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公開番号2024084098
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-24
出願番号2023060778
出願日2023-04-04
発明の名称電解装置
出願人株式会社トクヤマ
代理人弁理士法人愛宕綜合特許事務所
主分類C25B 13/04 20210101AFI20240617BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】陽極室組立体の周縁フランジ及び陰極室組立体の周縁フランジ並びにガスケットに特別な加工を加える必要が無く、それ故に製造コストを低減することができ、そしてまた煩雑な操作を必要とすることなくガスケット及び膜の配置を充分容易且つ迅速に遂行することができるゼロギャップ型電解装置を提供する。
【解決手段】ゼロキャップ型電解装置においては、陽極室組立体と陰極室組立体とから構成されている複数個の電解槽ユニットが横方向に積み重ね配列されている。陽極室組立体(陰極室組立体)は、隔壁、隔壁の周縁に沿って延在する周縁フランジ、周縁フランジの内面に沿って延在するガスケット、陽極(陰極)及び膜を含む。ガスケットは片面がフランジの内面に接着されている。ガスケットの他面には膜の片面周縁部が当接され、ガスケットの他面と膜の他面周縁部に跨って貼着テープが貼着されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
陽極室組立体と陰極室組立体とから構成されている複数個の電解槽ユニットが横方向に積み重ね配列されているゼロギャップ型電解装置において、
該陽極室組立体は、隔壁、該隔壁の周縁に沿って延在する周縁フランジ、該周縁フランジの内面に沿って延在するガスケット、陽極及び膜を含み、
該ガスケットは片面が該フランジの該内面に接着されており、
該ガスケットの他面には該膜の片面周縁部が当接されており、該ガスケットの該他面と該膜の他面周縁部に跨って貼着テープが貼着されている、
ことを特徴とする電解装置。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
該貼着テープは該ガスケットの該他面及び該膜の該他面周縁の周方向全体に渡って貼着されている、請求項1記載の電解装置。
【請求項3】
該貼着テープは幅方向において該ガスケットの該他面における内周部から該ガスケットの内周縁を超えて存在している、請求項1記載の電解装置。
【請求項4】
該貼着テープは幅方向において該ガスケットの該他面の全幅の50%以内に貼着されている、請求項3記載の電解装置。
【請求項5】
該貼着テープは該ガスケットの該他面の全幅の15乃至35%以内に貼着されている、請求項4記載の電解装置。
【請求項6】
該ガスケットの該他面と該陽極の周縁部に跨って付加貼着テープが貼着されており、該膜の該片面周縁部は該付加貼着テープを介して該ガスケットの該他面に積み重ねられている、請求項1記載の電解装置。
【請求項7】
該陰極室組立体は、隔壁、該隔壁の周縁に沿って延在する周縁フランジ、該周縁フランジの内面に沿って延在するガスケット、及び陰極を含み、
該ガスケットは片面が該フランジの該内面に接着されており、
該陽極室組立体における該ガスケットの該他面と該陰極室組立体の該ガスケットの他面とが相互に圧接される、
請求項1記載の電解装置。
【請求項8】
該陰極室組立体における該ガスケットの該他面と該陰極の片面周縁部に跨って貼着テープが貼着されている、請求項7記載の電解装置。
【請求項9】
該陰極室組立体における該貼着テープは該ガスケットの該他面及び該陰極の該片面周縁の周方向全体に渡って貼着されている、請求項8記載の電解装置。
【請求項10】
該陰極室組立体における該貼着テープは幅方向において該ガスケットの該他面における内周部から該ガスケットの内周縁を超えて存在している、請求項8記載の電解装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アルカリ水電解装置及び食塩電解装置の如き電解装置、更に詳しくは陽極室組立体と陰極室組立体とから構成されている複数個の電解槽ユニットが所要圧力を加えて横方向に積み重ね配列されているゼロギャップ型電解装置に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
下記特許文献1乃至3には、陽極室組立体と陰極室組立体とから構成されている複数個の電解槽ユニットが所要圧力を加えて横方向に積み重ね配列されている形態の、一般にゼロギャップ型と称される電解装置が開示されている。かような電解装置においては、陽極室組立体は隔壁、隔壁の周縁に沿って延在する周縁フランジ及び陽極を備え、陰極室組立体は隔壁、隔壁の周縁に沿って延在する周縁フランジ及び陰極を備えている。陽極室組立体と陰極室組立体とは両者の相互に対向する面間に膜(アルカリ水電解装置の場合には隔膜、食塩電解装置の場合にはイオン交換膜)を介在させて、更に詳しくは膜の周縁部を陽極室組立体の周縁フランジの内面と陰極室組立体の周縁フランジの内面との間に介在させて、所要圧力を加えて押し付け、電解槽ユニットが構成されている。電解槽ユニット内から周囲に気体及び液体が漏出するのを確実に防止するために、陽極室組立体の周縁フランジと陰極室組立体の周縁フランジとの間にはガスケットが装備されている。
【0003】
下記特許文献1に開示されている電解装置においては、陽極室組立体の周縁フランジ及び陰極室組立体の周縁フランジに対応した矩形枠形状であるガスケットを陽極室組立体の周縁フランジ及び陰極室組立体の周縁フランジ間に把持している。ガスケットにはその内周面に横断面形状が矩形である溝が形成されており、この溝内に膜及び陰極の周縁部が挿入されている。下記特許文献2に開示されている電解装置においては、陽極室組立体の周縁フランジの内面及び陰極室組立体の周縁フランジの内面を平坦ではなく段差を有する形態にして、陽極室組立体の周縁フランジの内面と陰極室組立体の周縁フランジの内面との間に、両者間に膜の周縁部を把持した一対のガスケットを把持している。下記特許文献3に開示されている電解装置においては、陽極室組立体の周縁フランジの内面に溝を形成し、かかる溝にガスケットを収容すると共に、陰極室組立体の周縁フランジの内面にも溝を形成し、かかる溝にガスケットを収容し、そして陽極室組立体のガスケットと陰極室組立体のガスケットとの間に膜の周縁部を把持している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6559383号公報
特開2019-99845公報
特開2021-195596号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
而して、上記特許文献1乃至3に開示されている電解装置には、ガスケット自体に加工を加えて溝を形成することが必要或いは陽極室組立体の周縁フランジ及び陰極室組立体の周縁フランジの内面を溝又は段差を有する形態にすることが必要であることに起因して製造コストが比較的高価であり、そしてまたガスケットに形成された溝に膜の周縁部を所要とおりに挿入することが必要或いは陽極室組立体の周縁フランジ及び陰極室組立体の周縁フランジの内面に形成されている溝又は段差の所定部位にガスケットを位置付けることが必要であることに起因して製作工程が煩雑である、という解決すべき問題が存在する。
【0006】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、陽極室組立体の周縁フランジ及び陰極室組立体の周縁フランジ並びにガスケットに特別な加工を加える必要が無く、それ故に製造コストを低減することができ、そしてまた煩雑な操作を必要とすることなくガスケット及び膜の配置を充分容易且つ迅速に遂行することができる、新規且つ改良されたゼロギャップ型電解装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、鋭意検討の結果、陽極室組立体の周縁フランジに対するガスケットの装着及び/又は陰極室組立体の周縁フランジに対するガスケットの装着を接着によって遂行し、ガスケットに対する膜の装着を貼着テープによって遂行することによって、上記主たる技術的課題を達成することができることを見出した。
【0008】
即ち、本発明の一局面によれば、上記主たる技術的課題を達成する電解装置として、
陽極室組立体と陰極室組立体とから構成されている複数個の電解槽ユニットが横方向に積み重ね配列されているゼロギャップ型電解装置において、
該陽極室組立体は、隔壁、該隔壁の周縁に沿って延在する周縁フランジ、該周縁フランジの内面に沿って延在するガスケット、陽極及び膜を含み、
該ガスケットは片面が該フランジの該内面に接着されており、
該ガスケットの他面には該膜の片面周縁部が当接されており、該ガスケットの該他面と該膜の他面周縁部に跨って貼着テープが貼着されている、
ことを特徴とする電解装置が提供される。
【0009】
好ましくは、該貼着テープは該ガスケットの該他面及び該膜の該他面周縁の周方向全体に渡って貼着されている。該貼着テープは幅方向において該ガスケットの該他面における内周部から該ガスケットの内周縁を超えて存在しているのが好適である。該貼着テープは幅方向において該ガスケットの該他面の全幅の50%以内、特に15乃至35%以内、に貼着されているのが好ましい。好適形態においては、該ガスケットの該他面と該陽極の周縁部に跨って付加貼着テープが貼着されており、該膜の該片面周縁部は該付加貼着テープを介して該ガスケットの該他面に積み重ねられている。好ましくは、該陰極室組立体は、隔壁、該隔壁の周縁に沿って延在する周縁フランジ、該周縁フランジの内面に沿って延在するガスケット、及び陰極を含み、該ガスケットは片面が該フランジの該内面に接着されており、該陽極室組立体における該ガスケットの該他面と該陰極室組立体の該ガスケットの他面とが相互に圧接される。該陰極室組立体における該ガスケットの該他面と該陰極の片面周縁部に跨って貼着テープが貼着されているのが望ましい。該陰極室組立体における該貼着テープは該ガスケットの該他面及び該陰極の該片面周縁の周方向全体に渡って貼着されているのが好適である。該陰極室組立体における該貼着テープは幅方向において該ガスケットの該他面における内周部から該ガスケットの内周縁を超えて存在しているのが好適である。該陰極室組立体における該貼着テープは幅方向において該ガスケットの該他面の全幅の50%以内、特に15乃至35%以内、に貼着されているのが好ましい。該陰極室組立体における該陰極の他面には順次にクッション部材及び集電体が積み重ねられているのが好都合である。
【0010】
本発明の他の局面によれば、上記主たる技術的課題を達成する電解装置として、
陽極室組立体と陰極室組立体とから構成されている複数個の電解槽ユニットが横方向に積み重ね配列されているゼロギャップ型電解装置において、
該陰極室組立体は、隔壁、該隔壁の周縁に沿って延在する周縁フランジ、該周縁フランジの内面に沿って延在するガスケット、陰極及び膜を含み、
該ガスケットは片面が該フランジの該内面に接着されており、
該ガスケットの他面には該膜の片面周縁部が当接されており、該ガスケットの該他面と該膜の他面周縁部に跨って貼着テープが貼着されている、
ことを特徴とする電解装置が提供される。
(【0011】以降は省略されています)

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