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公開番号2024072575
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-28
出願番号2022183484
出願日2022-11-16
発明の名称計測装置及びエレベーターシステム
出願人株式会社日立製作所
代理人弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
主分類B66B 3/02 20060101AFI20240521BHJP(巻上装置;揚重装置;牽引装置)
要約【課題】静止構造物で反射した散乱光の撮像結果に基づいて、高精度に、かつ、かご変位に対して高いロバスト性で、エレベーターかごの位置及び速度を計測する。
【解決手段】計測装置は、エレベーターかごの移動方向に沿って配置された静止構造物(ガイドレール140)を照射する光を送信する光送信部210と、照射された静止構造物からの散乱光を撮像面に集光する結像部220と、撮像面における複数の画素の受光部430に結像された散乱光の光信号を取り込み、電気信号に変換して撮像する撮像部230と、撮像部230で変換された電気信号に基づいてエレベーターかごの移動距離または速度の少なくとも何れかを算出し送信する画像処理部と、を備え、結像部220は、撮像面の各画素の受光部430に入射する散乱光を静止構造物上に引き戻したときの散乱領域が異なる画素間で隙間を生じないように構成される。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
昇降路を移動するエレベーターかごに据え付けられて、前記エレベーターかごの移動距離または速度の少なくとも何れかを計測する計測装置であって、
前記昇降路において前記エレベーターかごの移動方向に沿って配置された静止構造物を照射する光を送信する光送信部と、
前記光による前記静止構造物からの散乱光を、集光レンズを通過させることによって撮像面に集光する結像部と、
前記撮像面を構成する複数の画素の受光部に結像された前記散乱光の光信号を取り込み、電気信号に変換して撮像する撮像部と、
前記撮像部で変換された電気信号に基づいて前記エレベーターかごの移動距離または速度の少なくとも何れかを算出し送信する画像処理部と、
を備え、
前記結像部は、前記撮像面の各画素の受光部に入射する前記散乱光を前記静止構造物上に引き戻したときの散乱領域が異なる画素間で隙間を生じないように構成される
ことを特徴とする計測装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記結像部は、前記静止構造物からの散乱光をぼかして前記撮像面に集光する
ことを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
【請求項3】
前記結像部は、前記静止構造物からの散乱光に対して、少なくとも前記エレベーターかごで発生し得る微小な振動の振動方向にぼけを付与して前記撮像面に集光する
ことを特徴とする請求項2に記載の計測装置。
【請求項4】
RMS(Root Mean Square)法によって定めた前記結像部における点像分布関数の全幅をW
PSF
、前記撮像面の画素のピッチをW
PIX
、前記撮像面の画素の受光部の幅をW
PD
とするときに、
TIFF
2024072575000007.tif
23
170
となる
ことを特徴とする請求項2に記載の計測装置。
【請求項5】
前記結像部は、
前記集光レンズで集光された散乱光の光量を制限する絞りと、
前記絞りを通過する光線に所定の収差を付与する複数の溝が形成された光学部品と、をさらに有する
ことを特徴とする請求項2に記載の計測装置。
【請求項6】
前記光学部品が付与する最大の光軸方向の収差量は、前記エレベーターかごの振動の振幅よりも大きい
ことを特徴とする請求項5に記載の計測装置。
【請求項7】
前記結像部が、少なくとも前記静止構造物側にテレセントリックな光学系によって構成される
ことを特徴とする請求項2に記載の計測装置。
【請求項8】
前記撮像部の撮像面が、前記結像部による前記静止構造物と光学的に共役な焦点位置とは異なる位置に配置される
ことを特徴とする請求項2に記載の計測装置。
【請求項9】
前記結像部は、前記集光レンズで集光された散乱光の光量を制限する絞りを有し、
前記絞りは、前記集光レンズの光学倍率、前記エレベーターかごの振動の振幅、及び前記撮像面に集光された前記散乱光による点像分布関数の広がり幅の変化に基づいて、開口径が制限される
ことを特徴とする請求項2に記載の計測装置。
【請求項10】
前記結像部は、前記集光レンズと前記撮像面との間にマイクロレンズアレイを具備し、
前記マイクロレンズアレイが、前記静止構造物からの散乱光が前記集光レンズを通過した光線群を前記撮像面に集光する
ことを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、計測装置及びエレベーターシステムに関し、エレベーターの移動に係る情報を算出する計測装置及びエレベーターシステムに適用して好適なものである。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、移動体として乗りかご(以下、「エレベーターかご」、あるいは「かご」と記す)を備えるエレベーターでは、エレベーターかごの位置や速度等を監視するための安全装置としてガバナロープが使われてきた。そして近年、ガバナロープの代わりとなる装置として、非接触式でエレベーターかごの位置及び速度を非接触で計測するセンサ(以下、「位置速度センサ」と記す)が知られている。
【0003】
例えば特許文献1には、エレベーターかご上に設置したイメージセンサにより昇降路内に存在する構造物を撮影し、エレベーターかごの位置及び速度を計測する光学式の位置速度センサが開示されている。特許文献1に開示された位置速度センサのような非接触式の計測装置の場合には、ガバナロープのような長尺な構造物が不要となるので、据付性及び保全性が向上するという効果があり、さらに、滑りによる測定誤差が発生しないという効果もある。
【0004】
また、特許文献2には、位相板を用いてぼけた撮像画像を生成し、画像処理装置においてデコンボリューション処理を行って、ぼけのない解像度の高い画像を広い被写体深度で得ようとする撮像システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2019/239536号
特開2022-71235号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、従来技術におけるイメージセンサの一般的な構造として、イメージセンサの各画素は、受光部(以下、「画素開口部」)の周囲に遮光された構造を設けている。この場合、画素開口部の狭いイメージセンサでは、画素よりも細かいサイズのパターンをうまく認識できず、撮像画像間のパターンマッチングがうまくとれないという問題があった。例えば、外乱によって左右方向に振動すると、パターンマッチングのマッチング前後において、画素開口部でサンプリングする像位置が異なることがあり、かごの位置及び速度の計測精度やロバスト性が低下する一因となっていた。
【0007】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、計測対象の静止構造物(ガイドレール)が、静止構造物で拡散反射した光(散乱光)による像が光学式センサの画素よりも細かいサイズとなる輝度パターン(反射・散乱輝度パターン)を有する場合であっても、静止構造物で反射した散乱光の撮像結果に基づいて、高精度に、かつ、かご変位に対して高いロバスト性で、エレベーターかごの位置及び速度を計測することが可能な計測装置及びエレベーターシステムを提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる課題を解決するため本発明においては、昇降路を移動するエレベーターかごに据え付けられて、前記エレベーターかごの移動距離または速度の少なくとも何れかを計測する計測装置であって、前記昇降路において前記エレベーターかごの移動方向に沿って配置された静止構造物を照射する光を送信する光送信部と、前記光による前記静止構造物からの散乱光を、集光レンズを通過させることによって撮像面に集光する結像部と、前記撮像面を構成する複数の画素の受光部に結像された前記散乱光の光信号を取り込み、電気信号に変換して撮像する撮像部と、前記撮像部で変換された電気信号に基づいて前記エレベーターかごの移動距離または速度の少なくとも何れかを算出し送信する画像処理部と、を備え、前記結像部は、前記撮像面の各画素の受光部に入射する前記散乱光を前記静止構造物上に引き戻したときの散乱領域が異なる画素間で隙間を生じないように構成されることを特徴とする計測装置が提供される。
【0009】
また、かかる課題を解決するため本発明においては、昇降路を移動するエレベーターかごと、前記昇降路において前記エレベーターかごの移動方向に沿って配置されたガイドレールと、前記エレベーターかごの動作を制御するエレベーター制御部と、前記エレベーターかごに据え付けられて前記エレベーターかごの移動距離または速度の少なくとも何れかを計測する計測装置と、を備え、前記計測装置は、前記ガイドレールを照射する光を送信する光送信部と、前記光による前記ガイドレールからの散乱光を、集光レンズを通過させることによって撮像面に集光する結像部と、前記撮像面を構成する複数の画素の受光部に結像された前記散乱光の光信号を取り込み、電気信号に変換して撮像する撮像部と、前記撮像部で変換された電気信号に基づいて前記エレベーターかごの移動距離または速度の少なくとも何れかを算出し送信する画像処理部と、を有し、前記結像部は、前記撮像面の各画素の受光部に入射する前記散乱光を前記ガイドレール上に引き戻したときの散乱領域が異なる画素間で隙間を生じないように構成されることを特徴とするエレベーターシステムが提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、静止構造物で反射した散乱光の撮像結果に基づいて、高精度に、かつ、かご変位に対して高いロバスト性で、エレベーターかごの位置及び速度を計測することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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