器30からの検知結果が入力される演算部41を含むデータ処理装置40とを備え、検知器30は、検知器30からICタグ20に向かって発信された発信電波W1に応じてICタグ20から返信される返信電波W2を受信し、演算部41は、返信電波W2に含まれる温度依存性を有する物理情報に基づいてタイヤTのICタグ20が配置されている位置の温度を算出する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
タイヤに配置されるパッシブ型のICタグと、前記タイヤに非接触で前記ICタグと無線通信する検知器と、この検知器からの検知結果が入力される演算部を含むデータ処理装置とを備え、
前記検知器は、該検知器から前記ICタグに向かって発信された発信電波に応じて前記ICタグから返信される返信電波を受信し、
前記演算部は、前記返信電波に含まれる温度依存性を有する物理情報に基づいて前記タイヤの前記ICタグが配置されている位置の温度を算出することを特徴とするタイヤの温度検知システム。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記返信電波に含まれる温度依存性を有する物理情報が電気抵抗値であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤの温度検知システム。
【請求項3】
前記発信電波を受信することにより前記ICタグが起動したときの前記ICタグでの電気抵抗値と前記ICタグの温度との相関関係データが前記演算部に入力されており、前記タイヤに配置されている前記ICタグに向かって前記検知器から発信電波が発信されて、この発信電波に応じて前記ICタグから返信される返信電波によって前記電気抵抗値のデータが前記検知器に受信され、この受信された前記電気抵抗値のデータと前記相関関係データとに基づいて前記演算部は前記タイヤの前記ICタグが配置されている位置の温度を算出することを特徴とする請求項2に記載のタイヤの温度検知システム。
【請求項4】
前記ICタグの表面が被覆ゴムで被覆されており、前記被覆ゴムの電気抵抗値が前記被覆ゴムに隣接するゴム層の電気抵抗値よりも高いことを特徴とする請求項2又は3に記載のタイヤの温度検知システム。
【請求項5】
前記タイヤが、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、前記一対のビード部間にカーカス層が装架され、前記トレッド部における前記カーカス層の外周側に複数層のベルト層が配置され、
前記ICタグは、前記複数層のベルト層のうちベルト幅が最も広いベルト層の端末からタイヤ径方向内側に5mmの位置と前記ビード部のビードコアの上端からタイヤ径方向外側に15mmの位置との間であり、かつ前記カーカス層の法線方向に沿って測定される前記サイドウォール部の総厚さGaがタイヤ最大幅位置における前記サイドウォール部の総厚さGswの60%~300%の範囲にある位置に埋設されていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のタイヤの温度検知システム。
【請求項6】
前記タイヤが、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、前記一対のビード部間にカーカス層が装架され、前記トレッド部における前記カーカス層の外周側に複数層のベルト層が配置され、
前記ベルト層が有機繊維コードで構成され、前記ICタグが前記トレッド部における前記ベルト層のタイヤ径方向内側又はタイヤ径方向外側に埋設されていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のタイヤの温度検知システム。
【請求項7】
前記検知器を構成するアンテナが円偏波アンテナであることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のタイヤの温度検知システム。
【請求項8】
前記データ処理装置が情報端末に対して通知を行う通知部を含み、前記演算部により算出された温度が所定の閾値を超過したときに前記通知部が前記所定の閾値を超過したことを通知することを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のタイヤの温度検知システム。
【請求項9】
前記データ処理装置が情報端末に対して通知を行う通知部を含み、前記演算部は車両に対する装着位置が異なる前記タイヤ間で両者の温度を比較し、その比較された両者の温度の温度差ΔTが10℃以上であるときに前記通知部が所定の温度差が発生したことを通知
することを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のタイヤの温度検知システム。
【請求項10】
前記データ処理装置が前記ICタグに紐付けられた個体管理情報に関するデータベースを含み、前記データ処理装置が前記個体管理情報に少なくとも温度履歴情報を追加することにより前記個体管理情報を更新することを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のタイヤの温度検知システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤの温度検知システムに関し、更に詳しくは、ICタグを用いてタイヤの内部温度を精度良く検知することを可能にしたタイヤの温度検知システムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
空気入りタイヤでは、タイヤの内部温度を測定するために温度センサが使用されることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、通常、温度センサは内部に電源(電池)が必要であり、長期間使用する際には電池交換が必要になるため、電池を交換する手間やコストが掛かるという問題がある。また、温度センサは質量が比較的大きいため、タイヤのバランスに悪影響を与えることがある。更に、温度センサを配置した場合にはタイヤ耐久性を十分に確保することも必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2003-182327号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、ICタグを用いてタイヤの内部温度を精度良く検知することを可能にしたタイヤの温度検知システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため本発明のタイヤの温度検知システムは、タイヤに配置されるパッシブ型のICタグと、前記タイヤに非接触で前記ICタグと無線通信する検知器と、この検知器からの検知結果が入力される演算部を含むデータ処理装置とを備え、前記検知器は、該検知器から前記ICタグに向かって発信された発信電波に応じて前記ICタグから返信される返信電波を受信し、前記演算部は、前記返信電波に含まれる温度依存性を有する物理情報に基づいて前記タイヤの前記ICタグが配置されている位置の温度を算出することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明では、タイヤに配置されるパッシブ型のICタグと、タイヤに非接触でICタグと無線通信する検知器と、この検知器からの検知結果が入力される演算部を含むデータ処理装置とを備えている。このパッシブ型のICタグは、検知器の電波を動力源としているため内部に電源が不要であり、従来の温度センサを用いる場合に比べてコストを低減することができる。また、ICタグは、従来の温度センサに比べて質量が小さいため、タイヤのバランスへの悪影響が少なく、かつ十分なタイヤ耐久性を確保し易い。そして、本発明では、検知器からICタグに向かって発信された発信電波に応じてICタグから返信される返信電波を受信し、この返信電波に含まれる温度依存性を有する物理情報に基づいてICタグが配置されている位置の温度を算出する。つまり、本発明において、ICタグは、本来の個体識別機能を有しているだけでなく、ICタグが持つ温度依存性を利用することで温度検知機能も備えている。これにより、ICタグの個体管理情報に温度履歴情報を容易に紐付けることができると共に、タイヤの内部温度の上昇による異常発生の有無を精度良く検知することができる。
【0007】
本発明のタイヤの温度検知システムにおいて、返信電波に含まれる温度依存性を有する物理情報が電気抵抗値であると良い。
【0008】
発信電波を受信することによりICタグが起動したときのICタグでの電気抵抗値とICタグの温度との相関関係データが演算部に入力されており、タイヤに配置されているICタグに向かって検知器から発信電波が発信されて、この発信電波に応じてICタグから返信される返信電波によって電気抵抗値のデータが検知器に受信され、この受信された電気抵抗値のデータと相関関係データとに基づいて演算部はタイヤのICタグが配置されている位置の温度を算出することが好ましい。これにより、タイヤの内部温度の上昇による異常発生の有無を高精度に検知することができる。
【0009】
ICタグの表面は被覆ゴムで被覆されており、被覆ゴムの電気抵抗値は被覆ゴムに隣接するゴム層の電気抵抗値よりも高いことが好ましい。電気抵抗値が高いほど、電波ロスが小さく、ICタグでの電気抵抗値を読み取り易いため、ICタグを被覆する被覆ゴムの電気抵抗値を相対的に高く設定することでICタグの通信性能を改善することができる。
【0010】
ICタグがサイドウォール部に埋設される場合、タイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、一対のビード部間にカーカス層が装架され、トレッド部におけるカーカス層の外周側に複数層のベルト層が配置され、ICタグは、複数層のベルト層のうちベルト幅が最も広いベルト層の端末からタイヤ径方向内側に5mmの位置とビード部のビードコアの上端からタイヤ径方向外側に15mmの位置との間であり、かつカーカス層の法線方向に沿って測定されるサイドウォール部の総厚さGaがタイヤ最大幅位置におけるサイドウォール部の総厚さGswの60%~300%の範囲にある位置に埋設されていることが好ましい。このようなICタグの配置とタイヤ構造にすることで、ICタグが金属からなるタイヤ構成部材(例えばビードコアやリム等)から離間して配置されるため、金属干渉が生じにくく、ICタグの通信性能を十分に確保することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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