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公開番号2024079785
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-11
出願番号2024049628,2021537266
出願日2024-03-26,2020-07-30
発明の名称金型
出願人株式会社プロテリアル
代理人個人,個人
主分類B28B 3/26 20060101AFI20240604BHJP(セメント,粘土,または石材の加工)
要約【課題】初期の圧力損失を維持しつつ、強度を改善したハニカムフィルタ用の成形金型を提供する。
【解決手段】セラミックハニカム成形体を押出成形するための金型であって、複数の流路は、流入流路と、流出流路とからなり、流路の長手方向に垂直な断面において、(a)流入流路の断面積が流出流路の断面積より大きく、(b)流入及び流出流路の断面が正四角形の四隅を切り落とした4回回転対称の八角形であり、(c)流入及び流出流路が、第一の方向とそれに直交する第二の方向とに交互に並んで、かつ対向する辺同士が平行となるよう配設され、(d)流入流路の開口率が45~60%、(e)流路の数が30~60個/cm2、(f)流入流路と隣接する流出流路との間の隔壁厚さt1が0.150~0.260mm、(g)流入流路と隣接する流入流路との間の隔壁厚さt2が1.175<t2/t1<1.6を満たす。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
多孔質の隔壁で仕切られた複数の流路を備え、一方の端部から流入させた流体を前記多孔質の隔壁を通過させ他方の端部から流出するように構成され、
前記複数の流路は、前記一方の端部が開口し、かつ前記他方の端部が目封止された流入流路と、前記一方の端部が目封止され、かつ前記他方の端部が開口した流出流路とからなるセラミックハニカムフィルタ用の前記複数の流路を備えたセラミックハニカム成形体を押出成形するための金型であって、
前記流路の長手方向に垂直な断面において、
(a)前記流入流路の断面積が、前記流出流路の断面積より大きく、
(b)前記流入流路及び前記流出流路の断面形状が正四角形の四隅を切り落とした、4回回転対称の八角形であり、
(c)前記流入流路と前記流出流路とが、第一の方向と、前記第一の方向に直交する第二の方向とに交互に並んで、かつ前記隔壁を挟んで対向する辺同士が平行となるように配設されており、
(d)前記流入流路の開口率が45~60%であり、
(e)前記流路の数が30~60個/cm
2
であり、
(f)前記流入流路と、その流入流路に隣接する流出流路との間に形成された隔壁の厚さt1が0.150~0.260 mmであり、
(g)前記流入流路と、その流入流路に隣接する流入流路との間に形成された隔壁の厚さt2が、1.175<t2/t1<1.6を満たすことを特徴とする金型。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記流路の長手方向に垂直な断面において、前記流入流路の各辺のうち、隣接する前記流入流路に対向する辺の長さα1、及び隣接する前記流出流路に対向する辺の長さα2、並びに前記流出流路の各辺のうち、隣接する前記流出流路に対向する辺の長さβ1、及び隣接する前記流入流路に対向する辺の長さβ2が、
0.2<α1/α2<1.2、
0.3<β1/β2<1.2、及び
0.3<β1/α1<1.5
を満たすことを特徴とする請求項1に記載の金型。
【請求項3】
前記多孔質の隔壁の気孔率が45~60%、及びメジアン気孔径が5~20μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の金型。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排ガス中の粒子状物質(パティキュレートマター(以下、「PM」という場合がある。))等を除去し、排ガスを浄化するために用いられるセラミックハニカムフィルタ用の複数の流路を備えたセラミックハニカム成形体を押出成形するための金型に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排ガスには、環境汚染の原因となるような炭素を主成分とするスート(スス)等のPMが多量に含まれている。そのため、ディーゼルエンジン等の排気系の後処理装置として、PMを除去(捕集)するためのフィルタを搭載することが従来から行われている。このようなフィルタとして、セラミックハニカム構造体からなるセラミックハニカムフィルタが広く使用されている。通常、セラミックハニカムフィルタは、排ガスが流入する流入端面から排ガスが流出する流出端面まで延びる複数の流路を区画形成する多孔質の隔壁を有したセラミックハニカム構造体と、このセラミックハニカム構造体のいずれかの端面において、各流路の一方の端部を目封止した目封止部とから構成される。
【0003】
このようなセラミックハニカムフィルタを排ガスに含まれるPMの除去に用いると、排ガスは、セラミックハニカムフィルタの流入端面から、流出端面の端部が目封止された流路内に流入する。その後、排ガスは、多孔質の隔壁を透過して、流入端面の端部が目封止された流路内に移動する。そして、排ガスが、多孔質の隔壁を透過する際に、排ガス中のPMが隔壁に捕捉されて隔壁上に堆積して、PMが除去された排ガスが、流出端面から外部に流出される。
【0004】
セラミックハニカムフィルタをディーゼルエンジンの後処理装置として連続的に使用すると、時間の経過とともに、PMが隔壁上に堆積して流路を閉塞させ、フィルタの圧力損失が上昇するため、堆積したPMを定期的に燃焼除去する再生処理が行われる。
【0005】
近年、隔壁上に堆積したPMにより流路が閉塞するのを抑制する目的で、排ガスが流入する側の流路の断面積を、排ガスが流出する側の流路の断面積より大きくしたハニカムフィルタが、例えば、特許文献1~3に提案されている。
【0006】
特許文献1は、多数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム構造体であって、多数の貫通孔は、長手方向に垂直な断面における面積の総和が相対的に大きくなるように、ハニカム構造体の一方の端部で封止されてなる大容積貫通孔群と、断面の面積の総和が相対的に小さくなるように、ハニカム構造体の他方の端部で封止されてなる小容積貫通孔群とからなり、ハニカム構造体の入口側の開口率をα(%)とし、隣り合う大容積貫通孔群を構成する貫通孔同士を隔てる隔壁と、隣り合う大容積貫通孔群を構成する貫通孔と小容積貫通孔群を構成する貫通孔とを隔てる隔壁との断面における厚さの差をβ(mm)としたときに、式(1):0.0022α+0.0329≦β≦0.0071α+0.2553、及び式(2):36≦α≦60の関係を満たすハニカム構造体を開示しており、大容積貫通孔群を構成する貫通孔の長手方向に垂直な断面の形状が八角形であり、小容積貫通孔群を構成する貫通孔の上記断面の形状が四角形であるのが望ましいと記載している。特許文献1は、このような構成を有するハニカム構造体に触媒を担持させる際には、大容積貫通孔群を構成する貫通孔と小容積貫通孔群を構成する貫通孔とを隔てる隔壁よりも、大容積貫通孔群を構成する貫通孔同士を隔てる隔壁に触媒をより多く担持させた方が、ハニカム構造体の圧力損失を上昇させることなく、排気ガス等の浄化性能を向上させることができると記載している。
【0007】
特許文献2は、特許文献1と同様に、排ガスが流入する側の流路(第1のセル)の断面積を、排ガスが流出する側の流路(第2のセル)の断面積より大きくなるように構成したハニカムフィルタであって、第1のセルの断面形状が八角形状又は角部が円弧状の四角形状で、第2のセルの断面形状が四角形状であり、隣り合う第1のセル同士を隔てる隔壁の壁厚が、隣り合う第1のセルと第2のセルとの間の隔壁の壁厚よりも大きく形成されたハニカムフィルタを開示している。特許文献2は、このような構成を有することにより流入側の流路から流出側の流路へ流体を流れやすくすることができるため、スス付き圧損を減少させつつ流体の流量を増大させ、つまり捕集性能を向上させつつ、ハニカムフィルタの強度を増大させることができると記載している。
【0008】
特許文献3は、特許文献1と同様に、排ガスが流入する側の流路(流入流路)の断面積を、排ガスが流出する側の流路(流出流路)の断面積より大きくなるように構成した目封止ハニカム構造体あって、流出流路のうちの少なくとも一の流路は、前記流路の延びる方向に垂直な断面における隔壁が交差する少なくとも一の角部に、前記流出流路を補強する補強部が形成された補強流路であり、かつ流入流路は、前記流路の延びる方向に垂直な断面における隔壁が交差する少なくとも一の角部に、前記流入流路を補強する補強部が形成され、かつ前記流入流路の補強された角部の数が、前記流出流路の補強された角部の数より少ない目封止ハニカム構造体を開示しており、流入流路の形状を八角形として、流出流路の形状を四角形とするのが好ましいと記載している。特許文献3は、このような構成を有することにより、圧力損失の増加を抑制できるとともに、目封止ハニカム構造体の耐久性を向上させることができ、目封止ハニカム構造体を機械的強度に優れたものとすることができると記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2005-125209号公報
国際公開第2008/117559号
国際公開第2012/133847号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、排ガスが流入する側の流入流路の断面積を、排ガスが流出する側の流出流路の断面積より大きくした上記の引用文献に記載されたハニカムフィルタは、流入流路の隔壁上に堆積したPMで流入流路が閉塞することで生じるスス付き圧損の改善が不十分であり、さらなる改善が必要であった。また、断面形状が八角形の流路と四角形の流路との組み合わせから構成されるこれらのハニカムフィルタに対して、強度がさらに改善されたハニカムフィルタの開発が望まれていた。
(【0011】以降は省略されています)

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