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公開番号2024073628
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-29
出願番号2024043973,2021504394
出願日2024-03-19,2019-07-26
発明の名称新規なエステラーゼ及びその使用
出願人キャルビオス,CARBIOS
代理人弁理士法人 津国
主分類C12N 9/16 20060101AFI20240522BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】新規なエステラーゼ、とりわけ、親エステラーゼと比較して改善された活性及び/又は改善された熱安定性を有するエステラーゼを提供する。
【解決手段】特定のアミノ酸配列を有するエステラーゼと比較して改善された活性及び/又は改善された熱安定性を有するエステラーゼ変異体、並びに、ポリエステル含有材料(例えば、プラスチック製品)を分解するためのその使用に関する。本発明のエステラーゼは、ポリエチレンテレフタラート及びポリエチレンテレフタラート含有材料を分解するのに特に適している。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(i)配列番号:1に示される全長アミノ酸配列に対して少なくとも75%、80%、85%、90%、95%又は99%の同一性を有し、(ii)T11、R12、A14、W69、R73、A205、N214、A215、A216、I217、F238、V242、D244、P245、A246、L247、D94、R138、D158、Q182、F187、P10、L15、D18、N87、S88、S95、Q99、K159、A174、A125及びS218から選択される残基に対応する位置に少なくとも1つのアミノ酸置換を有し、ここで、該位置は、配列番号:1に示されるアミノ酸配列を参照してナンバリングされ、(iii)配列番号:1のエステラーゼと比較して、向上したポリエステル分解活性及び/又は向上した熱安定性を示す、
エステラーゼ。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記エステラーゼが、T11、R12、A14、W69、R73、A205、N214、A215、A216、I217、F238、V242、D244、P245、A246及びL247から選択される残基に対応する位置に少なくとも1つのアミノ酸置換を含む、請求項1記載のエステラーゼ。
【請求項3】
前記エステラーゼが、D94、R138、D158、Q182又はF187から選択される残基に対応する位置に少なくとも1つのアミノ酸置換を含む、請求項1記載のエステラーゼ。
【請求項4】
前記エステラーゼが、A125又はS218から選択される残基に対応する位置に少なくとも1つのアミノ酸置換を含む、請求項1記載のエステラーゼ。
【請求項5】
前記エステラーゼが、T11M/E/I/S/N/D/Q、R12Q/D/N/G/P/F/V/E/L/Y、R12H、A14E/D、W69D/M/E/R、R73I/G/M/D/E/S/C/Q/F/N/V、A205D、N214D/E/C、N214I/L/F/Y/H、A215N、A216Q、F238E、V242P/Y、D244E/C、P245D/Y/E、A246S/D/H/E、L247T、Q182D/E、F187Y/I、A125G又はS218A/Eから選択される少なくとも1つのアミノ酸置換を含む、請求項2又は3又は4記載のエステラーゼ。
【請求項6】
前記エステラーゼが、更に、S130、D175又はH207から選択される少なくとも1つのアミノ酸残基を含む、先行する請求項のいずれか一項記載のエステラーゼ。
【請求項7】
前記エステラーゼが、更に、S13、T16、A62、L67、D91、P93、M131、L202、N204、A209、P210、S212、V219、Y220、Q237、L239、N241、N243、P179、R30、G37、A68、R72、R96、S98、H156、H183、A17、T27、S48、L82、F90、Y92、G135、A140、N143、S145、A149、S164、V167、S206、N213、T252、D203+S248、E173、F208、T61、Y92、V177、G53、S65、A121、T157、V170、T176、N211、Y60、T61、D63又はS66から選択される残基に対応する位置に少なくとも1つの置換を含む、先行する請求項のいずれか一項記載のエステラーゼ。
【請求項8】
前記エステラーゼが、配列番号:2に示されるアミノ酸配列を有し、配列番号:2と比較して、T11、R12、A14、W69、R73、A205、N214、A215、A216、I217、F238、V242、D244、P245、A246、L247、D94、R138、D158、Q182、F187、P10、L15、D18、N87、S88、S95、Q99、K159、A174、A125又はS218から選択される残基に対応する位置に少なくとも1つの置換を有し、ここで、該位置が、配列番号:2に示されるアミノ酸配列を参照してナンバリングされ、配列番号:1のエステラーゼと比較して、向上したポリエステル分解活性及び/又は向上した熱安定性を示す、先行する請求項のいずれか一項記載のエステラーゼ。
【請求項9】
前記エステラーゼが、更に、D203C+S248C、F208I+D203C+S248C又はF208W+D203C+S248Cから選択される少なくとも1つの置換の組み合わせを含む、先行する請求項のいずれか一項記載のエステラーゼ。
【請求項10】
前記エステラーゼが、更に、配列番号:3に示される全長アミノ酸配列に対して少なくとも55%、65%、75%、85%又は100%の同一性を有するアミノ酸配列をN末端に含む、先行する請求項のいずれか一項記載のエステラーゼ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なエステラーゼ、とりわけ、親エステラーゼと比較して改善された活性及び/又は改善された熱安定性を有するエステラーゼに関する。また、本発明は、ポリエステル含有材料、例えば、プラスチック製品を分解するための前記新規なエステラーゼの使用に関する。本発明のエステラーゼは、ポリエチレンテレフタラート及びポリエチレンテレフタラート含有材料を分解するのに特に適している。
続きを表示(約 2,000 文字)【0002】
背景
エステラーゼは、ポリエステルを含む各種のポリマーの加水分解を触媒可能である。この文脈において、エステラーゼは、食器洗浄及び洗濯用途のための洗剤として、バイオマス及び食品を加工するための分解酵素として、環境汚染物質の無毒化における生体触媒として又は織物産業におけるポリエステル布地の処理のためを含む、多くの産業用途において有望な効果を示している。ポリエチレンテレフタラート(PET)を加水分解するための分解酵素としてのエステラーゼの使用は特に興味深い。実際に、PETは、衣類、カーペットの製造又は包装もしくは自動車用プラスチック等の製造のための熱硬化性樹脂の形態等の多数の技術分野で使用されている。その結果、埋め立てごみ処理地におけるPETの蓄積は、ますます生態学的問題となっている。
【0003】
ポリエステル、特に、PETの酵素分解は、プラスチック廃棄物の蓄積を減少させるための興味深い解決策と考えられる。実際に、酵素は、ポリエステル含有材料、とりわけ、プラスチック製品の加水分解を、モノマーレベルにまでも加速させることができる。更に、加水分解物(すなわち、モノマー及びオリゴマー)は、新しいポリマーを合成するための材料として再利用することができる。
【0004】
この文脈において、幾つかのエステラーゼが、ポリエステルのための分解酵素の候補として特定されており、このようなエステラーゼの一部の変異体が開発されている。エステラーゼの中でも、クチナーゼ(クチンヒドロラーゼとしても公知)(EC 3.1.1.74)が特に興味深い。クチナーゼは、種々の真菌(P.E. Kolattukudy in 「Lipases」, Ed. B. Borg- strom and H.L. Brockman, Elsevier 1984, 471-504)、細菌及び植物花粉から特定されている。近年、メタゲノミクスのアプローチにより、更なるエステラーゼが特定されている。
【0005】
しかしながら、ポリエステル分解プロセスをより効率的に、それにより、より競争力のあるものにするために、既知のエステラーゼと比較して改善された活性及び/又は改善された熱安定性を有するエステラーゼが依然として必要とされている。
【0006】
発明の概要
本発明は、配列番号:1に示されるアミノ酸配列を有する親エステラーゼ又は野生型エステラーゼと比較して、向上した活性及び/又は向上した熱安定性を示す、新規なエステラーゼを提供する。この野生型エステラーゼは、Sulaiman et al., Appl Environ Microbiol. 2012 Marに記載されているメタゲノム由来クチナーゼのアミノ酸配列のアミノ酸36~293に対応し、SwissProtのG9BY57に言及されている。本発明のエステラーゼは、プラスチック製品、とりわけ、PETを含有するプラスチック製品を分解するための方法に特に有用である。
【0007】
これについて、本発明の目的は、(i)配列番号:1に示される全長アミノ酸配列に対して少なくとも75%、80%、85%、90%、95%又は99%の同一性を有し、(ii)T11、R12、A14、W69、R73、A205、N214、A215、A216、I217、F238、V242、D244、P245、A246、L247、D94、R138、D158、Q182、F187、P10、L15、D18、N87、S88、S95、Q99、K159、A174、A125及びS218から選択される残基に対応する位置に少なくとも1つのアミノ酸置換を有し、ここで、該位置が、配列番号:1に示されるアミノ酸配列を参照してナンバリングされ、(iii)配列番号:1のエステラーゼと比較して、向上したポリエステル分解活性及び/又は向上した熱安定性を示す、エステラーゼを提供することである。
【0008】
本発明の別の目的は、本発明のエステラーゼをコードする核酸を提供することである。また、本発明は、前記核酸を含む発現カセット又は発現ベクター及び前記核酸、発現カセット又はベクターを含む宿主細胞に関する。
【0009】
また、本発明は、本発明のエステラーゼ、本発明の宿主細胞又はその抽出物を含む、組成物を提供する。
【0010】
本発明の更なる目的は、(a)本発明の宿主細胞を、エステラーゼをコードする核酸を発現するのに適した条件下で培養すること、及び場合により、(b)前記エステラーゼを細胞培養物から回収することを含む、本発明のエステラーゼを製造する方法を提供することである。
(【0011】以降は省略されています)

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