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公開番号2024057583
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-24
出願番号2023151482
出願日2023-09-19
発明の名称電子写真ベルト、電子写真画像形成装置及びゴム硬化物
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類G03G 15/16 20060101AFI20240417BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】高い難燃性を維持しつつ、より柔軟な弾性層を備えた電子写真ベルト。
【解決手段】電子写真ベルトであって、基体と、該基体の外周面上の弾性層と、を有し、該弾性層が、シリコーンゴム硬化物を含むゴム硬化物を含み、温度23℃における該弾性層の弾性率が、1.00MPa以下であり、該弾性層から採取した1gの試料を、日本産業規格(JIS)K6258:2016に準拠して温度23℃のトルエン50mlに24時間浸漬したときに、該試料に対して3～20質量%の抽出物が抽出され、該弾性層のUL94VTMに基づく燃焼試験における燃焼時間が、30秒以下である。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項１】
電子写真ベルトであって、
基体と、該基体の外周面上の弾性層と、を有し、
該弾性層が、シリコーンゴム硬化物を含むゴム硬化物を含み、
温度２３℃における該弾性層の弾性率が、１．００ＭＰａ以下であり、
該弾性層から採取した１ｇの試料を、日本産業規格（ＪＩＳ）Ｋ６２５８：２０１６に準拠して温度２３℃のトルエン５０ｍｌに２４時間浸漬したときに、該試料に対して３～２０質量％の抽出物が抽出され、
該弾性層のＵＬ９４ＶＴＭに基づく燃焼試験における燃焼時間が、３０秒以下である、ことを特徴とする電子写真ベルト。
続きを表示（約 980 文字）【請求項２】
前記抽出物が、下記式（１）で示される第１の構造を有するオルガノポリシロキサン、下記式（２）で示される第２の構造を有するオルガノポリシロキサン、及び下記式（１）で示される第１の構造と下記式（２）で示される第２の構造とを有するオルガノポリシロキサンからなる群から選択される少なくとも２つのオルガノポリシロキサンを含む、請求項１に記載の電子写真ベルト。
TIFF
2024057583000009.tif
79
153
（式（１）及び式（２）中、Ｒ
１１
、Ｒ
１２
、及びＲ
１３
は、それぞれ独立して不飽和脂肪族基を含まない非置換又は置換の１価の炭化水素基を表す。）
【請求項３】
前記抽出物における前記第１の構造のモル数をＡとし、前記抽出物における前記第２の構造のモル数をＢとしたとき、Ｂ／（Ａ＋Ｂ）が、０．１～０．５である、請求項２に記載の電子写真ベルト。
【請求項４】
前記Ｂ／（Ａ＋Ｂ）が、０．１～０．３である請求項３に記載の電子写真ベルト。
【請求項５】
前記不飽和脂肪族基がビニル基である請求項２に記載の電子写真ベルト。
【請求項６】
前記弾性層の前記弾性率が、０．１８ＭＰａ以上である、請求項１に記載の電子写真ベルト。
【請求項７】
前記ゴム硬化物が、（ａ）不飽和脂肪族基を有するオルガノポリシロキサン、（ｂ）ヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサン及び（ｃ）ヒドロシリル化触媒を含む付加硬化型の液状シリコーンゴムの硬化物である、請求項１に記載の電子写真ベルト。
【請求項８】
前記液状シリコーンゴムの前記不飽和脂肪族基に対する、ケイ素原子に水素原子が直接結合している部分（Ｓｉ－Ｈ）のモル比率（Ｈ／Ｖｉ）が、０．５～１．５である請求項７に記載の電子写真ベルト。
【請求項９】
前記弾性層の厚さが、５０μｍ以上５００μｍ以下である、請求項１に記載の電子写真ベルト。
【請求項１０】
前記電子写真ベルトが、中間転写ベルトである請求項１に記載の電子写真ベルト。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、電子写真ベルト、電子写真画像形成装置及びゴム硬化物に関する。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
近年、電子写真画像形成装置に対しては、紙表面の凹凸が１００μｍを超える厚紙やエンボス紙のように、表面が平滑でない記録媒体に対しても高品位な電子写真画像を形成できることが求められている。しかしながら、表面が平滑でない記録媒体の当該表面に電子写真画像を形成する場合、当該記録媒体の表面の凹部へのトナー像の転写が不十分となることがある。このような課題に対して、特許文献１では、記録媒体の表面形状への追従性に優れた、シリコーンゴムの如きゴムを含む弾性層を有する中間転写ベルトの使用が有効である旨記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１５－０５２６８０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明者らの検討によれば、特許文献１に係る、弾性層を有する中間転写ベルトは、紙表面の凹凸が１００μｍを超える厚紙やエンボス紙に対して、高品位な電子写真画像を形成する上では、未だ弾性層の柔軟性が不十分であることを見出した。そこで、本発明者らは、シリコーンゴムを含む弾性層のより一層の柔軟化を図ることを検討した。しかしながら、当該検討の過程において、シリコーンゴムを含む弾性層の柔軟化を進めるほどに、弾性層の難燃性が相対的に低下する場合があることを見出した。特に、凹凸が１００μｍを超えるような紙に対する二次転写性を高めるうえでは、転写電圧を高めることも有効であるが、転写電圧を高めた場合には、中間転写ベルトには高い電圧が加わるため、中間転写ベルトには高い難燃性が求められる。
【０００５】
本開示の少なくとも一つの態様は、高い難燃性を維持しつつ、より柔軟な弾性層を備えた電子写真ベルトの提供に向けたものである。また、本開示の少なくとも一つの態様は、高い難燃性を有し、かつ柔軟なゴム硬化物の提供に向けたものである。さらに、本開示の少なくとも一つの態様は、表面の凹凸が１００μｍを超える厚紙やエンボス紙に対しても、高品位な電子写真画像を形成することができる電子写真画像形成装置の提供に向けたものである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本開示の少なくとも一つの態様によれば、電子写真ベルトであって、
基体と、該基体の外周面上の弾性層と、を有し、
該弾性層が、シリコーンゴム硬化物を含むゴム硬化物を含み、
温度２３℃における該弾性層の弾性率が、１．００ＭＰａ以下であり、
該弾性層から採取した１ｇの試料を、日本産業規格（ＪＩＳ）Ｋ６２５８：２０１６に準拠して温度２３℃のトルエン５０ｍｌに２４時間浸漬したときに、該試料に対して３～２０質量％の抽出物が抽出され、
該弾性層のＵＬ９４ＶＴＭに基づく燃焼試験における燃焼時間が、３０秒以下である、電子写真ベルトが提供される。
【０００７】
本開示の少なくとも一つの態様によれば、シリコーンゴム硬化物を含むゴム硬化物であ
って、
温度２３℃における該ゴム硬化物の弾性率が、１．００ＭＰａ以下であり、
該ゴム硬化物から採取した１ｇの試料を、日本産業規格（ＪＩＳ）Ｋ６２５８：２０１６に準拠して温度２３℃のトルエン５０ｍｌに２４時間浸漬したときに、該試料に対して３～２０質量％の抽出物が抽出され、
該ゴム硬化物のＵＬ９４ＶＴＭに基づく燃焼試験における燃焼時間が、３０秒以下である、ゴム硬化物が提供される。
【０００８】
本開示の少なくとも一つの態様によれば、上記中間転写ベルトを備える電子写真画像形成装置が提供される。
【発明の効果】
【０００９】
本開示の少なくとも一つの態様によれば、高い難燃性を維持しつつ、より柔軟な弾性層を備えた電子写真ベルトを得ることができる。また、本開示の少なくとも一つの態様によれば、高い難燃性を有し、かつ柔軟なゴム硬化物を得ることができる。さらに、本開示の少なくとも一つの態様によれば、表面の凹凸が１００μｍを超える厚紙やエンボス紙に対しても、高品位な電子写真画像を形成することができる電子写真画像形成装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
電子写真用部材を用いた電子写真画像形成装置の一例を示す断面図
中間転写ベルト２００の斜視図（ａ）及び該斜視図（ａ）の（ｂ）部分における断面図（ｂ）
オルガノポリシロキサンの側鎖の不飽和脂肪族基を説明する図
ビニル基を有するオルガノポリシロキサンの
１
Ｈ－ＮＭＲピークの例
【発明を実施するための形態】
（【００１１】以降は省略されています）

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