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公開番号2024085116
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-26
出願番号2022199470
出願日2022-12-14
発明の名称水電解装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C25B 9/00 20210101AFI20240619BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】金属イオンの溶出を抑えて水電解性能の低下を抑制する。
【解決手段】水の電気分解によって酸素と水素とを生成する水電解装置であって、水電解が行われる水電解スタック、水電解スタックに水を供給する給水側経路、及び、水電解スタックで得た水素を回収する水素側経路を有し、水電解スタックの給水側経路との接続部及び水素側経路との接続部、並びに、水素側経路を構成する部材における流体との接触面を、電解研磨処理面、ポリテトラフルオロエチレンによる耐食処理面、及び、樹脂材料のいずれかとする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水の電気分解によって酸素と水素とを生成する水電解装置であって、
水電解が行われる水電解スタック、前記水電解スタックに水を供給する給水側経路、及び、前記水電解スタックで得た水素を回収する水素側経路を有し、
前記水電解スタックの給水側経路との接続部及び水素側経路との接続部、並びに、水素側経路を構成する部材における流体との接触面を、電解研磨処理面、ポリテトラフルオロエチレンによる耐食処理面、及び、樹脂材料のいずれかとする、
水電解装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は水電解装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
水電解スタックのガス出口側経路、特に水素側は、ステンレスなどの金属部材で構成した場合、水電解開始直後に各水電解セル内の鋼製部材からの溶出物や水素により、表面の保護層が破壊され金属イオンが溶出する。溶出した金属イオンは随伴水とともに水電解装置の水経路を経由し、電解用の純水タンクに戻り、再度水電解スタックに供給されたときに電解質膜に混入して電解質膜のH

導伝性を低下させ、これにより水電解性能が低下する。
【0003】
特許文献1には、水電解運転中の設備からの金属イオンの溶出による性能低下を防ぐために、循環ポンプと水電解槽との間にH型陽イオン交換樹脂を充填したイオン交換器を設置することが開示され、ここではイオン交換器の本体材料がチタン合金とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2002-143852号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術では、水電解装置から溶出する金属イオンを全て捕獲するためには、大容量のイオン交換器が必要となる。特にイオン交換器本体をチタン合金材とするとそのコストも問題となる。
【0006】
本開示は従来技術に鑑み、金属イオンの溶出を抑えて水電解性能の低下を抑制することができる水電解装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願は、水の電気分解によって酸素と水素とを生成する水電解装置であって、水電解が行われる水電解スタック、水電解スタックに水を供給する給水側経路、及び、水電解スタックで得た水素を回収する水素側経路を有し、水電解スタックの給水側経路との接続部及び水素側経路との接続部、並びに、水素側経路を構成する部材における流体との接触面を、電解研磨処理面、ポリテトラフルオロエチレンによる耐食処理面、及び、樹脂材料のいずれかとする、水電解装置を開示する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、金属イオンの溶出そのものを抑えて水電解性能の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は水電解システム10の構成を説明する概念図である。
図2(a)は水電解セル11の構成を説明する平面図、図2(b)は水電解部の層構成を説明する断面図である。
図3(a)は水電解スタック20のうち給水側経路に接続される部位を含めるようにした断面、図3(b)は水電解スタック20のうち水素側経路に接続される部位を含めるようにした断面である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1.水電解装置の基本構成
図1には1つの形態にかかる水電解装置10を概念的に表した。なお、水電解装置10による水電解の基本的な原理や考え方、及び、後述する溶出抑制手段以外についての装置構成は公知のものに倣うことができる。
本形態で水電解装置10は、複数の水電解セル11が積層され、その両端をエンドプレート20aで挟んでなる水電解スタック20、水電解スタック20を挟んで一方側の給水側経路(酸素側経路)、他方側の水素側経路を有している。
水電解装置10では、水電解スタック20に具備された水電解セル11に対して給水側経路から純水を供給して電源21で通電することで水を水素と酸素とに分解する。得られた水素は水素側経路に排出されて貯留される。
(【0011】以降は省略されています)

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