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公開番号2024080361
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-13
出願番号2022193489
出願日2022-12-02
発明の名称鉛蓄電池用セパレータおよびそれを含む鉛蓄電池
出願人株式会社GSユアサ
代理人弁理士法人河崎特許事務所
主分類H01M 50/463 20210101AFI20240606BHJP(基本的電気素子)
要約【解決手段】鉛蓄電池用セパレータは、結晶質領域と非晶質領域とを含むとともに、第1表面および第2表面を有するベース部と、前記第1表面に配置された第1リブとを有する。前記第1リブの平均的な高さは、0.35mmを超え、0.95mm以下である。前記第1リブの頂部の表面の結晶化度Ctは、20%以上である。前記結晶化度Ctは、100×Icr/(Icr+Iar)で表される。Icrは、前記頂部の表面のX線回折スペクトルにおける前記結晶質領域に相当する回折ピークのうちピーク高さが最大である回折ピークの積分強度である。Iarは、前記頂部の表面のX線回折スペクトルにおける前記非晶質領域に相当するハローの積分強度である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
鉛蓄電池用セパレータであって、
前記セパレータは、結晶質領域と非晶質領域とを含むとともに、第1表面および第2表面を有するベース部と、前記第1表面に配置された第1リブとを有し、
前記第1リブの平均的な高さは、0.35mmを超え、0.95mm以下であり、
前記第1リブの頂部の表面の結晶化度Ctは、20%以上であり、
前記結晶化度Ctは、100×I
cr
/(I
cr
+I
ar
)で表され、

cr
は、前記頂部の表面のX線回折スペクトルにおける前記結晶質領域に相当する回折ピークのうちピーク高さが最大である回折ピークの積分強度であり、

ar
は、前記頂部の表面のX線回折スペクトルにおける前記非晶質領域に相当するハローの積分強度である、鉛蓄電池用セパレータ。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
前記第1表面または第2表面の結晶化度Cbは、30%未満であり、
前記結晶化度Cbは、100×I
cb
/(I
cb
+I
ab
)で表され、

cb
は、前記第1表面または第2表面のX線回折スペクトルにおける前記結晶質領域に相当する回折ピークのうちピーク高さが最大である回折ピークの積分強度であり、

ab
は、前記第1表面または第2表面のX線回折スペクトルにおける前記非晶質領域に相当するハローの積分強度である、請求項1に記載の鉛蓄電池用セパレータ。
【請求項3】
鉛蓄電池であって、
前記鉛蓄電池は、極板群および電解液を含む少なくとも1つのセルを含み、
前記極板群は、正極板と、負極板と、前記正極板および前記負極板の間に介在するセパレータとを含み、
前記セパレータは、請求項1または2に記載の鉛蓄電池用セパレータであり、
前記第1表面は、前記正極板と対向している、鉛蓄電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鉛蓄電池用セパレータおよびそれを含む鉛蓄電池に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
鉛蓄電池は、車載用、産業用の他、様々な用途で使用されている。鉛蓄電池は、正極板および負極板と、これらの間に介在するセパレータと、電解液と、を含む。鉛蓄電池のセパレータには、様々な性能が要求される。
【0003】
特許文献1は、リブ高さをリブ底幅で除した値が1.90以下であるリブを有することを特徴とする鉛蓄電池用セパレータを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2001-93500号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
鉛蓄電池では、正極板に正極活物質として酸化力の強い二酸化鉛が含まれる。過充電状態の鉛蓄電池では、正極板の電位が高い。そのため、正極板と対向するセパレータは、酸化劣化し易い。過充電時のセパレータの酸化劣化は、特に、高温(例えば、75℃以上の温度)で顕著である。鉛蓄電池において、セパレータが酸化劣化すると、柔軟性が低下して亀裂が生じ、短絡が起こることで寿命となる。
【0006】
セパレータの表面にリブを設けることで、セパレータの酸化劣化をある程度抑制することができるため、鉛蓄電池の高い高温過充電寿命性能を確保する観点からは有利である。しかし、リブが倒れたり変形したりすると、リブによる耐酸化性が十分に発揮されない場合がある。また、鉛蓄電池の使用環境または使用形態などの変化に伴い、鉛蓄電池用のセパレータには、さらに高い高温過充電寿命性能が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面は、鉛蓄電池用セパレータであって、
前記セパレータは、結晶質領域と非晶質領域とを含むとともに、第1表面および第2表面を有するベース部と、前記第1表面に配置された第1リブとを有し、
前記第1リブの平均的な高さは、0.35mmを超え、0.95mm以下であり、
前記第1リブの頂部の表面の結晶化度Ctは、20%以上であり、
前記結晶化度Ctは、100×I
cr
/(I
cr
+I
ar
)で表され、

cr
は、前記頂部の表面のX線回折スペクトルにおける前記結晶質領域に相当する回折ピークのうちピーク高さが最大である回折ピークの積分強度であり、

ar
は、前記頂部の表面のX線回折スペクトルにおける前記非晶質領域に相当するハローの積分強度である、鉛蓄電池用セパレータに関する。
【発明の効果】
【0008】
鉛蓄電池の高温過充電寿命性能を向上できる鉛蓄電池用セパレータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態に係る鉛蓄電池の外観と内部構造を示す一部切り欠き斜視図である。
実施例の鉛蓄電池E1に用いた鉛蓄電池用セパレータの第1リブの頂部の表面のX線回折スペクトルである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
鉛蓄電池は、過酷な条件下で使用される場合がある。鉛蓄電池の代表的な用途の1つに自動車用途がある。近年、自動車が、渋滞に巻き込まれたり、商用車のように常時使用されたりすることで、鉛蓄電池が過充電状態に晒される機会が増加している。また、温暖化に伴い、夏期には、より高い温度環境下で鉛蓄電池が使用される機会が増加している。そのため、近年、鉛蓄電池には、従来に比べて、さらに高いレベルの高温過充電寿命性能が求められるようになりつつある。
(【0011】以降は省略されています)

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