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公開番号2024073731
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-30
出願番号2022184592
出願日2022-11-18
発明の名称押出成形水硬性組成物用の添加剤組成物
出願人花王株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C04B 28/02 20060101AFI20240523BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】保存安定性が良好であり、未燃カーボンが多く、多孔質である低品質なフライアッシュを使用した押出成形水硬性組成物の押出成形する際の作業性を改善する、押出成形水硬性組成物用の添加剤組成物、及び未燃カーボンが多く、多孔質である低品質なフライアッシュを使用した場合においても、押出成形する際の作業性に優れる、押出成形水硬性組成物を提供する。
【解決手段】下記(A)成分、(B)成分を含有し、(A)成分の含有量と(B)成分の含有量との質量比(A)/(B)が2.0以上9.0以下である、添加剤組成物であり、BET比表面積が0.5m3/g以上12.0m3/g未満、且つ強熱減量が1%以上10%以下であるフライアッシュを含む押出成形水硬性組成物用の添加剤組成物。
(A)成分:ナフタレンスルホン酸系分散剤
(B)成分:アルキル基の炭素数が8以上10以下のアルキル硫酸エステル又はその塩
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記(A)成分、(B)成分を含有し、(A)成分の含有量と(B)成分の含有量との質量比(A)/(B)が2.0以上9.0以下である、添加剤組成物であり、BET比表面積が0.5m

/g以上12.0m

/g未満、且つ強熱減量が1%以上10%以下であるフライアッシュを含む押出成形水硬性組成物用の添加剤組成物。
(A)成分:ナフタレンスルホン酸系分散剤
(B)成分:アルキル基の炭素数が8以上10以下のアルキル硫酸エステル又はその塩
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
下記(A)成分、(B)成分、セメント、BET比表面積が0.5m

/g以上12.0m

/g未満、且つ強熱減量が1%以上10%以下であるフライアッシュ、及び水を含有し、(A)成分の含有量と(B)成分の含有量との質量比(A)/(B)が2.0以上9.0以下である、押出成形水硬性組成物。
(A)成分:ナフタレンスルホン酸系分散剤
(B)成分:アルキル基の炭素数が8以上10以下のアルキル硫酸エステル又はその塩
【請求項3】
前記押出成形用水硬性組成物中の水の含有量と、セメント及びフライアッシュの合計含有量との質量百分率(水/(セメント+フライアッシュ))が、77質量%以上84質量%以下である、請求項2に記載の押出成形水硬性組成物。
【請求項4】
更に、(C)セルロース系増粘剤(以下、(C)成分という)を含有する、請求項2又は3に記載の押出成形水硬性組成物。
【請求項5】
(C)成分が、メチルセルロースである、請求項4に記載の押出成形水硬性組成物。
【請求項6】
更に、(D)繊維材料(以下、(D)成分という)を含有する、請求項2~5の何れか1項に記載の押出成形水硬性組成物。
【請求項7】
(D)成分が、故紙パルプである、請求項6に記載の押出成形水硬性組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、押出成形水硬性組成物用の添加剤組成物、及び押出成形水硬性組成物に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、外壁材向けの押出成形水硬性組成物の分野において、産業副産物の有効利用の促進および資源保護の観点から、石炭火力発電所等から発生する石炭灰あるいはフライアッシュを原料として利用されている。高品質のフライアッシュは球形の微粒子であるため、ベアリング効果により混練物に流動性を付与し、また押出成形時の抵抗が小さくなり成形し易いといった種々の効果を有する。
しかしながら、石炭火力発電において安価石炭の積極利用が進み、火力発電所から産出されるフライアッシュの品質が低下している。低品質のフライアッシュは、不純物の未燃カーボンを多く含み、非球形粒子の割合が多く多孔質である。低品質のフライアッシュを押出成形水硬性組成物に配合した場合、該水硬性組成物に含まれる分散剤に、フライアッシュの不純物である未燃カーボンが吸着しやすく、また多孔質なフライアッシュは水を吸うため可塑化に必要な水量が減ってしまうため、該水硬性組成物を押出成形する際の作業性が著しく低下する課題がある。また該水硬性組成物中に含まれる分散剤の量を増やしても作業性は改善されず、かえって逆効果になるケースも存在する。
そのため、押出成形水硬性組成物の分野において、安定供給先数の確保により生産性を維持する観点から、低品質なフライアッシュの活用が求められる。
【0003】
特許文献1には、水硬性粉体、(A)特定3種の共重合体から選ばれる1種以上の共重合体、(B)直鎖アルキル基の炭素数が8以上10以下の直鎖アルキルスルホン酸、直鎖アルキル基の炭素数が8以上10以下の直鎖アルキル硫酸エステル及びこれらの塩から選ばれる1種以上の化合物、並びに、水を含有する、気泡含有水硬性組成物であって、水硬性粉体100質量部に対し(A)を0.01質量部以上1質量部以下、水硬性粉体100質量部に対し(B)を0.01質量部以上1質量部以下含有する、気泡含有水硬性組成物が開示されている。
特許文献2には、化学式(1)で表される硫酸エステル塩、及び化学式(2)で表される硫酸エステル塩を含有する、押出成形セメント組成物用添加剤が開示され、該添加剤は、低品質のフライアッシュを配合したセメント組成物の押出性及び押出成形物の表面状態を改善することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-60658号公報
特開2019-34880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、保存安定性が良好であり、未燃カーボンが多く、多孔質である低品質なフライアッシュを使用した押出成形水硬性組成物の押出成形する際の作業性を改善する、押出成形水硬性組成物用の添加剤組成物、及び未燃カーボンが多く、多孔質である低品質なフライアッシュを使用した場合においても、押出成形する際の作業性に優れる、押出成形水硬性組成物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記(A)成分、(B)成分を含有し、(A)成分の含有量と(B)成分の含有量との質量比(A)/(B)が2.0以上9.0以下である、添加剤組成物であり、BET比表面積が0.5m

/g以上12.0m

/g未満、且つ強熱減量が1%以上10%以下であるフライアッシュを含む押出成形水硬性組成物用の添加剤組成物に関する。
(A)成分:ナフタレンスルホン酸系分散剤
(B)成分:アルキル基の炭素数が8以上10以下のアルキル硫酸エステル又はその塩
【0007】
また本発明は、前記(A)成分、(B)成分、セメント、BET比表面積が0.5m

/g以上12.0m

/g未満、且つ強熱減量が1%以上10%以下であるフライアッシュ、及び水を含有し、(A)成分の含有量と(B)成分の含有量との質量比(A)/(B)が2.0以上9.0以下である、押出成形水硬性組成物に関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、保存安定性が良好であり、未燃カーボンが多く、多孔質である低品質なフライアッシュを使用した押出成形水硬性組成物の押出成形する際の作業性を改善する、押出成形水硬性組成物用の添加剤組成物、及び未燃カーボンが多く、多孔質である低品質なフライアッシュを使用した場合においても、押出成形する際の作業性に優れる、押出成形水硬性組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の押出成形水硬性組成物用の添加剤組成物が、未燃カーボンが多く、多孔質である低品質なフライアッシュを使用した押出成形水硬性組成物の押出成形する際の作業性を改善する理由は必ずしも定かではないが以下のように推定される。一般的な分散剤では、低品質のフライアッシュを押出成形水硬性組成物に配合した場合、該水硬性組成物に含まれる分散剤に、フライアッシュの不純物である未燃カーボンが吸着しやすく、また多孔質なフライアッシュは水を吸うため可塑化に必要な水量が減ってしまうため、該水硬性組成物を押出成形する際の作業性が著しく低下してしまうが、本発明の押出成形水硬性組成物用の添加剤組成物を、低品質のフライアッシュを含有する押出成形水硬性組成物に添加した場合、(A)成分のナフタレンスルホン酸系分散剤が、セメントや低品質のフライアッシュに流動性を付与することができるため、該水硬性組成物を押出成形する際の作業性が向上したものと推定される。また(A)成分は、一般的なポリカルボン酸系組成物よりも材料や温度汎用性に優れており取り扱いがしやすいメリットがある。
更に本発明の押出成形水硬性組成物用の添加剤組成物は、(B)成分として、所定の硫酸エステル又はその塩を含有することで、低品質のフライアッシュを含有する押出成形水硬性組成物の混練時の流動性を改善することが可能となる。これは(B)成分により微細な空気が該水硬性組成物中に混練させることで押出成形する際の作業性を更に改善させることが出来たものと推定される。
【0010】
[押出成形水硬性組成物用の添加剤組成物]
本発明の押出成形水硬性組成物用の添加剤組成物は、(A)成分として、ナフタレンスルホン酸系分散剤を含有する。
ナフタレンスルホン酸系分散剤としては、好ましくはナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその塩が挙げられる。ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその塩は、ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合物又はその塩である。ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物は、性能を損なわない限り、単量体として、例えばメチルナフタレン、エチルナフタレン、ブチルナフタレン、ヒドロキシナフタレン、ナフタレンカルボン酸、アントラセン、フェノール、クレゾール、クレオソート油、タール、メラミン、尿素、スルファニル酸及び/又はこれらの誘導体などのような、ナフタレンスルホン酸と共縮合可能な芳香族化合物と共縮合させても良い。
(【0011】以降は省略されています)

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