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公開番号2024083799
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-24
出願番号2022197826
出願日2022-12-12
発明の名称電解槽ユニットにおける陰極室組立体及び電解装置
出願人株式会社トクヤマ
代理人弁理士法人愛宕綜合特許事務所
主分類C25B 9/77 20210101AFI20240617BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】組立に熟練を要する、陰極室の周縁部に望ましくない空間を形成してしまう等の問題を発生させることなく、陰極が劣化した場合には容易に交換することができる陰極室組立体を提供する。
【解決手段】隔壁に形成されているリブに陰極を複数個の締結ねじ又は締結ピンによって直接的に又は間接的に着脱自在に装着することによって、及び/又は隔壁の内面周縁部に沿って延在する矩形枠形状の周縁フランジが配設されている形態においては、周縁フランジの内面に矩形状のガスケットの片面を接着し、ガスケットの他面の内周縁部と陰極の露呈面の外周縁部とに跨って貼着テープを貼着することによって、陰極が装着されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
矩形状の隔壁、並びに該隔壁の内面に対向して順次に積層配列された矩形状の集電体、クッション部材及び陰極を含み、該集電体と該隔壁との間に陰極室が規定されており、該隔壁の内面には間隔をおいて突出する複数個の導電性リブが固定されている、電解槽ユニットにおける陰極室組立体において、
該陰極は複数個の締結ねじ又は締結ピンによって該リブに直接的に又は間接的に着脱自在に装着されている、ことを特徴とする陰極室組立体。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
該クッション部材も複数個の締結ねじ又は締結ピンによって該リブに直接的に又は間接的に着脱自在に装着されている、請求項1記載の陰極室組立体。
【請求項3】
該複数個の締結ねじ又は締結ピンは、該クッション部材及び該集電体を通して該リブに直接的に又は間接的に固定された締結ねじ又は締結ピンと該陰極、該クッション部材及び該集電体を通して該リブに直接的に又は間接的に固定された締結ねじ又は締結ピンとを含む、請求項2記載の陰極室組立体。
【請求項4】
該集電体は該リブに溶接又は接着によって固定されている、請求項1又は2記載の陰極室組立体。
【請求項5】
該隔壁の内面にはその周縁部に沿って延在する矩形枠形状の周縁フランジが配設されており、該集電体、該クッション部材及び該陰極は該周縁フランジの内周側に配設されている、請求項1又は2記載の陰極室組立体。
【請求項6】
該周縁フランジの内面には矩形状のガスケットの片面が接着されており、該ガスケットの他面の内周縁部と該陰極の露呈面の外周縁部とに跨って貼着テープが貼着されている、請求項5記載の陰極室組立体。
【請求項7】
矩形状の隔壁、該隔壁の内面周縁部に沿って延在する矩形枠形状の周縁フランジ、並びに該周縁フランジの内周側に且つ該隔壁の内面に対向して順次に積層配列された集電体、クッション部材及び陰極を含み、該集電体と該隔壁との間に陰極室が規定されており、該隔壁の内面には間隔をおいて突出する複数個の導電性リブが固定されている、電解槽ユニットにおける陰極室組立体において、
該周縁フランジの内面には矩形状のガスケットの片面が接着されており、該ガスケットの他面の内周縁部と該陰極の露呈面の外周縁部とに跨って貼着テープが貼着されている、ことを特徴とする陰極室組立体。
【請求項8】
該クッション部材は複数個の締結ねじ又は締結ピンによって該リブに直接的に又は間接的に着脱自在に装着されている、請求項7記載の陰極室組立体。
【請求項9】
該集電体は該リブに溶接又は接着によって固定されている、請求項7又は8記載の陰極室組立体。
【請求項10】
請求項1又は7記載の陰極室組立体を含む電解槽ユニットを備えた電解装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ゼロギャップ型アルカリ水電解装置及び食塩電解装置の如き電解装置を構成する電解槽ユニットにおける陰極室組立体及びかかる陰極室組立体を含む電解槽ユニットを備えた電解装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
当業者には周知の如く、ゼロギャプ型アルカリ水電解装置及び食塩電解装置の如き電解装置においては、複数個の電解槽ユニットを所要圧力を加えて横方向に積み重ねて配列している。電解槽ユニットの各々は、陽極室組立体、陰極室組立体及びこれらの間に配設されたイオン交換膜から構成されている。陰極室組立体は矩形状の隔壁並びに隔壁の内面に対向して順次に積層配列された矩形状の集電体、クッション部材及び陰極を含む。隔壁の内面には間隔をおいて突出する導電性リブが固定されている。従来、集電体、クッション部材及び陰極は、隔壁に形成されているリブに直接的に又は間接的にスポット溶接することによって固定されていた。
【0003】
下記特許文献1には、陰極が劣化した場合に比較的容易に陰極を交換することができるようになすために、陰極を集電体及びクッション部材よりも幾分大きく形成し、隔壁に固定された集電体及びクッション部材に対して陰極の周縁部をクッション部材を跨いで集電体の裏面(隔壁に面する面)側に折り込み、かくして集電体及びクッション部材に陰極を離脱自在に装着することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-7607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
而して、上記特許文献1に開示されている陰極室組立体によれば、劣化した陰極を比較的容易に交換することができる。しかしながら、上記特許文献1に開示されている陰極室組立体も、未だ充分に満足し得るものではなく、陰極の周縁部をクッション部材を跨いで集電体の裏面側に折り込む作業が煩雑であり熟練を要する、陰極の周縁部をクッション部材を跨いで集電体の裏面側に折り込む際に陰極、集電体及びクッション部材の周縁部に望ましくない変形が生成され、陰極室の周辺部に望ましくない空間(例えば、かかる空間にNaOHが滞留して電解効率が低下する傾向がある)を形成してしまう虞が少なくない、という問題を有する。
【0006】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、上記特許文献1に開示されている陰極室組立体における上述したとおりの問題を発生させることなく、陰極が劣化した場合には容易に交換することができる、新規且つ改良された陰極室組立体及びかかる陰極室組立体を含む電解層ユニットを備えた電解装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は鋭意検討の結果、隔壁に形成されているリブに陰極を複数個の締結ねじ又は締結ピンによって直接的に又は間接的に着脱自在に装着することによって、及び/又は隔壁の内面周縁部に沿って延在する矩形枠形状の周縁フランジが配設されている形態においては、周縁フランジの内面に矩形状のガスケットの片面を接着し、ガスケットの他面の内周縁部と陰極の露呈面の外周縁部とに跨って貼着テープを貼着することによって、上記主たる技術的課題を達成することができることを見出した。
【0008】
即ち、本発明の第一の局面によれば、上記主たる技術的課題を達成する陰極室組立体として、
矩形状の隔壁、並びに該隔壁の内面に対向して順次に積層配列された矩形状の集電体、クッション部材及び陰極を含み、該集電体と該隔壁との間に陰極室が規定されており、該隔壁の内面には間隔をおいて突出する複数個の導電性リブが固定されている、電解槽ユニットにおける陰極室組立体において、
該陰極は複数個の締結ねじ又は締結ピンによって該リブに直接的に又は間接的に着脱自在に装着されている、ことを特徴とする陰極室組立体が提供される。
【0009】
好ましくは、該クッション部材も複数個の締結ねじ又は締結ピンによって該リブに直接的に又は間接的に着脱自在に装着されている。好適形態においては、該複数個の締結ねじ又は締結ピンは、該クッション部材及び該集電体を通して該リブに直接的に又は間接的に固定された締結ねじ又は締結ピンと該陰極、該クッション部材及び該集電体を通して該リブに直接的に又は間接的に固定された締結ねじ又は締結ピンとを含む。該集電体は該リブに溶接又は接着によって固定されているのが好都合である。該隔壁の内面にはその周縁部に沿って延在する矩形枠形状の周縁フランジが配設されており、該集電体、該クッション部材及び該陰極は該周縁フランジの内周側に配設されているのが望ましい。該周縁フランジの内面には矩形状のガスケットの片面が接着されており、該ガスケットの他面の内周縁部と該陰極の露呈面の外周縁部とに跨って貼着テープが貼着されているのが好適である。
【0010】
本発明の他の局面によれば、上記主たる技術的課題を達成する陰極室組立体として、
矩形状の隔壁、該隔壁の内面周縁部に沿って延在する矩形枠形状の周縁フランジ、並びに外周縁フランジの内周側に且つ該隔壁の内面に対向して順次に積層配列された集電体、クッション部材及び陰極を含み、該集電体と該隔壁との間に陰極室が規定されており、該隔壁の内面には間隔をおいて突出する複数個の導電性リブが固定されている、電解槽ユニットにおける陰極室組立体において、
該周縁フランジの内面には矩形状のガスケットの片面が接着されており、該ガスケットの他面の内周縁部と該陰極の露呈面の外周縁部とに跨って貼着テープが貼着されている、ことを特徴とする陰極室組立体が提供される。
(【0011】以降は省略されています)

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