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公開番号2024005906
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-17
出願番号2022106367
出願日2022-06-30
発明の名称電解装置
出願人株式会社ワンテンス
代理人個人,個人
主分類C25B 15/023 20210101AFI20240110BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】無駄な排水を発生させずに、所望のpH、特にpH6~6.5の電解次亜塩素酸を含む混合電解水を簡便に安定して生成し続けられる電解装置を提供すること。
【解決手段】電解装置100は、電流負荷装置により、第三電極と第一電極及び/又は第二電極に流される電流を調整することができるので、生成される酸化水及び還元水のpHをコントロールすることができ、中間室18に電解質水溶液が循環供給され、運転初期の電解電圧を第三電極46の電圧で除算して得る基準電極電位と、運転中の電解電圧を第三電極46の電圧で除算して得る運転中電極電位に所定の差が生じたときに第三電極46にpH補正電流が流されるように構成されているので、電解質水溶液のpHが変化しても混合電解水のpHを安定させ易く、無駄な排水が生じない。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
アノード室、カソード室、前記アノード室とカソード室の間に位置する中間室、直流電源、演算手段、及び記憶手段を具え、
前記アノード室は、アノード室給水口とアノード室排水口を具え、
前記カソード室は、カソード室給水口とカソード室排水口を具え、
前記中間室は、中間室給水口と中間室排水口を具え、前記中間室給水口から給水され、前記中間室排水口から排水される電解質水溶液が循環して前記中間室に供給されるように構成され、
前記アノード室と中間室の間には、陰イオン交換膜及び第一電極が配設され、
前記カソード室と中間室の間には、陽イオン交換膜及び第二電極が配設され、
前記中間室の内部には、第三電極が配設され、
前記直流電源からの電流が、前記第一電極及び第二電極に流されるとともに、前記第一電極側及び/又は第二電極側に配設された電流負荷装置を介して第三電極にも流されるように構成され、
前記電流負荷装置によって、前記第三電極と前記第一電極及び/又は第二電極に流される電流を調整できるように構成され、
前記演算手段は、運転初期の電解電圧を運転初期の前記第三電極の電圧で除算して得る基準電極電位と、運転中の電解電圧を運転中の前記第三電極の電圧で除算して得る運転中電極電位を演算するように構成され、
前記記憶手段は、前記基準電極電位を記憶するように構成され、
前記基準電極電位と運転中電極電位に所定の差が生じたときに前記第三電極と前記第一電極及び/又は第二電極にpH補正電流が流されるように構成されていることを特徴とする、
電解装置。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記記憶手段が、補正係数をさらに記憶するように構成され、
前記演算手段が、前記pH補正電流の値Xを、X=(1-(前記運転中電極電位/前記基準電極電位))*前記補正係数、によって決定するように構成されている、
請求項1の電解装置。
【請求項3】
前記記憶手段が、運転初期の第一電流負荷装置及び/又は第二電流負荷装置によって前記第三電極と前記第一電極及び/又は第二電極に流される電流であるpH基準電流をさらに記憶するように構成され、
前記電流負荷装置が前記pH基準電流とpH補正電流の値に基づいて調整した電流を前記第三電極と前記第一電極及び/又は第二電極に流すように構成されている、
請求項1又は2の電解装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電解水(還元水及び酸化水を含む。)を水の電気分解によって得るための電解装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
電解水を生成するための装置としては、隔膜のない1室型、1枚の隔膜で2槽に分割した2室型、及びアノード室、中間室、カソード室の3槽に分割した3室型がある。3室型の電解装置は、アノード室と中間室、カソード室と中間室のそれぞれの間に電極及びイオン交換膜が配設されている。3室型の電解装置は、水の電気分解を効率良く行えるとされている。
【0003】
従来の3室型の電解装置では、陽極となるアノード室側の電極によってアノード室に給水される水の水分子(H

O)が酸化され、酸素(O

)と水素イオン(H

)が生成され、中間室に給水された食塩(NaCl)などの電解質を含む水(以下、単に「電解質水溶液」という。)の塩素イオン(Cl

)がアノード室側の電極によって酸化されて塩素(Cl

)が発生し、水分子(H

O)と反応して次亜塩素酸(HOCl)と塩酸(HCl)が生成され、酸化水が生成される。一方、陰極となるカソード室側の電極によってカソード室に給水される水の水分子(H

O)が還元されて水素(H

)と水酸化物イオン(OH

)が生成され、中間室の電解質水溶液のナトリウムイオン(Na

)と水酸化物イオン(OH

)が反応して水酸化ナトリウム(NaOH)が生成され、還元水が生成される。
【0004】
電解水は、そのpHによって、様々な用途に使用することができるため、任意のpHの電解水を得られる電解装置が開発されており、例えば、以下のものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平8-229565号公報
特開平9-85247号公報
国際公開2019/163388号
国際公開2017/051452号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1には、3室型の電解装置で、アノード室と中間室とカソード室のそれぞれに電極を配設し、その内の1室又は隣合う2室を電解槽として構成し、当該電解槽と隣合う室を電気透析槽として構成した電解装置が開示されている。これによれば、酸性、中性、アルカリ性のそれぞれの電解水が同時に得られるとされている。
【0007】
特許文献2には、3室型の電解装置で、アノード室又はカソード室の一方に所定間隔を保持して配設された一対の電極と、アノード室又はカソード室の他方に電極が配設され、第一の電極には正の極性、第二の電極には負の極性、第一及び第二の電極の間に位置し、第一の電極と同じ室に配設されている第三の電極には、第一及び第二の電極に印加される電圧の中間の電位の電圧が印加される電解装置が開示されている。これによれば、第二の電極と第三の電極に付与する電流を調整することにより、第一・第三の電極が配設されている室で生成される電解水のpHを酸性~中性の範囲で任意に調整することができるとされている。
【0008】
特許文献3には、3室型の電解装置で、アノード室と中間室、カソード室と中間室のそれぞれの間に配設された一対の電極に対し、所定の時間間隔で、通電方向を繰り返し切り替える制御部を具えた電解装置が開示されている。これによれば、生成する電解水のpHを精度良く制御できるとされている。
【0009】
特許文献4には、3室型の電解装置で、アノード室の内部に配置された陽極と、カソード室の内部に配置された陰極と、中間室の内部に配置された中間電極と、陽極と中間電極の間及び中間電極と陰極の間に、それぞれの電流を独立して制御しながら直流電流を流す電流制御手段を具えた電解装置が開示されている。これによれば、中間室に電解質水溶液を入れ、アノード室及びカソード室に水を入れ、この状態で陽極、陰極、中間電極に電流を流し、この電流を調整することで、任意のpHの電解水を生成できるとされている。
【0010】
しかし、特許文献1の電解装置では、酸性、中性、アルカリ性のそれぞれの電解水が同時に得られるため、仮に酸性の電解水のみを必要としている場合、他の電解水が不要となり、排水せざるを得ない。特許文献2の電解装置では、第一・第三の電極が配設されている室で生成される電解水のpHを調整することができるとされているが、第二の電極が配設されている室で生成される電解水を使用しない場合、これを排水として処分することになるため、無駄である。
(【0011】以降は省略されています)

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