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公開番号2024011266
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-25
出願番号2022113143
出願日2022-07-14
発明の名称二酸化炭素還元装置
出願人国立大学法人九州工業大学
代理人個人,個人
主分類C25B 11/091 20210101AFI20240118BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】二酸化炭素から一酸化炭素への変換効率の高い二酸化炭素還元装置を提供すること。
【解決手段】ガス拡散電極からなる作用電極と、電解液中に浸漬された対電極とを備えた二酸化炭素還元装置であって、ガス拡散電極の反応層が、コバルトフタロシアニン錯体、銅フタロシアニン錯体、及びヨウ素を含有する触媒を含み、電解液が、水酸化カリウム水溶液である。
【選択図】図2


特許請求の範囲【請求項1】
ガス拡散電極からなる作用電極と、電解液中に浸漬された対電極とを備えた二酸化炭素還元装置であって、
前記ガス拡散電極の反応層が、コバルトフタロシアニン錯体、銅フタロシアニン錯体、及びヨウ素を含有する触媒を含み、
前記電解液が、水酸化カリウム水溶液である
ことを特徴とする二酸化炭素還元装置。
続きを表示(約 390 文字)【請求項2】
前記触媒が、コバルトフタロシアニン錯体分子及び銅フタロシアニン錯体分子が交互に積層した積層体を構成すると共に該積層体がヨウ素3量体により分離された分離積層体であることを特徴とする請求項1記載の二酸化炭素還元装置。
【請求項3】
前記触媒が、ヨウ素源としてヨウ化カリウム及びヨウ素を含むヨウ素水溶液を用いた界面析出法により製造されたものであることを特徴とする請求項1の二酸化炭素還元装置。
【請求項4】
前記触媒の製造が、酸性溶液を添加して行われることを特徴とする請求項3記載の二酸化炭素還元装置。
【請求項5】
前記ガス拡散電極を構成する反応層が疎水性反応場であり、該反応層は、触媒粉末、フッ素系樹脂及びカーボン粉末を含む疎水性多孔質膜から構成されることを特徴とする請求項1記載の二酸化炭素還元装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素(炭酸ガス,CO

)を還元する装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
二酸化炭素排出抑制のために、二酸化炭素を資源化するための電気化学的な二酸化炭素還元技術の実用化が急がれている。そのためには、省電力化低コスト化が必要であり、化学的に安定な高活性触媒が必要である。
【0003】
金、銀、銅などの貴金属ナノ粒子触媒をもとに実用化電解セルが検討されているが、コスト、安定性、及び生成物の選択性の点で問題がある。一方、遷移金属を活性中心とする錯体分子触媒も検討され生成物の選択性が高いものがあるが、錯体分子の絶縁体に近い電気伝導性の低さが高い反応過電圧の要因となっている。
【0004】
遷移金属を活性中心とする錯体分子触媒については、コバルトやニッケルなどの遷移金属を中心に持つフタロシアニンが二酸化炭素還元触媒として報告されており、特にコバルトフタロシアニンが二酸化炭素から一酸化炭素を生成する触媒として注目されているが、電気伝導性は低い(例えば、非特許文献1参照)。
【0005】
高導電性の金属フタロシアニン材料として、例えば、コバルトフタロシアニンとニッケルフタロシアニンのヨウ素との分離積層体が提案されているが(例えば、非特許文献2参照)、この積層体は、気相合成によって製造されることから、収率が低い問題や、取り扱いが難しいといった問題がある。また、他の金属種のフタロシアニンのヨウ素との分離積層体や金属複合体はあまり見られず、これは、組成制御が難しいためと考えられる。
【0006】
穏やかな条件下での二酸化炭素の燃料と貴重な化学物質への電気化学的変換は、断続的な再生可能エネルギーの貯蔵と回収された二酸化炭素の利用のための魅力的なルートとして大きな関心を集めている。過去数十年にわたって、ほとんどの電気化学的二酸化炭素還元の研究の焦点は、選択的で効率的かつ安定した電極触媒の開発に当てられてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
N. Furuya and K. Matsui J. Electroanal. Chem., 271(1989)181-191
J. Am. Chem, Soc. 1989, 111, 6616-6620
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、二酸化炭素から一酸化炭素への変換効率の高い二酸化炭素還元装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、ガス拡散電極からなる作用電極と、電解液中に浸漬された対電極とを備えた二酸化炭素還元装置において、ガス拡散電極の反応層(反応膜)に、コバルトフタロシアニン錯体、銅フタロシアニン錯体、及びヨウ素を含有する触媒を担持させ、対電極の電解液として水酸化カリウム水溶液を用いることにより、上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、以下の通りのものである。
[1] ガス拡散電極からなる作用電極と、電解液中に浸漬された対電極とを備えた二酸化炭素還元装置であって、
前記ガス拡散電極の反応層が、コバルトフタロシアニン錯体、銅フタロシアニン錯体、及びヨウ素を含有する触媒を含み、
前記電解液が、水酸化カリウム水溶液である
ことを特徴とする二酸化炭素還元装置。
(【0011】以降は省略されています)

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