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公開番号2024064289
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-14
出願番号2022172762
出願日2022-10-27
発明の名称樹脂組成物、半導体封止剤、及び予測装置
出願人株式会社トクヤマ
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類C08L 101/00 20060101AFI20240507BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】シリカ粒子を含有する低熱膨張性の樹脂組成物において、低粘度を実現する。
【解決手段】樹脂と、無機充填材とを含む樹脂組成物であって、前記無機充填材には、
中位径が2μm以上、5μm以下である第1シリカ粒子と、
中位径が0.5μm以上、1.5μm未満の湿式シリカである第2シリカ粒子と、
中位径が0.3μm以上、0.5μm未満の湿式シリカである第3シリカ粒子と、
が含まれ、前記無機充填材中の
(i)前記第2シリカ粒子の配合割合をbとし、
(ii)前記第3シリカ粒子の配合割合をcとすると、bおよびcが、例えば下記式(1)を満たす、樹脂組成物。
0.127240×b2-0.080432×b×c+0.299586×c2-4.073375×b-3.877856×c+43.660627≦0・・・・(1)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂と、無機充填材とを含む樹脂組成物であって、
前記無機充填材には、
中位径が2μm以上、5μm以下である第1シリカ粒子と、
中位径が0.5μm以上、1.5μm未満の湿式シリカである第2シリカ粒子と、
中位径が0.3μm以上、0.5μm未満の湿式シリカである第3シリカ粒子と、
が含まれ、
前記無機充填材中の
(i)前記第2シリカ粒子の配合割合をbとし、
(ii)前記第3シリカ粒子の配合割合をcとすると、以下の条件1~3
条件1 以下の式(1)を満たす、
0.127240×b

-0.080432×b×c+0.299586×c

-4.073375×b-3.877856×c+43.660627≦0・・・・(1)
条件2 以下の式(2)~(4)を満たす、
-1.416667×b+c+19.722222≧0・・・・(2)
0.554945×b+c-7.318681≧0・・・・(3)
c≦5・・・・(4)
条件3 以下の式(5)を満たす、
0.295576×b

+0.279690×b×c+0.366404×c

-6.932797×b-8.736720×c+63.073565≦0・・・・(5)
のうち少なくとも1つを満たす、樹脂組成物。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記第1シリカ粒子、前記第2シリカ粒子、及び前記第3シリカ粒子は、それぞれ独立してシラン化合物から選択される少なくとも1つの表面処理剤により処理されている、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記シラン化合物は、シラザン類、シロキサン類、及びアルコキシシラン類からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記樹脂組成物中の前記無機充填材の配合割合は、60質量%以上、95質量%以下であり、
前記無機充填材中の前記第1シリカ粒子の配合割合aは、50質量%以上、90質量%以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
以下の式(6)、(7)及び(8)
0.068483×b

-0.153814×b×c+0.514093×c

+0.065121×b-6.129620×c+0.054303≦0・・・・(6)
0.584211×b-c+3.405263≧0・・・・(7)
1.278788×b+c-18.896970≧0・・・・(8)
を満たす、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記樹脂はエポキシ樹脂である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の樹脂組成物を含む、半導体封止剤。
【請求項8】
樹脂と無機充填材とを含む樹脂組成物の要求特性を満たす、前記無機充填材中の(I)中位径が2μm以上、5μm以下である第1シリカ粒子の配合割合、(II)中位径が0.5μm以上、1.5μm未満の湿式シリカである第2シリカ粒子の配合割合、(III)中位径が0.3μm以上、0.5μm未満の湿式シリカである第3シリカ粒子の配合割合のそれぞれを予測する予測装置であって、
前記要求特性を示す樹脂組成物要求特性データを取得するデータ取得部と、
前記樹脂組成物要求特性データを予測モデルに入力することにより、前記樹脂組成物要求特性データを満たす、前記無機充填材中の(I)前記第1シリカ粒子の配合割合、(II)前記第2シリカ粒子の配合割合、(III)前記第3シリカ粒子の配合割合、のそれぞれを示す推奨無機充填材配合データを導出する推奨データ導出部と、を備えており、
前記推奨データ導出部は、前記無機充填材中の(II)前記第2シリカ粒子の配合割合をbとし、(III)前記第3シリカ粒子の配合割合をcとすると、以下の条件1、以下の式(2)~(4)で表される条件2、および以下の式(5)で表される条件3
0.127240×b

-0.080432×b×c+0.299586×c

-4.073375×b-3.877856×c+43.660627≦0・・・・(1)
-1.416667×b+c+19.722222≧0・・・・(2)
0.554945×b+c-7.318681≧0・・・・(3)
c≦5・・・・(4)
0.295576×b

+0.279690×b×c+0.366404×c

-6.932797×b-8.736720×c+63.073565≦0・・・・(5)
のうち少なくとも1つを前記推奨無機充填材配合データとして導出する、予測装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、樹脂組成物、半導体封止剤、及び予測装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
電子デバイスの小型化、薄型化、高密度実装化等の急速な進展に伴って、素子と基板との間の狭ギャップ化が進行し、半導体封止剤には、さらなる低熱膨張性及び高い成形性が求められている。
【0003】
半導体封止剤として用いられる樹脂組成物には、充填材としてシリカ粒子が配合される。シリカ粒子を樹脂組成物中に配合することで、樹脂組成物の熱膨張率を低下させることができる。一方で、シリカ粒子を樹脂組成物中に多量に配合すると、樹脂組成物の粘度が高くなり、成形性が低下してしまう。
【0004】
シリカ粒子を配合した樹脂組成物の例として、特許文献1には、固形分100質量部に対して充填剤が260質量部以上含有されているエポキシ樹脂組成物が記載されている。特許文献1には、充填剤として、平均粒子径が0.1μm以上1.0μm未満の球状シリカ粒子である第一シリカ粒子と、平均粒子径が1.0μm以上5.0μm以下の球状シリカ粒子である第二シリカ粒子と、平均粒子径が20nm以上200nm以下の球状シリカナノ粒子である第三シリカ粒子とを用いることにより、充填剤が多量に配合されていても、成形しやすいエポキシ樹脂組成物が得られることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-88509号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載されたエポキシ樹脂組成物は、特定の粒子径のシリカ粒子を複数組み合わせて、所望の特性の組成物が得られるように配合したものであり、他の粒子径のシリカ粒子を用いた場合に、同様の特性の組成物を得ることは困難である。シリカ粒子の粒子径や、それらの組み合わせ及び配合割合については、膨大な選択肢が存在するため、特許文献1の記載に基づいて、所望の特性を有するようにシリカ粒子を選択及び配合して樹脂組成物を得ることは容易ではない。特に、シリカ粒子の高配合による低熱膨張性の実現と、低粘度の樹脂組成物の実現とは、トレードオフの関係にあり、これらの両方を実現することは容易ではない。
【0007】
本発明の一態様は、シリカ粒子を含有する低熱膨張性の樹脂組成物において、低粘度を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る樹脂組成物は、樹脂と、無機充填材とを含む樹脂組成物であって、前記無機充填材には、
中位径が2μm以上、5μm以下である第1シリカ粒子と、
中位径が0.5μm以上、1.5μm未満の湿式シリカである第2シリカ粒子と、
中位径が0.3μm以上、0.5μm未満の湿式シリカである第3シリカ粒子と、
が含まれ、前記無機充填材中の
(i)前記第2シリカ粒子の配合割合をbとし、
(ii)前記第3シリカ粒子の配合割合をcとすると、以下の条件1~3
条件1 以下の式(1)を満たす、
0.127240×b

-0.080432×b×c+0.299586×c

-4.073375×b-3.877856×c+43.660627≦0・・・・(1)
条件2 以下の式(2)~(4)を満たす、
-1.416667×b+c+19.722222≧0・・・・(2)
0.554945×b+c-7.318681≧0・・・・(3)
c≦5・・・・(4)
条件3 以下の式(5)を満たす、
0.295576×b

+0.279690×b×c+0.366404×c

-6.932797×b-8.736720×c+63.073565≦0・・・・(5)
のうち少なくとも1つを満たす。
【0009】
本発明の一態様に係る半導体封止剤は、本発明の一態様に係る樹脂組成物を含む。
【0010】
本発明の一態様に係る予測装置は、樹脂と無機充填材とを含む樹脂組成物の要求特性を満たす、前記無機充填材中の(I)中位径が2μm以上、5μm以下である第1シリカ粒子の配合割合、(II)中位径が0.5μm以上、1.5μm未満の湿式シリカである第2シリカ粒子の配合割合、(III)中位径が0.3μm以上、0.5μm未満の湿式シリカである第3シリカ粒子の配合割合のそれぞれを予測する予測装置であって、前記要求特性を示す樹脂組成物要求特性データを取得するデータ取得部と、前記樹脂組成物要求特性データを予測モデルに入力することにより、前記樹脂組成物要求特性データを満たす、前記無機充填材中の(I)前記第1シリカ粒子の配合割合、(II)前記第2シリカ粒子の配合割合、(III)前記第3シリカ粒子の配合割合、のそれぞれを示す推奨無機充填材配合データを導出する推奨データ導出部と、を備えており、前記推奨データ導出部は、前記無機充填材中の(II)前記第2シリカ粒子の配合割合をbとし、(III)前記第3シリカ粒子の配合割合をcとすると、以下の条件1、以下の式(2)~(4)で表される条件2、および以下の式(5)で表される条件3
0.127240×b

-0.080432×b×c+0.299586×c

-4.073375×b-3.877856×c+43.660627≦0・・・・(1)
-1.416667×b+c+19.722222≧0・・・・(2)
0.554945×b+c-7.318681≧0・・・・(3)
c≦5・・・・(4)
0.295576×b

+0.279690×b×c+0.366404×c

-6.932797×b-8.736720×c+63.073565≦0・・・・(5)
のうち少なくとも1つを前記推奨無機充填材配合データとして導出する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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