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公開番号2024024285
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-22
出願番号2022127026
出願日2022-08-09
発明の名称被覆基材
出願人日本特殊陶業株式会社
代理人弁理士法人グランダム特許事務所
主分類C25D 15/02 20060101AFI20240215BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】工業的生産に適した新規な被覆基材を提供する。
【解決手段】被覆基材1は、セラミックス粒子8を複数含有する皮膜3によって基材5が被覆されてなる。皮膜3の主成分は、セラミックス粒子8である。隣接する少なくとも2つのセラミックス粒子8は、金属元素を含む結合部10により結合されている。結合部10に含まれる金属元素は、セラミックス粒子8に含まれない元素である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
セラミックス粒子を複数含有する皮膜によって基材が被覆されてなる被覆基材であって、
前記皮膜の主成分は、前記セラミックス粒子であり、
隣接する少なくとも2つの前記セラミックス粒子は、金属元素を含む結合部により結合されており、
前記結合部に含まれる前記金属元素は、前記セラミックス粒子に含まれない元素である、被覆基材。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記基材で前記皮膜が形成されている部位は、導電性を有する、請求項1に記載の被覆基材。
【請求項3】
前記セラミックス粒子は、無機酸化物、無機窒化物、及び無機フッ化物からなる群より選ばれた少なくとも1種以上を含んで構成される、請求項1又は請求項2に記載の被覆基材。
【請求項4】
前記皮膜の表面を蛍光X線分析法で測定した際に、C(炭素)の元素百分率が0.5mass%以上10mass%未満である、請求項1又は請求項2に記載の被覆基材。
【請求項5】
前記金属元素は、Al(アルミニウム)、及びTi(チタン)からなる群より選ばれた少なくとも1種以上である、請求項1又は請求項2に記載の被覆基材。
【請求項6】
下記条件(1)及び下記条件(2)の少なくとも一つを満たす、請求項1又は請求項2に記載の被覆基材。
条件(1):前記基材の表面の縁部領域上に形成された前記皮膜の最大厚みは、前記表面の前記縁部領域よりも内側の内側領域上に形成された前記皮膜の厚みよりも大きい。
条件(2):前記基材の前記表面の凸状部存在領域上に形成された前記皮膜の最大厚みは、前記表面の凸状部非存在領域上に形成された前記皮膜の厚みよりも大きい。
【請求項7】
前記条件(1)において、前記縁部領域上に形成された前記皮膜の最大厚みは、前記内側領域上に形成された前記皮膜の厚みよりも10%以上大きい、請求項6に記載の被覆基材。
【請求項8】
前記条件(2)において、前記凸状部存在領域上に形成された前記皮膜の最大厚みは、前記凸状部非存在領域上に形成された前記皮膜の厚みよりも10%以上大きい、請求項6に記載の被覆基材。
【請求項9】
前記条件(1)において、前記皮膜の厚みは、前記縁部領域上に形成された前記皮膜の最大厚みの部位から前記内側領域に向かうにつれて減少している、請求項6に記載の被覆基材。
【請求項10】
前記条件(2)において、前記皮膜の厚みは、前記凸状部存在領域上に形成された前記皮膜の最大厚みの部位から前記凸状部非存在領域に向かうにつれて減少している、請求項6に記載の被覆基材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、被覆基材に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ジルコニア薄膜の製造方法が開示されている。具体的には、この文献では、ケトンとヨウ素を用いたセラミックスの電気泳動技術が記載されている。電気泳動技術は、バインダーを含まない成膜方法であり、バインダーが不要というメリットから主にセラミックス膜の前駆体を形成するために研究されてきた。
他方、この電気泳動技術では、バインダーを含まないために以下の課題を有していた。すなわち、この技術で得られたセラミックス膜はファンデルワールス力のみで結着していると推測され、乾燥後にはセラミックス膜が壊れやすい。そのため、被覆基材のハンドリング性があまり良好でなく、工業的生産への適用を妨げていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平8-144092号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、工業的生産に適した新規な被覆基材を提供することを目的とする。本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[1]
セラミックス粒子を複数含有する皮膜によって基材が被覆されてなる被覆基材であって、
前記皮膜の主成分は、前記セラミックス粒子であり、
隣接する少なくとも2つの前記セラミックス粒子は、金属元素を含む結合部により結合されており、
前記結合部に含まれる前記金属元素は、前記セラミックス粒子に含まれない元素である、被覆基材。
[2]
前記基材で前記皮膜が形成されている部位は、導電性を有する、[1]に記載の被覆基材。
[3]
前記セラミックス粒子は、無機酸化物、無機窒化物、及び無機フッ化物からなる群より選ばれた少なくとも1種以上を含んで構成される、[1]又は[2]に記載の被覆基材。
[4]
前記皮膜の表面を蛍光X線分析法で測定した際に、C(炭素)の元素百分率が0.5mass%以上10mass%未満である、[1]又は[2]に記載の被覆基材。
[5]
前記金属元素は、Al(アルミニウム)、及びTi(チタン)からなる群より選ばれた少なくとも1種以上である、[1]又は[2]に記載の被覆基材。
[6]
下記条件(1)及び下記条件(2)の少なくとも一つを満たす、[1]又は[2]に記載の被覆基材。
条件(1):前記基材の表面の縁部領域上に形成された前記皮膜の最大厚みは、前記表面の前記縁部領域よりも内側の内側領域上に形成された前記皮膜の厚みよりも大きい。
条件(2):前記基材の前記表面の凸状部存在領域上に形成された前記皮膜の最大厚みは、前記表面の凸状部非存在領域上に形成された前記皮膜の厚みよりも大きい。
[7]
前記条件(1)において、前記縁部領域上に形成された前記皮膜の最大厚みは、前記内側領域上に形成された前記皮膜の厚みよりも10%以上大きい、[6]に記載の被覆基材。
[8]
前記条件(2)において、前記凸状部存在領域上に形成された前記皮膜の最大厚みは、前記凸状部非存在領域上に形成された前記皮膜の厚みよりも10%以上大きい、[6]に記載の被覆基材。
[9]
前記条件(1)において、前記皮膜の厚みは、前記縁部領域上に形成された前記皮膜の最大厚みの部位から前記内側領域に向かうにつれて減少している、[6]に記載の被覆基材。
[10]
前記条件(2)において、前記皮膜の厚みは、前記凸状部存在領域上に形成された前記皮膜の最大厚みの部位から前記凸状部非存在領域に向かうにつれて減少している、[6]に記載の被覆基材。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、従来技術よりも強固にセラミックス粒子が固定された新規な被覆基材が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
被覆基材の断面の模式図である。
皮膜の断面の模式図である。
被覆基材の断面の模式図である。
被覆基材の断面の模式図である。
成膜装置の模式図である。
被覆基材の断面の反射電子像である。
被覆基材の断面のAl元素のマッピング画像である。
図6と図7とを重ね合わせた図である。
EPMAに付属されたWDSによりライン分析したときの元素の含有率と分析ラインの距離との関係を示す概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示を詳しく説明する。尚、本明細書において、数値範囲について「-」を用いた記載では、特に断りがない限り、下限値及び上限値を含むものとする。例えば、「10-20」という記載では、下限値である「10」、上限値である「20」のいずれも含むものとする。すなわち、「10-20」は、「10以上20以下」と同じ意味である。
【0009】
1.被覆基材1
被覆基材1は、セラミックス粒子8を複数含有する皮膜3によって基材5が被覆されてなる。皮膜3の主成分は、セラミックス粒子8である。皮膜3の厚みTは、特に限定されないが、0.1μm以上1000μm未満が好ましい。隣接する少なくとも2つのセラミックス粒子8は、金属元素を含む結合部10により結合されている。結合部10に含まれる金属元素は、セラミックス粒子8に含まれない元素である。
【0010】
図1は、被覆基材1の一例の断面の模式図を示している。この図1では、基材5の一面側に皮膜3が形成された例を示すが、両面に皮膜3が形成されていてもよい。
図2は、皮膜3の断面を拡大した模式図を示している。隣接する少なくとも2つのセラミックス粒子8が、金属元素を含む結合部10により結合されている様子が示されている。
(【0011】以降は省略されています)

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