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公開番号
2024074024
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-05-30
出願番号
2022185067
出願日
2022-11-18
発明の名称
二酸化炭素電解装置
出願人
本田技研工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C25B
9/00 20210101AFI20240523BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】AEMを劣化させることなく電解スタックの起動時間を短縮する。
【解決手段】二酸化炭素電解装置100は、アニオン交換型の固体高分子電解質膜を含む隔膜12と、隔膜12により隔てられたアノード14aとカソード14bとを有する電解スタック10と、カソード14bに隣接して設けられたガス流路15bに二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給部と、電解スタック10に電力を供給する電力供給部20と、スタック電圧およびスタック温度を検出するセンサと、電力供給部20を制御する制御部とを備える。制御部は、電力供給部20から電解スタック10への電力の供給を開始した後、スタック温度が所定温度に達するまでの起動期間中、検出されたスタック電圧とスタック温度とに基づいて、スタック電圧が、スタック温度に対応して予め定められたスタック電圧の上限値以下となるように、電力供給部20を制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
アニオン交換型の固体高分子電解質膜を含む隔膜と、前記隔膜により隔てられたアノードとカソードとを有する電解スタックと、
前記カソードに隣接して設けられたガス流路に二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給部と、
前記電解スタックに電力を供給する電力供給部と、
前記電解スタックの電圧を検出する電圧センサと、
前記電解スタックの温度を検出する温度センサと、
前記電力供給部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記電力供給部から前記電解スタックへの電力の供給を開始した後、前記電解スタックの温度が所定温度に達するまでの起動期間中、前記電圧センサにより検出された前記電解スタックの電圧と前記温度センサにより検出された前記電解スタックの温度とに基づいて、前記電解スタックの電圧が、前記電解スタックの温度に対応して予め定められた前記電解スタックの電圧の上限値以下となるように、前記電力供給部を制御することを特徴とする二酸化炭素電解装置。
続きを表示(約 950 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の二酸化炭素電解装置において、
前記制御部は、さらに、前記起動期間中、前記電圧センサにより検出された前記電解スタックの電圧と前記温度センサにより検出された前記電解スタックの温度とに基づいて、前記電解スタックの電圧が、前記電解スタックの温度に対応して予め定められた前記電解スタックの電圧の下限値以上となるように、前記電力供給部制御することを特徴とする二酸化炭素電解装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の二酸化炭素電解装置において、
前記上限値は、前記電解スタックの経年劣化の程度に基づいて予め定められることを特徴とする二酸化炭素電解装置。
【請求項4】
請求項2に記載の二酸化炭素電解装置において、
前記下限値は、前記電解スタックの経年劣化の程度に基づいて予め定められることを特徴とする二酸化炭素電解装置。
【請求項5】
請求項1に記載の二酸化炭素電解装置において、
前記制御部は、予め前記電圧センサのセンサ誤差と前記電解スタックの電解効率とに基づいて設定された、前記上限値よりも低い目標値以下となるように、前記電力供給部を制御することを特徴とする二酸化炭素電解装置。
【請求項6】
請求項5に記載の二酸化炭素電解装置において、
前記電解スタックの電流を検出する電流センサをさらに備え、
前記制御部は、前記起動期間中、前記電圧センサにより検出された前記電解スタックの電圧が前記目標値に達すると前記電流センサにより検出されたスタック電流が上昇し、前記電圧センサにより検出された前記電解スタックの電圧が前記目標値を下回ると前記電流センサにより検出されたスタック電流が低下するように、前記電力供給部を制御することを特徴とする二酸化炭素電解装置。
【請求項7】
請求項1に記載の二酸化炭素電解装置において、
前記制御部は、前記電圧センサにより検出された前記電解スタックの電圧が、前記上限値に準じて設定された最高値に達すると、前記電解スタックへの電力の供給を停止するように前記電力供給部を制御することを特徴とする二酸化炭素電解装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素を電解還元する二酸化炭素電解装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
従来より、二酸化炭素を電解還元する装置が知られている(例えば特許文献1参照)。上記特許文献1記載の装置では、二酸化炭素が溶解した強アルカリ水溶液からなる電解液をカソードとアノードの間に設けられた液流路に流し、カソードで電解液中の溶存二酸化炭素を電解還元する。
【0003】
排気ガスや大気中の二酸化炭素を回収し、炭素源として利用することで、炭素排出量を低減し、気候変動の緩和または影響軽減に寄与することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-131811号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電解スタックのカソードとアノードとの間に設けられる隔膜としては、アニオン交換型の固体高分子電解質膜(AEM(Anion Exchange Membrane))を用いることができるが、AEMは耐久性に乏しいため、AEMを劣化させることなく電解スタックの起動時間を短縮することが難しい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様である二酸化炭素電解装置は、アニオン交換型の固体高分子電解質膜を含む隔膜と、隔膜により隔てられたアノードとカソードとを有する電解スタックと、カソードに隣接して設けられたガス流路に二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給部と、電解スタックに電力を供給する電力供給部と、電解スタックの電圧を検出する電圧センサと、電解スタックの温度を検出する温度センサと、電力供給部を制御する制御部と、を備える。制御部は、電力供給部から電解スタックへの電力の供給を開始した後、電解スタックの温度が所定温度に達するまでの起動期間中、電圧センサにより検出された電解スタックの電圧と温度センサにより検出された電解スタックの温度とに基づいて、電解スタックの電圧が、電解スタックの温度に対応して予め定められた電解スタックの電圧の上限値以下となるように、電力供給部を制御する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、AEMを劣化させることなく電解スタックの起動時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の実施形態に係る二酸化炭素電解装置の電解スタックの一例を模式的に示す断面図。
本発明の実施形態に係る二酸化炭素電解装置の全体構成の一例を概略的に示すブロック図。
本発明の実施形態に係る二酸化炭素電解装置の制御構成の一例を概略的に示すブロック図。
スタック電圧の適正範囲について説明するための図。
起動時のスタック電圧が過剰となる場合について説明するための図。
スタック温度が定格温度に達するまでに時間がかかる場合について説明するための図。
スタック電圧を目標値に合わせる場合について説明するための図。
スタック電圧が目標値に達したときのスタック電流の目標値について説明するための図。
スタック電圧が最高値に達した場合について説明するための図。
本発明の実施形態に係る二酸化炭素電解装置によるスタック起動処理の一例を示すフローチャート。
本発明の実施形態に係る二酸化炭素電解装置によるスタック電流目標値算出処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図1~図11を参照して本発明の実施形態について説明する。地球の平均気温は、大気中の温室効果ガスにより、生物に適した温暖な状態に保たれている。具体的には、太陽光で暖められた地表面から宇宙空間へと放射される熱の一部を温室効果ガスが吸収し、地表面へと再放射することで、大気が温暖な状態に保たれている。このような大気中の温室効果ガスの濃度が増加すると、地球の平均気温が上昇する(地球温暖化)。
【0010】
温室効果ガスの中でも地球温暖化への寄与が大きい二酸化炭素の大気中における濃度は、植物や化石燃料として地上や地中に固定された炭素と、二酸化炭素として大気中に存在する炭素とのバランスによって決定される。例えば、植物の生育過程での光合成により大気中の二酸化炭素が吸収されると大気中の二酸化炭素濃度が減少し、化石燃料の燃焼により二酸化炭素が大気中に放出されると大気中の二酸化炭素濃度が増加する。地球温暖化を抑制するには、化石燃料を太陽光、風力、水力、地熱、あるいはバイオマス等の再生可能エネルギーで代替し、炭素排出量を低減することが必要となる。
(【0011】以降は省略されています)
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