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公開番号2024075502
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-03
出願番号2023195607
出願日2023-11-17
発明の名称シリコンエッチング液、基板の処理方法およびシリコンデバイスの製造方法
出願人株式会社トクヤマ
代理人前田・鈴木国際特許弁理士法人
主分類H01L 21/308 20060101AFI20240527BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 各種半導体デバイスを製造する際の表面加工、特にシリコン-ゲルマニウムを含む各種シリコン複合半導体デバイスにおいて、シリコン-ゲルマニウムに対するシリコンのエッチング選択性が高く、かつ処理温度下で経時的な安定性の高いエッチング液を提供することを目的とする。
【解決手段】
カルボキシ基を少なくとも1つ有し、且つ、pKaの全てが3.5以上13以下である化合物またはその塩、有機アルカリ、及び水を含むシリコンエッチング液によって課題を解決する。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
有機アルカリ、水、および
カルボキシ基を少なくとも1つ有し、且つ、pKaの全てが3.5以上13以下である化合物またはその塩を含むことを特徴とするシリコンエッチング液。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
前記化合物のHLB値が22.0以上25.5以下である、請求項1に記載のシリコンエッチング液。
【請求項3】
前記化合物がアミン部位を含まない化合物である、請求項1に記載のシリコンエッチング液。
【請求項4】
前記化合物が、プロパン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、へプタン酸、オクタン酸、イソプロパン酸、イソブタン酸、イソペンタン酸、イソヘキサン酸、イソへプタン酸、イソオクタン酸、2-シクロブチル酢酸、シクロペンタンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、トリデカン二酸、メチルコハク酸、テトラメチルコハク酸、安息香酸、テレフタル酸、およびグルコン酸からなる群から選択される1種以上の化合物である、請求項1に記載のシリコンエッチング液。
【請求項5】
有機アルカリが、水酸化第四級アンモニウムである、請求項1に記載のシリコンエッチング液。
【請求項6】
水酸化第四級アンモニウムが、炭素数8以下の水酸化第四級アンモニウムである、請求項5に記載のシリコンエッチング液。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載のシリコンエッチング液を用いて、シリコン-ゲルマニウム膜を含むシリコンウェハにおいてシリコン-ゲルマニウムに対してシリコンを選択的にエッチングする、または、シリコン-ゲルマニウム膜を含む基板において、シリコン-ゲルマニウムに対して、シリコン単結晶膜、ポリシリコン膜およびアモルファスシリコン膜から成る群から選択される少なくとも1種を選択的にエッチングする、シリコンウェハ又は基板の処理方法。
【請求項8】
請求項1~6のいずれか一項に記載のシリコンエッチング液を用いて、シリコン-ゲルマニウム膜を含むシリコンウェハにおいてシリコン-ゲルマニウムに対してシリコンを選択的にエッチングする工程、または、シリコン-ゲルマニウム膜を含む基板において、シリコン-ゲルマニウム膜に対して、シリコン単結晶膜、ポリシリコン膜およびアモルファスシリコン膜から成る群から選択される少なくとも1種を選択的にエッチングする工程を含む、シリコンデバイスの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコンエッチング液に関する。より詳しくは、半導体デバイスの製造に際して、シリコン(Si)をエッチングして微細加工をする際等に用いられるシリコンエッチング液(以下、エッチング液とも記載)に関する。特に、シリコン-ゲルマニウムはエッチングせず、シリコンを選択的にエッチングしたい際に有用なエッチング液に関する。また、本発明は該エッチング液を用いた基板処理方法に関する。なお、基板には、半導体ウェハ、またはシリコン基板などが含まれる。また、本発明は該エッチング液を用いたシリコンデバイスの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造プロセスにおいて、シリコンエッチングが種々の工程に用いられている。シリコンエッチングは近年、Fin-FET(Fin Field-Effect Transistor)やGAA(Gate all around)と呼ばれる構造の作製に適用されており、メモリセルの積層化やロジックデバイスの3次元化には欠かせないものとなっている。ここで用いられるシリコンエッチング技術はデバイスの緻密化により、エッチング後のウェハ表面の平滑性、エッチング精度、他材料とのエッチング選択性等への要求が厳しくなっている。また、その他にシリコンウェハの薄膜化等のプロセスにも応用されている。このような各種半導体デバイスには用途に応じて高集積化、微細化、高感度化、高機能化が要求されており、これら要求を満足するために、半導体デバイスの製造において微細加工技術としてのシリコンエッチングが重要視されている。
【0003】
他方、シリコンエッチング液としては様々なものが提案され、また実際に使用されている。これらのうちでアルカリ性水溶液からなるものは、結晶性のシリコンに対してエッチングの結晶面異方性を示すことが広く知られている。
【0004】
このようなアルカリ性水溶液からなるシリコンエッチング液においては、アルカリ性化合物と水に加えて、各種特性を向上させ、あるいは新たな特性を発現させるために、種々の添加剤が加えられたものが提案されている。そのような添加剤の一つとして還元糖がある(例えば特許文献1参照)。これら技術においては、還元糖はシリコンのエッチング速度を向上させ、またアルミニウムやアルミニウム合金のエッチングを防ぐ防食剤として用いられている。還元糖は水溶液中では一部がアルデヒド構造を呈し、このアルデヒドが還元性を示すため溶存酸素の影響を抑制して、上記効果を発現するといわれている。
【0005】
また、特許文献2には、シリコンが溶解する際に発生する水素を捕捉する目的で、アルデヒドをアルカリ性のシリコンエッチング液に添加することも提案されている。特許文献3には、第4級アンモニウム塩、カルボン酸、過酸化水素、水および研磨材を含む研磨用組成物が開示されている。特許文献4には、第4級アンモニウム化合物、カルボン酸、過酸化水素および界面活性剤を含む半導体洗浄用組成物が開示されている。特許文献5には、砥粒、無機塩、酸基を有する研磨促進剤、およびpH調整剤としての酸もしくはアルカリを含む研磨用組成物が開示されている。
【0006】
他方、近年ではシリコン-ゲルマニウムを利用した各種シリコン複合半導体デバイス作製法も増加しており、前述のGAA構造によるナノワイヤの製造において利用されることがある。例えば、特定の基板をベースとしてシリコン層とシリコン-ゲルマニウム層をエピタキシャル成長により交互に積層した後、シリコン層だけを犠牲層としてエッチングを行うことで、シリコン-ゲルマニウム層をチャネル層として残すことができる。このとき、シリコン-ゲルマニウムやシリコン酸化膜、シリコン窒化膜を溶解させずにシリコンのみを均一に除去できるエッチングが重要視される。
【0007】
さらに、メモリ用途では3D NAND構造のようなメモリセルの多層化が進んでおり、このような構造の形成過程においてもシリコンのエッチングが利用されることもある。例えば、ポリシリコンとシリコン酸化膜を交互に積層し、層を貫通する孔を形成した後に、孔の側壁に露出したポリシリコンを均一にエッチングし溝を形成する。このときもまた、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜を溶解させずにシリコンのみを均一に除去できるエッチングが重要視される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2006-054363号公報
特開平10-46369号公報
特開2002-231666号公報
特開2014-103349号公報
特開2021-150515号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記のように、アルカリ性水溶液からなるシリコンエッチング液に還元糖を加えることは利点が多い。ところが本発明者らが検討したところ、還元糖を添加したアルカリ性シリコンエッチング液は保存中に急速にpHが低下して行き、そのためシリコンのエッチング速度も低下してしまうことが明らかになった。通常、シリコンエッチング液は処理温度下で繰り返し使用することが想定される。そのため、経時的にエッチング速度が変化してしまうと、厳密なエッチング深さ(厚み)を要求される半導体製造等の用途においては、多大な問題となる。また、特許文献3~5に記載の研磨用組成物あるいは洗浄用組成物は、シリコンエッチングに適用することは何ら意図されていない。
【0010】
そこで、本発明は、各種半導体デバイスを製造する際の表面加工、特にシリコン-ゲルマニウムを含む各種シリコン複合半導体デバイスにおいて、シリコン-ゲルマニウムに対するシリコンのエッチング選択性が高く、かつ処理温度下で経時的な安定性の高いエッチング液を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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