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公開番号2024057350
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-24
出願番号2022164034
出願日2022-10-12
発明の名称船舶推進システムおよび船舶
出願人ヤマハ発動機株式会社
代理人個人
主分類B63H 25/04 20060101AFI20240417BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約【課題】船舶の速度を低下させることなく、船舶に向かってくる波を船舶が乗り越える際に船舶の姿勢が不安定になるのを抑制することが可能な船舶推進システムを提供する。
【解決手段】この船舶推進システム100では、制御部14は、船舶110の進行方向が船舶110に向かってくる船舶110に向かってくる波Wの進行方向に対して第1角度A1未満である場合に、船舶110の進行方向が船舶110に向かってくる波Wの進行方向に対して第1角度A1以上の所定の角度θとなるように、船舶進行方向制御を行うように構成されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
船舶を推進するための船舶推進システムであって、
前記船舶を推進するための推進力を発生する推進力発生部と、
前記船舶の進行方向を変更するように前記推進力発生部による推進力の向きを変更する船舶進行方向制御を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、前記船舶の進行方向が前記船舶に向かってくる波の進行方向に対して第1角度未満である場合に、前記船舶の進行方向が前記船舶に向かってくる波の進行方向に対して前記第1角度以上の所定の角度となるように、前記船舶進行方向制御を行うように構成されている、船舶推進システム。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
前記制御部は、前記船舶の進行方向が前記船舶に向かってくる波の進行方向に対して前記第1角度未満である場合に、前記船舶の進行方向が前記船舶に向かってくる波の進行方向に対して前記第1角度以上かつ前記第1角度よりも大きい第2角度以下の前記所定の角度となるように、前記船舶進行方向制御を行うように構成されている、請求項1に記載の船舶推進システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記船舶の航行モードが、設定された目標位置に向かって前記船舶が自動で航行する自動航行モードである場合で、かつ、前記船舶の進行方向が前記船舶に向かってくる波の進行方向に対して前記第1角度未満である場合に、前記船舶を前記目標位置に向かって進ませながら、前記船舶の進行方向が前記船舶に向かってくる波の進行方向に対して前記第1角度以上の前記所定の角度となるように、前記船舶進行方向制御を行うように構成されている、請求項1に記載の船舶推進システム。
【請求項4】
前記制御部は、前記船舶の航行モードが前記自動航行モードである場合で、かつ、前記船舶の進行方向が前記船舶に向かってくる波の進行方向に対して前記第1角度未満である場合に、前記船舶の進行方向が前記船舶に向かってくる波の進行方向に対して前記船舶の左右方向の一方側へ前記第1角度以上の前記所定の角度となるように、前記船舶進行方向制御を行う一方側船舶進行方向制御と、前記船舶の進行方向が前記船舶に向かってくる波の進行方向に対して前記船舶の左右方向の他方側へ前記第1角度以上の前記所定の角度となるように、前記船舶進行方向制御を行う他方側船舶進行方向制御とを、交互に繰り返し行うように構成されている、請求項3に記載の船舶推進システム。
【請求項5】
前記制御部は、前記船舶の航行モードが前記自動航行モードである場合で、かつ、前記船舶の進行方向が前記船舶に向かってくる波の進行方向に対して前記船舶の左右方向の一方側へ前記第1角度未満である場合に、前記船舶の進行方向が前記船舶に向かってくる波の進行方向に対して前記船舶の左右方向の一方側へ前記第1角度以上の前記所定の角度となるように、前記船舶の進行方向を前記船舶の左右方向の一方側へ第3角度だけ変更する前記船舶進行方向制御を行う前記一方側船舶進行方向制御と、前記船舶の進行方向が前記船舶に向かってくる波の進行方向に対して前記船舶の左右方向の他方側へ前記第1角度以上の前記所定の角度となるように、前記船舶の進行方向を前記船舶の左右方向の他方側へ前記第3角度よりも大きい第4角度だけ変更する前記船舶進行方向制御を行う前記他方側船舶進行方向制御とを、交互に繰り返し行うように構成されている、請求項4に記載の船舶推進システム。
【請求項6】
前記制御部は、
前記船舶の進行方向が前記船舶に向かってくる波の進行方向に対して前記第1角度未満である場合で、かつ、前記船舶に向かってくる波の高さが第1高さ以上である場合に、前記船舶の進行方向が前記船舶に向かってくる波の進行方向に対して前記第1角度以上となるように、前記船舶進行方向制御を行うとともに、
前記船舶の進行方向が前記船舶に向かってくる波の進行方向に対して前記第1角度未満である場合であっても、前記船舶に向かってくる波の高さが前記第1高さ未満である場合には、前記船舶進行方向制御を行わないように構成されている、請求項1に記載の船舶推進システム。
【請求項7】
前記制御部は、
前記船舶の進行方向が前記船舶に向かってくる波の進行方向に対して前記第1角度未満である場合で、かつ、前記船舶に向かってくる波の高さが前記第1高さ以上かつ前記第1高さよりも大きい第2高さ以下である場合に、前記船舶の進行方向が前記船舶に向かってくる波の進行方向に対して前記第1角度以上となるように、前記船舶進行方向制御を行うとともに、
前記船舶の進行方向が前記船舶に向かってくる波の進行方向に対して前記第1角度未満である場合であっても、前記船舶に向かってくる波の高さが前記第2高さよりも大きい場合には、前記船舶進行方向制御を行なわずに、前記推進力発生部による推進力を小さくすることを操船者に促すように前記操船者に報知する制御を行うように構成されている、請求項6に記載の船舶推進システム。
【請求項8】
前記制御部は、前記船舶の進行方向が前記船舶に向かってくる波の進行方向に対して前記第1角度未満である場合で、かつ、前記船舶に向かってくる波の高さが前記第1高さ以上かつ前記第2高さ以下である場合に、前記船舶の進行方向が前記船舶に向かってくる波の進行方向に対して前記船舶に向かってくる波の高さに応じて調整された前記第1角度以上の前記所定の角度となるように、前記船舶進行方向制御を行うように構成されている、請求項7に記載の船舶推進システム。
【請求項9】
前記制御部は、前記船舶進行方向制御を行う船舶進行方向制御モードが設定されている場合に、前記船舶進行方向制御を行うように構成されている、請求項1に記載の船舶推進システム。
【請求項10】
前記制御部は、前記船舶進行方向制御を行う場合に、前記船舶進行方向制御を行うことを操船者に報知する制御を行うように構成されている、請求項1に記載の船舶推進システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、船舶推進システムおよび船舶に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、船舶の進行方向を変更する制御を行う制御部を備える船舶が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、船舶の周囲の波を含む対象物を検出するレーザレーダと、レーザレーダの検出結果に基づいて、船舶の周囲の波の向きを推定するデータ処理部と、船舶の操舵を行う操舵装置と、操舵装置を制御する制御部と、を備える船舶が記載されている。上記特許文献1に記載されている船舶では、制御部は、推定された船舶の周囲の波の向きと船舶の進行方向の角度とが所定の角度(たとえば、30度)よりも小さくなるように、操舵装置を制御する(すなわち、船舶の進行方向を変更する制御を行う)ように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-58322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記特許文献1には記載されていないが、上記特許文献1のような従来の船舶において、船舶の進行方向が船舶に向かってくる波の進行方向に対して比較的小さな角度(たとえば、30度未満)である場合、船舶に向かってくる波を船舶が乗り越える際に、船舶に向かってくる波が船舶に衝突する速度が比較的大きくなる。これにより、船舶に向かってくる波を船舶が乗り越える際に生じる船舶への衝撃が比較的大きくなる。そして、船舶への衝撃が大きくなる分だけ、船舶の姿勢が不安定になりやすい。これに対して、上記特許文献1には記載されていないが、上記特許文献1のような従来の船舶では、船舶の進行方向が船舶に向かってくる波の進行方向に対して比較的小さな角度である場合、船舶に向かってくる波を船舶が乗り越える際に船舶の姿勢が不安定になるのを抑制するために、船舶の速度を低下させていた。このため、船舶の速度を低下させることなく、船舶に向かってくる波を船舶が乗り越える際に船舶の姿勢が不安定になるのを抑制することが可能な構成が望まれている。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、船舶の速度を低下させることなく、船舶に向かってくる波を船舶が乗り越える際に船舶の姿勢が不安定になるのを抑制することが可能な船舶推進システムおよび船舶を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による船舶推進システムは、船舶を推進するための船舶推進システムであって、船舶を推進するための推進力を発生する推進力発生部と、船舶の進行方向を変更するように推進力発生部による推進力の向きを変更する船舶進行方向制御を行う制御部と、を備え、制御部は、船舶の進行方向が船舶に向かってくる波の進行方向に対して第1角度未満である場合に、船舶の進行方向が船舶に向かってくる波の進行方向に対して第1角度以上の所定の角度となるように、船舶進行方向制御を行うように構成されている。
【0008】
この発明の第1の局面による船舶推進システムは、上記のように、制御部は、船舶の進行方向が船舶に向かってくる波の進行方向に対して第1角度未満である場合に、船舶の進行方向が船舶に向かってくる波の進行方向に対して第1角度以上の所定の角度となるように、船舶進行方向制御を行うように構成されている。これにより、船舶の進行方向を船舶に向かってくる波の進行方向に対して比較的小さい第1角度(たとえば、30度)未満から比較的大きい第1角度以上の所定の角度に変更することによって、船舶の速度ベクトルのうちの船舶に向かってくる波の進行方向と平行な成分を小さくすることができる。これにより、船舶に向かってくる波を船舶が乗り越える際に、船舶に向かってくる波が船舶に衝突する速度を小さくすることができる。すなわち、船舶の速度を低下させることなく、船舶に向かってくる波を船舶が乗り越える際に生じる船舶への衝撃を小さくすることができる。その結果、船舶の速度を低下させることなく、船舶に向かってくる波を船舶が乗り越える際に船舶の姿勢が不安定になるのを抑制することができる。
【0009】
上記第1の局面による船舶推進システムにおいて、好ましくは、制御部は、船舶の進行方向が船舶に向かってくる波の進行方向に対して第1角度未満である場合に、船舶の進行方向が船舶に向かってくる波の進行方向に対して第1角度以上かつ第1角度よりも大きい第2角度以下の所定の角度となるように、船舶進行方向制御を行うように構成されている。このように構成すれば、船舶進行方向制御により変更される船舶の進行方向に対する船舶に向かってくる波の進行方向の角度に第2角度という上限を設けることができる。これにより、船舶の進行方向に対する船舶に向かってくる波の進行方向の角度が過度に大きくなるのを抑制することができる。これにより、たとえば、第2角度を、船舶に向かってくる波の進行方向に対して直交する方向に沿った方向よりも小さい角度(たとえば、60度)に設定することによって、船舶に向かってくる波の進行方向に対して第1角度以上かつ第2角度以下に変更した後の船舶の進行方向を、船舶に向かってくる波の進行方向に対して直交する方向に沿っていない方向にすることができる。これにより、船舶の進行方向が船舶に向かってくる波の進行方向に対して直交する方向に沿った方向となっていることに起因して船舶に向かってくる波を船舶が乗り越える際に船舶に横揺れが生じるのを抑制することができる。
【0010】
上記第1の局面による船舶推進システムにおいて、好ましくは、制御部は、船舶の航行モードが、設定された目標位置に向かって船舶が自動で航行する自動航行モードである場合で、かつ、船舶の進行方向が船舶に向かってくる波の進行方向に対して第1角度未満である場合に、船舶を目標位置に向かって進ませながら、船舶の進行方向が船舶に向かってくる波の進行方向に対して第1角度以上の所定の角度となるように、船舶進行方向制御を行うように構成されている。このように構成すれば、船舶の航行モードが自動航行モードである場合において、船舶の進行方向が船舶に向かってくる波の進行方向に対して第1角度以上の所定の角度となるように船舶進行方向制御を行うことによって船舶の進行方向が変更されたとしても、船舶を設定された目標位置に向かうように進ませることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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