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公開番号2024036879
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-18
出願番号2022141415
出願日2022-09-06
発明の名称電解槽
出願人株式会社大阪チタニウムテクノロジーズ
代理人個人,個人
主分類C25C 7/02 20060101AFI20240311BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】本発明の課題は、溶融塩浴に対する炭素電極の濡れ性を改善し、溶融塩電解槽の稼働初期において電圧上昇や短絡が生じやすくなる時間をできるだけ短くすることにある。
【解決手段】本発明に係る電解槽100は、陽極110および陰極120を備える。そして、この陽極は、炭素電極である。また、この陽極は、初期状態において2μm以上12μm以下の範囲内の算術平均表面粗さRaを有する。また、初期状態の陽極の算術平均表面粗さRaは、2μm以上8μm以下の範囲内であることが好ましく、2μm以上4μm以下の範囲内であることがより好ましい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
陽極と
陰極と
を備え、
前記陽極は、炭素電極であり、初期状態において2μm以上12μm以下の範囲内の算術平均表面粗さRaを有する、電解槽。
続きを表示(約 260 文字)【請求項2】
前記初期状態の算術平均表面粗さRaは2μm以上8μm以下の範囲内である
請求項1に記載の電解槽。
【請求項3】
前記初期状態の算術平均表面粗さRaは2μm以上4μm以下の範囲内である
請求項2に記載の電解槽。
【請求項4】
少なくとも一つの複極をさらに備え、
前記複極は、炭素電極であり、少なくとも陽極側の表面が初期状態において2μm以上12μm以下の範囲内の算術平均表面粗さRaを有する
請求項1から3のいずれか1項に記載の電解槽。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属化合物を含有する溶融塩電解質を電解して金属を回収するための電解槽に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
過去に「電解室とメタル回収室とからなり、電解室内の電解セル単位中に細孔容積が0.12mL/g以下のグラファイトで構成された複極を少なくとも1つ有する溶融塩電解槽」が提案されている(例えば、特開2018-70924号公報参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-70924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような溶融塩電解槽では、稼働開始からしばらくの間、グラファイト電極(炭素電極)に対して溶融塩浴が十分に浸透しないままで電解が行われる。このように溶融塩浴が十分浸透していないグラファイト電極は溶融塩浴に対する濡れ性が特に悪いため、グラファイト電極の反応面が、そのグラファイト電極で発生する気体に覆われやすい。そして、その気体は溶融塩浴に比べて電気抵抗が著しく大きいため、グラファイト電極の反応面がその気体に覆われると、稼働中の常時にわたり電解電圧が上昇して電力コストが増大してしまう。また、溶融塩浴が十分に浸透していない間に溶融塩電解槽に溶融塩を補充すると、上述の気体の発生量に変化が生じ、溶融塩浴の流れが変わってしまう場合がある。かかる場合、電極間へ異物が侵入したりして短絡が生じる場合がある。このように短絡が発生すると、電力コストが大幅に悪化する。また、稼働中の溶融塩電解槽では短絡要因や短絡場所の特定や解消が非常に困難であるため、短絡したまま溶融塩電解槽を稼働し続けることを余儀なくされる。すなわち、上述のような溶融塩電解槽では、稼働開始からしばらくの間、電圧上昇や短絡が生じやすくなり、実際に電圧上昇や短絡が生じると電力コストの増大等の弊害が生じてしまう。
【0005】
本発明の課題は、溶融塩浴に対する炭素電極の濡れ性を改善し、溶融塩電解槽の稼働初期において電圧上昇や短絡が生じやすくなる時間をできるだけ短くすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1局面に係る電解槽は、陽極および陰極を備える。そして、この陽極は、炭素電極である。また、この陽極は、初期状態において2μm以上12μm以下の範囲内の算術平均表面粗さRaを有する。
【0007】
本願発明者らの鋭意検討の結果、上述の算術平均表面粗さRaを有する炭素電極は、表面未処理の炭素電極に比べて、溶融塩浴に対する濡れ性が良好となり、溶融塩電解槽の稼働初期において電圧上昇や短絡が生じやすくなる時間を短くすることができることが確認された。
【0008】
本発明の第2局面に係る電解槽は第1局面に係る電解槽であって、初期状態の算術平均表面粗さRaは2μm以上8μm以下の範囲内である。
【0009】
本願発明者らの鋭意検討の結果、上述の算術平均表面粗さRaを有する炭素電極は、第1局面に係る炭素電極に比べて、溶融塩浴に対する濡れ性がより良好となり、溶融塩電解槽の稼働初期において電圧上昇や短絡が生じやすくなる時間をより短くすることができることが確認された。
【0010】
本発明の第3局面に係る電解槽は第1局面に係る電解槽であって、初期状態の算術平均表面粗さRaは2μm以上4μm以下の範囲内である。
(【0011】以降は省略されています)

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