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公開番号2024079233
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-11
出願番号2022192059
出願日2022-11-30
発明の名称細胞剥離装置および細胞剥離方法
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C12M 1/42 20060101AFI20240604BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】基材の個体差および状態に応じて安定した振幅で振動を付与することが可能な細胞剥離装置および細胞剥離方法を提供する。
【解決手段】基材の上の細胞を、振動を付与することによって前記基材から剥離するための細胞剥離装置であって、駆動電圧によって前記駆動電圧の出力値に応じた振幅を有して振動する振動部材と、前記振動部材の振動を受けて振動し、前記振動部材の振動を前記基材に伝達する振動伝達部材と、前記駆動電圧を出力する駆動電圧出力部と、前記振動伝達部材の振動の振幅を検出する振幅検出部と、前記振幅検出部で検出した振幅に基づいて前記駆動電圧の出力値を制御する駆動電圧制御部と、を有する、細胞剥離装置、および該細胞剥離装置を用いた細胞剥離方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基材の上の細胞を、振動を付与することによって前記基材から剥離するための細胞剥離装置であって、
駆動電圧によって前記駆動電圧の出力値に応じた振幅を有して振動する振動部材と、
前記振動部材の振動を受けて振動し、前記振動部材の振動を前記基材に伝達する振動伝達部材と、
前記駆動電圧を出力する駆動電圧出力部と、
前記振動伝達部材の振動の振幅を検出する振幅検出部と、
前記振幅検出部で検出した振幅に基づいて前記駆動電圧の出力値を制御する駆動電圧制御部と、
を有する、細胞剥離装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記駆動電圧は交流電圧であり、
前記駆動電圧出力部は、前記振動部材の固有振動数を含む範囲で前記駆動電圧の周波数を掃引しながら前記駆動電圧を出力する、請求項1に記載の細胞剥離装置。
【請求項3】
前記駆動電圧制御部は、前記周波数の掃引1回あたりの前記振動伝達部材の振幅の最大値を記憶する最大振幅記憶部を有し、
前記駆動電圧制御部は、前記振動伝達部材の振幅の最大値に基づいて前記駆動電圧の出力値を制御する、請求項2に記載の細胞剥離装置。
【請求項4】
前記振幅検出部は、前記周波数の掃引1回あたりの振幅の最大値を検出する、請求項3に記載の細胞剥離装置。
【請求項5】
前記振幅検出部は、
矩形波形信号からなる振幅情報を生成する振幅情報生成部と、
前記振幅情報に基づいて前記振動伝達部材の振動の振幅を取得する指令を出力する振幅取得指令部と、
前記振幅取得指令部から出力された指令に基づいて前記振動伝達部材の振動の振幅を取得する振幅取得部と、
を有する、請求項4に記載の細胞剥離装置。
【請求項6】
前記駆動電圧制御部は、前記駆動電圧と、前記駆動電圧により生じる前記振動伝達部材の振動の振幅との関係について予め取得した補正参照情報を保持する補正参照情報保持部を有し、
前記駆動電圧制御部は、前記補正参照情報を用いて前記駆動電圧の出力値を制御する、請求項1に記載の細胞剥離装置。
【請求項7】
前記振動伝達部材に接して設けられた圧電素子からなるセンサ電極を有し、
前記振幅検出部は、前記センサ電極から出力された振幅電圧を基に、前記振動伝達部材の振動の振幅を検出する、請求項1に記載の細胞剥離装置。
【請求項8】
基材の上の細胞を、振動を付与することによって前記基材から剥離するための細胞剥離方法であって、
駆動電圧によって前記駆動電圧の出力値に応じた振幅を有するように振動部材を振動させることと、
前記振動部材の振動を受けて振動し、前記振動部材の振動を前記基材に伝達する振動伝達部材の振動の振幅を検出することと、
検出した前記振動伝達部材の振動の振幅に基づいて前記駆動電圧の出力値を制御することと、
を含む、細胞剥離方法。
【請求項9】
前記駆動電圧は交流電圧であり、
前記振動部材の固有振動数を含む範囲で前記駆動電圧の周波数を掃引しながら前記駆動電圧を出力することを含む、請求項8に記載の細胞剥離方法。
【請求項10】
前記周波数の掃引1回あたりの前記振動伝達部材の振幅の最大値を記憶すること、および
前記振動伝達部材の振幅の最大値に基づいて前記駆動電圧の出力値を制御すること、
を含む、請求項9に記載の細胞剥離方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、細胞を培養基材から剥離する技術に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
医療分野では治療や研究開発のために細胞等を培養プレートやディッシュ(シャーレ)等の培養基材(以下、単に基材ともいう)で培養して用いる場合がある。そして、培養後の細胞は、培養基材に接着している場合がある。そのため、培養後の試料細胞を取得するためには、培養に用いた培養基材から細胞を剥離することが必要である。
細胞を培養基材から剥離する方法として、剥離用酵素や細胞膜に作用する薬品等を入れて剥離する方法、音響放射圧を入射させることで細胞に振動エネルギーを与えて剥離する方法がある。
剥離用酵素や細胞膜に作用する薬品等を入れて剥離する方法は、細胞のタンパク質の溶解に起因して、細胞の増殖性や活性が低下する場合がある。このため、音響放射圧を入射させることで細胞に振動エネルギーを与えて培養基材から剥離する方法が好ましいが、コストや技術的な難易度が高くなる傾向にある。
【0003】
特許文献1には、容器外面から超音波を照射することにより、容器内に担持される細胞を剥離する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-30260号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1においては、種々の容器や細胞、その厚さ等に対応して良好に剥離を行うために、超音波振動子から出射させる超音波の周波数および強度を変更可能な構成が開示されている。しかし、容器(基材)の個体差や超音波振動子(振動発生器)に対する基材の相対的な位置等の基材の状態に応じて安定した振幅で振動を付与するための具体的な手法については述べられていない。
【0006】
そこで本発明においては、基材の個体差および状態に応じて安定した振幅で振動を付与することが可能な細胞剥離装置および細胞剥離方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る細胞剥離装置は、基材の上の細胞を、振動を付与することによって前記基材から剥離するための細胞剥離装置であって、駆動電圧によって前記駆動電圧の出力値に応じた振幅を有して振動する振動部材と、前記振動部材の振動を受けて振動し、前記振動部材の振動を前記基材に伝達するための振動伝達部材と、前記駆動電圧を出力する駆動電圧出力部と、前記振動伝達部材の振動の振幅を検出する振幅検出部と、前記振幅検出部で検出した振幅に基づいて前記駆動電圧の出力値を制御する駆動電圧制御部と、を有する。
【0008】
また、本発明の別の態様に係る細胞剥離方法は、基材の上の細胞を、振動を付与することによって前記基材から剥離するための細胞剥離方法であって、駆動電圧によって前記駆動電圧の出力値に応じた振幅を有するように振動部材を振動させることと、前記振動部材の振動を受けて振動し、前記振動部材の振動を前記基材に伝達する振動伝達部材の振動の振幅を検出することと、検出した前記振動伝達部材の振動の振幅に基づいて前記駆動電圧の出力値を制御することと、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、基材の個体差および状態に応じて安定した振幅で振動を付与することが可能な細胞剥離装置および細胞剥離方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の第一実施形態に係る細胞剥離装置の構成を示すブロック図である。
加振ユニットの構成例を示す分解斜視図である。
加振ユニットにおける振動部材および振幅電圧出力部の配置を示す模式図である。
図2aに示す加振ユニットの使用形態例を示す模式図である。
(a)は、駆動電圧出力部により出力される駆動電圧の波形の例を示す図であり、(b)および(c)は、駆動電圧の周波数と基材の振幅との関係を示す模式図である。
(a)は、振動部材の固有振動数以外の振動数における駆動電圧の波形と振幅電圧の波形との関係を示す図であり、(b)は振動部材の固有振動数における駆動電圧の波形と振幅電圧の波形との関係を示す図であり、(c)は、振幅電圧出力部から出力される振幅電圧と振幅情報生成部により生成される振幅情報とを示す模式図である。
本実施形態に係る細胞剥離方法における細胞剥離装置の動作の一例を示すフローチャートである。
駆動電圧の周波数の時間変化を示す図である。
本発明の第二実施形態に係る細胞剥離装置の構成を示すブロック図である。
(a)は、本発明の第二実施形態に係る細胞剥離装置が有する加振ユニットにおける振動部材の配置を示す模式図であり、(b)は、本発明の第二実施形態に係る細胞剥離装置における振動伝達部材および変位量検出器の配置を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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