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公開番号2024058077
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022165217
出願日2022-10-14
発明の名称発光装置、前照灯及びそれを備えた車両
出願人日亜化学工業株式会社
代理人弁理士法人市澤・川田国際特許事務所
主分類H01L 33/50 20100101AFI20240418BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】グレアを低減することができ、耐久性を高めた発光装置、前照灯及びそれを備えた車両を提供する。
【解決手段】400nm以上490nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する発光素子と、480nm以上580nm未満の範囲内に発光ピーク波長を有する第1蛍光体と、580nm以上680nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、第1蛍光体の組成とは異なる組成を有する第2蛍光体と、を含む波長変換部材と、を備えた発光装置であり、発光装置は、CIEで規定されたヒトの明所視標準比視感度曲線を考慮した前記発光装置の発光の輝度Lに対する、ヒトの明所視標準比視感度曲線及びヒトのS錐体の分光感度を考慮した発光装置の発光の第1実効放射輝度Lsの比である第1輝度比Ls/Lが0.9以下である光を発し、第1蛍光体が、式(1A)で表される組成を有する希土類アルミン酸塩蛍光体を含む、発光装置である。
【選択図】図3B
特許請求の範囲【請求項1】
400nm以上490nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する発光素子と、
480nm以上580nm未満の範囲内に発光ピーク波長を有する第1蛍光体と、580nm以上680nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、前記第1蛍光体の組成とは異なる組成を有する第2蛍光体と、を含む波長変換部材と、
を備えた発光装置であり、
前記発光装置は、CIE(国際照明委員会)で規定されたヒトの明所視標準比視感度曲線を考慮した380nm以上780nm以下の範囲の前記発光装置の発光の輝度Lに対する、前記ヒトの明所視標準比視感度曲線及びヒトのS錐体の分光感度を考慮した380nm以上780nm以下の範囲の前記発光装置の発光の第1実効放射輝度Lsの比であり、下記式(1)から導き出される第1輝度比Ls/Lが0.9以下である光を発し、
前記第1蛍光体が、下記式(1A)で表される組成を有する希土類アルミン酸塩蛍光体を含む、発光装置。
TIFF
2024058077000018.tif
39
125
(式(1)中、S(λ)は発光装置の発光の分光放射輝度であり、V(λ)はCIE(国際照明委員会)で規定されたヒトの明所視標準比視感度曲線であり、Gs(λ)は波長λnmが380nm以上550nm以下の範囲内におけるヒトのS錐体の分光感度である。)
Ln

3-e
Ce

(Al
1-a
Ga




12
(1A)
(式(1A)中、Ln

は、Y、Gd、Tb及びLuからなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、a及びeは、0≦a≦0.5、0.019≦e≦0.2を満たす。)
続きを表示(約 2,300 文字)【請求項2】
相関色温度が1800K以上5000K以下の光を発する、請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記第1蛍光体は、発光スペクトルの半値全幅が90nm以上125nm以下の範囲内である、請求項1又は2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記第2蛍光体は、発光スペクトルの半値全幅が3nm以上15nm以下の範囲内であるか、又は発光スペクトルの半値全幅が60nm以上120nm以下の範囲内である、請求項1又は2に記載の発光装置。
【請求項5】
前記式(1A)で表される組成を有する希土類アルミン酸塩蛍光体のフィッシャーサブシーブサイザー法により測定された平均粒径が15μm以上40μm以下の範囲内である、請求項1又は2に記載の発光装置。
【請求項6】
前記第1蛍光体が、前記式(1A)で表される組成を有する希土類アルミン酸塩蛍光体を含み、さらに下記式(1B)で表される組成を有する第1窒化物蛍光体を含む、請求項1又は2に記載の発光装置。
La

Ce

Ln


Si



:Ce

(1B)
(式(1B)中、Ln

は、Y及びGdからなる群から選択される少なくとも1種を必須として含み、Sc及びLuからなる群から選択される少なくとも1種を含んでいてもよく、組成1モル中に含まれるLn

元素を100モル%としたときに、Ln

に含まれるY及びGdの合計が90モル%以上であり、w、x、y及びzは、1.2≦w≦2.2、0.5≦x≦1.2、10≦y≦12、0.5≦z≦1.2、1.80<w+x<2.40、2.9≦w+x+z≦3.1を満たす。)
【請求項7】
前記第2蛍光体が、下記式(2A)で表される組成を有する第2窒化物蛍光体、下記式(2B)で表される組成を有する第3窒化物蛍光体、下記式(2C)で表される組成を有するフッ化物蛍光体、及び下記式(2C)とは組成が異なる下記式(2C’)で表される組成を有するフッ化物蛍光体、及び下記式(2G)で表される組成を有するαサイアロン蛍光体からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載の発光装置。



Si



:Eu (2A)
(式(2A)中、M

は、Ca、Sr及びBaからなる群から選択される少なくとも1種を含むアルカリ土類金属元素である。)
Sr

Ca

Al

Si



:Eu (2B)
(式(2B)中、q、s、t、u及びvは、それぞれ0≦q<1、0<s≦1、q+s≦1、0.9≦t≦1.1、0.9≦u≦1.1、2.5≦v≦3.5を満たす。)


[M

1-b
Mn
4+



] (2C)
(式(2C)中、Aは、K

、Li

、Na

、Rb

、Cs

及びNH


からなる群から選択される少なくとも1種を含み、M

は、第4族元素及び第14族元素からなる群から選択される少なくとも1種の元素を含み、bは、0<b<0.2を満たし、cは、[M

1-b
Mn
4+



]イオンの電荷の絶対値であり、dは、5<d<7を満たす。)
A’
c’
[M


1-b’
Mn
4+
b’

d’
] (2C’)
(式(2C’)中、A’は、K

、Li

、Na

、Rb

、Cs

及びNH


からなる群から選択される少なくとも1種を含み、M

’は、第4族元素、第13族元素及び第14族元素からなる群から選択される少なくとも1種の元素を含み、b’は、0<b’<0.2を満たし、c’は、[M


1-b’
Mn
4+
【請求項8】
前記波長変換部材が、前記第1蛍光体及び前記第2蛍光体と、透光性材料とを含む波長変換体を備え、波長変換体中の透光性材料100質量部に対して、第1蛍光体及び第2蛍光体の総量が50質量部以上500質量部以下の範囲内である、請求項1又は2に記載の発光装置。
【請求項9】
前記波長変換部材が、前記第1蛍光体及び前記第2蛍光体と、透光性材料とを含む波長変換体を備え、
前記波長変換体が、前記第1蛍光体及び前記第2蛍光体の充填率が高い高濃度層と、前記第1蛍光体及び前記第2蛍光体の充填率が低い低濃度層とを備え、
前記高濃度層が前記発光素子の側に配置された、請求項1又は2に記載の発光装置。
【請求項10】
前記請求項1又は2に記載の発光装置を備えた、前照灯。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置、前照灯及びそれを備えた車両に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
自動四輪車や自動二輪車等の道路運送車両や、整地・運搬・積込用機械のようなトラクター系又は堀削用機械等のショベル系の車両系建設機械の前照灯は、例えばハロゲンランプ、HIDランプ(High-Intensity Discharge Lamp)、半導体発光素子を励起光源とする発光装置等の灯具が用いられる。例えば自動車用の前照灯は、前面の左右にそれぞれ1個又は複数個が運転者の視点よりも低い位置で左右対称に取り付けられる。前照灯は、ハイビーム(走行用前照灯)用灯具と、ロービーム(すれ違い用前照灯)用灯具とを備え、これらの切り換えができるようになっている。ハイビームは比較的遠方の例えば100m程度までの前方を照らし、ロービームはハイビームよりもやや下方の近い部分、例えば40m程度の前方を照らす。
【0003】
例えば特許文献1には、ロービームモードで点灯させる第1灯具ユニットと、ハイビームモードで同時点灯させる第1灯具ユニット及び第2灯具ユニットとを備えた車両用前照灯が開示されている。特許文献1には、第1灯具ユニットとして、4000Kから6500Kの相関色温度で発光する白色発光LEDを光源として用い、第2灯具ユニットとして、4000Kから5000Kの相関色温度で発光するHIDランプの一種であるメタルハライドランプを光源として用いることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-141917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前照灯からの発光によって先行車や対向車の運転者の視覚が刺激され、不快感や物の見えづらさを感じさせるグレアが生じる場合がある。グレアは、視野内の不適切な輝度分布又は極端な輝度の対比によって生じる感覚であり、不快感及び見る能力の低下を伴う(JIS Z9110)。さらに、前照灯の発光によって、走行車の運転者自体も反射光によって、グレアが生じる場合がある。
本発明の一態様は、グレアを低減することができ、耐久性を高めた発光装置、前照灯及びそれを備えた車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様は、400nm以上490nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する発光素子と、480nm以上580nm未満の範囲内に発光ピーク波長を有する第1蛍光体と、580nm以上680nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、前記第1蛍光体の組成とは異なる組成を有する第2蛍光体と、を含む波長変換部材と、を備えた発光装置であり、前記発光装置は、CIE(国際照明委員会)で規定されたヒトの明所視標準比視感度曲線を考慮した380nm以上780nm以下の範囲の前記発光装置の発光の輝度Lに対する、前記ヒトの明所視標準比視感度曲線及びヒトのS錐体の分光感度を考慮した380nm以上780nm以下の範囲の前記発光装置の発光の第1実効放射輝度Lsの比であり、下記式(1)から導き出される第1輝度比Ls/Lが0.9以下である光を発し、前記第1蛍光体が、下記式(1A)で表される組成を有する希土類アルミン酸塩蛍光体を含む、発光装置である。
【0007】
TIFF
2024058077000002.tif
39
125
(式(1)中、S(λ)は発光装置の発光の分光放射輝度であり、V(λ)はCIEで規定されたヒトの明所視標準比視感度曲線であり、Gs(λ)は波長λnmが380nm以上550nm以下の範囲内におけるヒトのS錐体の分光感度である。)
Ln

3-e
Ce

(Al
1-a
Ga




12
(1A)
(式(1A)中、Ln

は、Y、Gd、Tb及びLuからなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、a及びeは、0≦a≦0.5、0.019≦e≦0.2を満たす。)
【0008】
第2態様は、400nm以上490nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する発光素子と、480nm以上580nm未満の範囲内に発光ピーク波長を有する第1蛍光体と、580nm以上680nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、前記第1蛍光体の組成とは異なる組成を有する第2蛍光体と、を含む波長変換部材と、を備えた発光装置であり、前記発光装置は、300nm以上800nm以下の範囲において前記発光装置の発光の放射輝度Aに対する、波長300nmにおけるレイリー散乱の散乱強度を1としたときの波長に対する散乱強度曲線を考慮した300nm以上800nm以下の範囲の発光装置の発光の第2実効放射輝度Bの比であり、下記式(2)から導き出される第2輝度比B/Aが0.104以下である光を発し、前記第1蛍光体が、下記式(1A)で表される組成を有する希土類アルミン酸塩蛍光体を含む、発光装置である。
【0009】
TIFF
2024058077000003.tif
40
103
(式(2)中、S(λ)は発光装置の発光の分光放射輝度であり、Dc(λ)はレイリー散乱において、波長300nmにおけるレイリー散乱の散乱強度を1としたときの散乱強度曲線である。)
Ln

3-e
Ce

(Al
1-a
Ga




12
(1A)
(式(1A)中、Ln

は、Y、Gd、Tb及びLuからなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、a及びeは、0≦a≦0.5、0.019≦e≦0.2を満たす。)
【0010】
第3態様は、前記発光装置を備えた前照灯である。
(【0011】以降は省略されています)

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