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公開番号2024064013
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-14
出願番号2022172285
出願日2022-10-27
発明の名称Fe-Co系軟質磁性材料およびその製造方法
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C21D 6/00 20060101AFI20240507BHJP(鉄冶金)
要約【課題】従来法よりも鉄損を低減しつつ、磁化特性が改善されたFe-Co系軟質磁性材料およびその製造方法を提供する。
【解決手段】本開示に係るFe-Co系軟質磁性材料の製造方法では、重量%で、Co:40~60%、V:5.0%以下、Si:3.0%以下、Al:3.0%以下、C:0.1%以下を含み、さらに必要に応じてCr,Ni、Mn、Ti、Mo、Nb、W,Zrから選択された1種以上を合計で10%以下含み、残部がFeおよび不可避的不純物であるFe-Co系合金からなる圧延材を、300℃/hr以上の速度で、不規則相が安定な温度領域の温度まで昇温し、不規則相が安定な温度領域の温度で磁気焼鈍した後、4000℃/hr以上の速度で冷却する。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
重量%で、Co:40~60%、V:5.0%以下、Si:3.0%以下、Al:3.0%以下、C:0.1%以下を含み、さらに必要に応じてCr,Ni、Mn、Ti、Mo、Nb、W,Zrから選択された1種以上を合計で10%以下含み、残部がFeおよび不可避的不純物であるFe-Co系合金からなる圧延材を、300℃/hr以上の速度で、不規則相が安定な温度領域の温度まで昇温し、該不規則相が安定な温度領域の温度で磁気焼鈍した後、4000℃/hr以上の速度で冷却するFe-Co系軟質磁性材料の製造方法。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
挟み込み部材で前記圧延材を両面から挟み込み、前記挟み込み部材と前記圧延材との位置を固定した後、前記挟み込み部材に挟み込まれた状態で前記圧延材を磁気焼鈍する請求項1に記載のFe-Co系軟質磁性材料の製造方法。
【請求項3】
前記挟み込み部材の熱容量を調整して、前記圧延材の冷却速度を制御する請求項2に記載のFe-Co系軟質磁性材料の製造方法。
【請求項4】
前記磁気焼鈍において、大気環境、300℃/hr以上の速度で不規則相が安定な温度領域の温度まで昇温した後、30分以内の時間保持し、その後、前記圧延材を水素環境または真空環境に移し、不規則相が安定な温度領域の温度で保持する請求項1に記載のFe-Co系軟質磁性材料の製造方法。
【請求項5】
重量%で、Co:40~60%、V:5.0%以下、Si:3.0%以下
Al:3.0%以下、C:0.1%以下を含み、さらに必要に応じてCr,Ni、Mn、Ti、Mo、Nb、W,Zrから選択された1種以上を合計で10%以下含み、残部がFeおよび不可避的不純物であるFe-Co系合金の圧延材が焼鈍処理されてなるFe-Co系軟質磁性材料であって、
ビッカース硬さが230HV以下であるFe-Co系軟質磁性材料。
【請求項6】
組織中の結晶粒径の逆数の平均値が0.13μm
-1
以下である請求項5に記載のFe-Co系軟質磁性材料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、Fe-Co系軟質磁性材料およびその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
各種モータには、コア材として積層鋼板が使用されている。積層鋼板は、薄板材または電磁鋼板などである。高出力モータでは、通常の電磁鋼板ではなく、より磁化特性に優れたFe-Co系合金(パーメンジュール)の使用が検討されている。
【0003】
近年、Fe-Co系合金の薄板材は、最終工程において冷間圧延により製造されることが多い。冷間圧延により製造されたFe-Co系合金の薄板材は、所定の形状にラミネート加工された後、焼鈍(磁気焼鈍)により磁化特性を高めてから使用される(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平1-255645号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
Fe-Co系合金に含まれるCoは、高価な材料である。そのため、汎用モータでは、Fe-Co系合金よりも安価な電磁鋼板が主に使用されている。現状、Fe-Co系合金の適用は一部の高出力モータに限られているため、使用実績が乏しく、磁気焼鈍方法などにも改善の余地がある。
【0006】
従来の磁気焼鈍方法では、規則不規則変態点よりも高い温度域の温度(不規則相が安定な領域の温度)まで昇温し、1-10時間保持した後、100-300℃/hrの速度で炉冷する。このような方法で磁気焼鈍された合金は、kHz帯以下の周波数帯での鉄損が大きい。kHz帯以下の周波数帯での鉄損は、ヒステリシス損が支配的である。ヒステリシス損は、板厚が薄いものほど鉄損に対して支配的となる傾向がある。
【0007】
鉄損が大きいと、モータ効率が低下する、またはモータにおける発熱量が増大する。モータ効率が低下すると、重量当たりの出力が下がる。その結果、同じ出力を実現するためには製品重量が増加する。
【0008】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、従来法よりも鉄損を低減しつつ、磁化特性を損なわないFe-Co系軟質磁性材料およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本開示のFe-Co系軟質磁性材料の製造方法は以下の手段を採用する。
【0010】
本開示の一態様は、重量%で、Co:40~60%、V:5.0%以下、Si:3.0%以下、Al:3.0%以下、C:0.1%以下を含み、さらに必要に応じてCr,Ni、Mn、Ti、Mo、Nb、W,Zrから選択された1種以上を合計で10%以下含み、残部がFeおよび不可避的不純物であるFe-Co系合金からなる圧延材を、不規則相が安定な温度領域の温度で磁気焼鈍した後、4000℃/hr以上の速度で冷却するFe-Co系軟質磁性材料の製造方法を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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