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公開番号
2024151185
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-24
出願番号
2023064377
出願日
2023-04-11
発明の名称
電解装置
出願人
旭化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C25B
15/02 20210101AFI20241017BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】安定して動作する堅牢性の高い電解装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本開示に係る電解装置1は、電解槽2と、ガス気液分離タンク31と、ガスを圧縮して吐出する圧縮機32と、第1の配管34と、第1の弁35と、第2の配管36と、第2の弁37と、第1の制御部51と、第2の制御部52と、を備え、第1の制御部51は、制御が行われない場合に比べて、内圧P
0
(t)の変動が小さくなるように、電流(t)に基づく第1のフィードフォワード制御と、内圧P
0
(t)に基づく第1のフィードバック制御により第1の弁35の開度u
1
(t)を制御し、第2の制御部52は、制御が行われない場合に比べて、前段圧力P
1
(t)の変動が小さくなるように、第1の水素流量f
1
(t)に基づく第2のフィードフォワード制御と、前段圧力P
1
(t)に基づく第2のフィードバック制御とにより、第2の弁37の開度u
2
(t)を制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
電流が供給されることによって分解されてガスを発生させる液体を収容する電解槽と、
前記電解槽から流出されたガス及び液体を分離するガス気液分離タンクと、
前記ガスを圧縮して吐出する圧縮機と、
前記ガス気液分離タンクと前記圧縮機の入口とを連通させる第1の配管と、
前記第1の配管を流れる前記ガスの流量である第1のガス流量を調整する第1の弁と、
前記圧縮機の出口と該圧縮機の入口とを前記圧縮機の外部において連通させる第2の配管と、
前記第2の配管を流れる前記ガスの流量であるスピルバック流量を調整する第2の弁と、
前記第1の弁の開度を制御する第1の制御部と、
前記第2の弁の開度を制御する第2の制御部と、を備え、
前記第1の制御部は、制御が行われない場合に比べて、前記ガス気液分離タンクの内圧の変動が小さくなるように、前記電流に基づく第1のフィードフォワード制御と、前記内圧に基づく第1のフィードバック制御とにより前記第1の弁の開度を制御し、
前記第2の制御部は、制御が行われない場合に比べて、前記圧縮機の入口の圧力である前段圧力の変動が小さくなるように、前記第1のガス流量に基づく第2のフィードフォワード制御と、前記前段圧力に基づく第2のフィードバック制御とにより、前記第2の弁の開度を制御する、電解装置。
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【請求項2】
前記第1の制御部は、前記前段圧力にさらに基づく前記第1のフィードフォワード制御により、前記第1の弁の開度を制御する、請求項1に記載の電解装置。
【請求項3】
前記第2の制御部は、前記圧縮機が吐出したガスの流量である吐出ガス流量と、前記圧縮機の出口の圧力である後段圧力とにさらに基づく前記第2のフィードフォワード制御により、前記第2の弁の開度を制御する、請求項1に記載の電解装置。
【請求項4】
前記第2の制御部は、前記電流から前記第1のガス流量を推定し、推定された前記第1のガス流量に基づく前記第2のフィードフォワード制御により、前記第2の弁の開度を制御する、請求項1に記載の電解装置。
【請求項5】
前記第1の制御部は、前記ガス気液分離タンクへ流入する流入ガス流量、及び前記第1のガス流量に基づく前記内圧の特性を示す伝達関数と、前記電流に基づく前記流入ガス流量の特性を示す伝達関数と、前記第1の弁の開度に基づく前記第1のガス流量の特性を示す伝達関数と、前記前段圧力に基づく前記第1のガス流量の特性を示す伝達関数とを用いて前記内圧の変動を表す第1の数式における、前記電流を含む項と前記前段圧力を含む項との1つ以上が0あるいは漸近的に0になるように前記第1の弁の開度を制御し、
前記第2の制御部は、前記第1のガス流量、前記吐出ガス流量、及び前記スピルバック流量に基づく前記前段圧力の特性を示す伝達関数と、前記第2の弁の開度に基づく前記スピルバック流量の特性を示す伝達関数と、前記圧縮機の出口の圧力である後段圧力に基づく前記スピルバック流量の特性を示す伝達関数とを用いて前記前段圧力の変動を表す第2の数式における、前記第1のガス流量を含む項と、前記吐出ガス流量を含む項と、前記後段圧力を含む項との1つ以上が0あるいは漸近的に0になるように前記第2の弁の開度を制御する、
請求項3に記載の電解装置。
【請求項6】
前記圧縮機から吐出された前記ガスを収容するユーザ取合タンクと、
前記圧縮機と前記ユーザ取合タンクとを連通させる第3の配管と、
前記第3の配管に設けられた第3の弁と、
前記第3の弁の開度を制御する第3の制御部と、をさらに備え、
前記第3の制御部は、制御が行われない場合に比べて、前記圧縮機の出口の圧力である後段圧力の変動が小さくなるように、前記スピルバック流量に基づく第3のフィードフォワード制御と、前記後段圧力に基づく第3のフィードバック制御とにより、前記第3の弁の開度を制御する、請求項1から5のいずれか一項に記載の電解装置。
【請求項7】
前記第3の制御部は、前記圧縮機が吐出したガスの流量である吐出ガス流量と、前記ユーザ取合タンクの内圧とにさらに基づく前記第3のフィードフォワード制御により、前記第3の弁の開度を制御する、請求項6に記載の電解装置。
【請求項8】
前記第3の制御部は、前記圧縮機から前記第3の弁までを流れるガスの流量である第2のガス流量、及び前記第3の弁から前記ユーザ取合タンクまでを流れるガスの流量である第3のガス流量に基づく前記後段圧力の特性を示す伝達関数と、前記第3の弁の開度に基づく前記第3のガス流量の特性を示す伝達関数と、前記ユーザ取合タンクの内圧に基づく前記第3のガス流量の特性を示す伝達関数とを用いて前記後段圧力を表す第3の数式における、前記吐出ガス流量を含む項と、前記スピルバック流量を含む項と、前記ユーザ取合タンクの内圧を含む項との1つ以上が0あるいは漸近的に0になるように前記第3の弁の開度を制御する、請求項7に記載の電解装置。
【請求項9】
前記第3の制御部は、前記電流から前記スピルバック流量を推定し、推定された前記スピルバック流量に基づく前記第3のフィードフォワード制御により、前記第3の弁の開度を制御する、請求項6に記載の電解装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、電解装置に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、電解膜を用いて水を電気分解して、電解膜の一方の面側に酸素を発生させ、他方の面側に水素を発生させる水電解装置が提案されている。例えば、特許文献1には、このような水電解装置における電解膜の破損を防止するため、酸素気液分離タンクと外部とを連通させる酸素用配管に設けられた酸素圧力制御弁と、水素気液分離タンクと外部とを連通させる水素用配管に設けられた水素圧力制御弁とを制御する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2020/036128号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような水電解装置のような電解装置が安定して動作することにより、電解装置の堅牢性を向上させることが求められている。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、安定して動作する堅牢性の高い電解装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]
電流が供給されることによって分解されてガスを発生させる液体を収容する電解槽と、
前記電解槽から流出されたガス及び液体を分離するガス気液分離タンクと、
前記ガスを圧縮して吐出する圧縮機と、
前記ガス気液分離タンクと前記圧縮機の入口とを連通させる第1の配管と、
前記第1の配管を流れる前記ガスの流量である第1のガス流量を調整する第1の弁と、
前記圧縮機の出口と該圧縮機の入口とを前記圧縮機の外部において連通させる第2の配管と、
前記第2の配管を流れる前記ガスの流量であるスピルバック流量を調整する第2の弁と、
前記第1の弁の開度を制御する第1の制御部と、
前記第2の弁の開度を制御する第2の制御部と、を備え、
前記第1の制御部は、制御が行われない場合に比べて、前記ガス気液分離タンクの内圧の変動が小さくなるように、前記電流に基づく第1のフィードフォワード制御と、前記内圧に基づく第1のフィードバック制御とにより前記第1の弁の開度を制御し、
前記第2の制御部は、制御が行われない場合に比べて、前記圧縮機の入口の圧力である前段圧力の変動が小さくなるように、前記第1のガス流量に基づく第2のフィードフォワード制御と、前記前段圧力に基づく第2のフィードバック制御とにより、前記第2の弁の開度を制御する、電解装置。
[2]
前記第1の制御部は、前記前段圧力にさらに基づく前記第1のフィードフォワード制御により、前記第1の弁の開度を制御する、[1]に記載の電解装置。
[3]
前記第2の制御部は、前記圧縮機が吐出したガスの流量である吐出ガス流量と、前記圧縮機の出口の圧力である後段圧力とにさらに基づく前記第2のフィードフォワード制御により、前記第2の弁の開度を制御する、[1]又は[2]に記載の電解装置。
[4]
前記第2の制御部は、前記電流から前記第1のガス流量を推定し、推定された前記第1のガス流量に基づく前記第2のフィードフォワード制御により、前記第2の弁の開度を制御する、[1]から[3]のいずれかに記載の電解装置。
[5]
前記第1の制御部は、前記ガス気液分離タンクへ流入する流入ガス流量、及び前記第1のガス流量に基づく前記内圧の特性を示す伝達関数と、前記電流に基づく前記流入ガス流量の特性を示す伝達関数と、前記第1の弁の開度に基づく前記第1のガス流量の特性を示す伝達関数と、前記前段圧力に基づく前記第1のガス流量の特性を示す伝達関数とを用いて前記内圧の変動を表す第1の数式における、前記電流を含む項と前記前段圧力を含む項との1つ以上が0あるいは漸近的に0になるように前記第1の弁の開度を制御し、
前記第2の制御部は、前記第1のガス流量、前記吐出ガス流量、及び前記スピルバック流量に基づく前記前段圧力の特性を示す伝達関数と、前記第2の弁の開度に基づく前記スピルバック流量の特性を示す伝達関数と、前記圧縮機の出口の圧力である後段圧力に基づく前記スピルバック流量の特性を示す伝達関数とを用いて前記前段圧力の変動を表す第2の数式における、前記第1のガス流量を含む項と、前記吐出ガス流量を含む項と、前記後段圧力を含む項との1つ以上が0あるいは漸近的に0になるように前記第2の弁の開度を制御する、[4]に記載の電解装置。
[6]
前記圧縮機から吐出された前記ガスを収容するユーザ取合タンクと、
前記圧縮機と前記ユーザ取合タンクとを連通させる第3の配管と、
前記第3の配管に設けられた第3の弁と、
前記第3の弁の開度を制御する第3の制御部と、をさらに備え、
前記第3の制御部は、制御が行われない場合に比べて、前記圧縮機の出口の圧力である後段圧力の変動が小さくなるように、前記スピルバック流量に基づく第3のフィードフォワード制御と、前記後段圧力に基づく第3のフィードバック制御とにより、前記第3の弁の開度を制御する、
[1]から[5]のいずれかに記載の電解装置。
[7]
前記第3の制御部は、前記圧縮機が吐出したガスの流量である吐出ガス流量と、前記ユーザ取合タンクの内圧とにさらに基づく前記第3のフィードフォワード制御により、前記第3の弁の開度を制御する、
[6]に記載の電解装置。
[8]
前記第3の制御部は、前記圧縮機から前記第3の弁までを流れるガスの流量である第2のガス流量、及び前記第3の弁から前記ユーザ取合タンクまでを流れるガスの流量である第3のガス流量に基づく前記後段圧力の特性を示す伝達関数と、前記第3の弁の開度に基づく前記第3のガス流量の特性を示す伝達関数と、前記ユーザ取合タンクの内圧に基づく前記第3のガス流量の特性を示す伝達関数とを用いて前記後段圧力を表す第3の数式における、前記吐出ガス流量を含む項と、前記スピルバック流量を含む項と、前記ユーザ取合タンクの内圧を含む項との1つ以上が0あるいは漸近的に0になるように前記第3の弁の開度を制御する、
[7]に記載の電解装置。
[9]
前記第3の制御部は、前記電流から前記スピルバック流量を推定し、推定された前記スピルバック流量に基づく前記第3のフィードフォワード制御により、前記第3の弁の開度を制御する、
[6]から[8]のいずれかに記載の電解装置。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る電解装置によれば、安定して動作することにより、堅牢性を向上させことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
第1の実施形態に係る電解装置の一例を示す概略図である。
図1に示す電解装置における圧力の特性と水素流量の特性との関係を表すモデルを示す図である。
図2に示すモデルを伝達関数で表した図である。
図1に示す電解装置における水素気液分離タンクの内圧の一例を示す図である。
図1に示す電解装置における前段圧力の一例を示す図である。
第2の実施形態に係る電解装置の一例を示す概略図である。
図5に示す電解装置における圧力の特性と水素流量の特性との関係を表すモデルを示す図である。
図6に示すモデルを伝達関数で表した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<<第1の実施形態>>
図1を参照して第1の実施形態の電解装置1について説明する。図1は、第1の実施形態に係る電解装置1の一例を示す概略図である。
【0010】
図1に示すように、第1の実施形態に係る電解装置1は、電解槽2と、水素気液分離タンク(ガス気液分離タンク)31と、圧縮機32と、ユーザ取合タンク33と、第1の水素用配管(第1の配管)34と、第1の水素用弁(第1の弁)35と、第2の水素用配管(第2の配管)36と、第2の水素用弁(第2の弁)37と、第3の水素用配管(第3の配管)38と、第3の水素用弁(第3の弁)39と、酸素気液分離タンク41と、酸素用配管42と、酸素用弁43と、制御装置5とを備えている。電解装置1は、1つの電解槽2を備えてもよいし、複数の電解槽2を備えてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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