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公開番号2024067210
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-17
出願番号2022177103
出願日2022-11-04
発明の名称炭素繊維回収方法
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人
主分類B29B 17/02 20060101AFI20240510BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】溶解液を用いてCFRP材の繊維束に付着した樹脂材を溶解した後に繊維束中に残留し得る溶解液を好適に中和することができる炭素繊維回収方法を提供すること。
【解決手段】炭素繊維回収方法は、溶解液を用いてCFRP材の繊維束に付着した樹脂材を溶解する溶解工程と、溶解液を含液した繊維束から少なくとも一部の溶解液を除去する溶解液除去工程と、少なくとも一部の溶解液を除去した繊維束に中和液を浸透させて繊維束に残留した溶解液を中和する中和工程と、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
溶解液を用いて炭素繊維強化プラスチックの繊維束に付着した樹脂材を溶解する溶解工程と、
溶解液を含液した繊維束から少なくとも一部の溶解液を除去する溶解液除去工程と、
少なくとも一部の溶解液を除去した繊維束に中和液を浸透させて繊維束に残留した溶解液を中和する中和工程と、
を有する炭素繊維回収方法。
続きを表示(約 230 文字)【請求項2】
溶解液除去工程では、繊維束の含液率が50%以下となるように溶解液を除去する請求項1に記載の炭素繊維回収方法。
【請求項3】
中和工程では、繊維束に中和液を滴下する適下型中和方法と、繊維束を中和液に浸漬する浸漬型中和方法と、のいずれかの中和方法で繊維束中に中和液を浸透させる請求項1に記載の炭素繊維回収方法。
【請求項4】
前記炭素繊維強化プラスチックは、複数の束に分割されている請求項1に記載の炭素繊維回収方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、炭素繊維回収方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
炭素繊維強化プラスチック(CFRP、Carbon Fiber Reinforced Plastic)は、炭素繊維(CF、Carbon Fiber)と樹脂材とを含有する繊維強化複合材料の一種である。航空機や自動車等の産業用途におけるCFRP材の使用量が増加しているため、CFRP材のリサイクルが検討されている。CFRP材をリサイクルするにあたり、使用済みのCFRP材が含有する樹脂材を除去し、炭素繊維を回収する方法が知られている。
【0003】
特許文献1には、炭素繊維と樹脂材とを含有する炭素繊維強化プラスチックと硫酸を含有するとともに樹脂材を溶解可能な溶解温度未満の温度に管理された溶解液とを接触させるステップと、炭素繊維強化プラスチックと硫酸を含有するとともに溶解温度以上に加熱された溶解液とを接触させて樹脂材を溶解するステップと、溶解液中に残った炭素繊維を回収するステップと、を有する炭素繊維回収方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-102186号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
CFRP材が含有する樹脂材を溶解した後の炭素繊維は、樹脂材が溶け込んだ溶解液を含液しているため、これを中和液で中和する中和処理を行うことが好ましい。しかしながら、例えば複数の炭素繊維を束ねた繊維束のCFRP材を中和処理する場合、繊維束が太いほど中和液が繊維束の内部に浸透しにくい。中和液が浸透しないとCFRP材の内部に存在する溶解液が十分に中和されないため、再生した炭素繊維の品質が低下する虞があるという問題があった。
【0006】
本開示は、このような問題を解決するためになされたものであり、溶解液を用いてCFRP材の繊維束に付着した樹脂材を溶解した後に繊維束中に残留し得る溶解液を好適に中和することができる炭素繊維回収方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施の形態にかかる炭素繊維回収方法は、溶解液を用いて炭素繊維強化プラスチックの繊維束に付着した樹脂材を溶解する溶解工程と、溶解液を含液した繊維束から少なくとも一部の溶解液を除去する溶解液除去工程と、少なくとも一部の溶解液を除去した繊維束に中和液を浸透させて繊維束に残留した溶解液を中和する中和工程と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本開示により、溶解液を用いてCFRP材の繊維束に付着した樹脂材を溶解した後に繊維束中に残留し得る溶解液を好適に中和することができる炭素繊維回収方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施の形態1にかかる炭素繊維回収方法を示すフローチャートである。
実施の形態1にかかる炭素繊維回収方法に用いられる炭素繊維回収装置の一例を示す概略図である。
実施の形態1にかかる炭素繊維回収方法に用いられる炭素繊維回収装置の他の例を示す概略図である。
実施例1において用いた炭素繊維回収装置を示す図である。
繊維束に中和液を浸透させる実験の様子を示す写真である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1
以下、図面を参照して本開示の実施の形態について説明する。ただし、本開示が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
(【0011】以降は省略されています)

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