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公開番号2024057038
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-23
出願番号2024026609,2022118823
出願日2024-02-26,2018-02-28
発明の名称抗TIGIT抗体
出願人シージェン インコーポレイテッド
代理人個人,個人
主分類C12N 15/13 20060101AFI20240416BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】TIGITを遮断し、抗腫瘍応答を促進する改善された方法を提供する。
【解決手段】一態様では、ヒトTIGIT(IgとITIMドメインをもつT細胞免疫受容体)に結合する単離された抗体またはその抗原結合部分が提供される。いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原結合部分は、5nM未満のヒトTIGITに対する結合親和性(KD)を有する。いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原結合部分は、1nM未満のヒトTIGITに対するKDを有する。いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原結合部分は、100pM未満のヒトTIGITに対するKDを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
図面に記載の発明。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によりその各々の全ての内容が本明細書に組み込まれる、2017年2月28日に出願された、米国特許仮出願第62/464,529号、及び2018年1月12日に出願された、米国特許仮出願第62/616,779号の優先権を主張する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
TIGIT(「IgとITIMドメインをもつT細胞免疫受容体」)は、活性化T細胞、メモリーT細胞、調節性T細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞などのT細胞のサブセットに発現する免疫受容体である。TIGITはIgスーパーファミリーのタンパク質内のCD28ファミリーのメンバーであり、T細胞の増殖と活性化及びNK細胞機能を制限する共阻害分子として機能する。TIGITは、同一のリガンドセット:CD155(ポリオウイルス受容体または「PVR」としても知られる)及びCD112(ポリオウイルス受容体関連2または「PVRL2」としても知られる)に対してCD226(DNAX補助分子-1、または「DNAM-1」とも呼ばれる)と競合することにより、免疫抑制効果を媒介する。Levin et al., Eur. J. Immunol., 2011, 41:902-915を参照されたい。TIGITに対するCD155の親和性はCD226に対する親和性よりも高いため、TIGITの存在下でCD226シグナル伝達は阻害され、それによってT細胞の増殖と活性化が制限される。
黒色腫の患者では、TIGIT発現は腫瘍抗原(TA)特異的CD8

T細胞及びCD8

腫瘍浸潤リンパ球(TIL)で上方制御されている。TIGITリガンド(CD155)発現細胞の存在下でのTIGITの遮断は、TA特異的CD8

T細胞とCD8

TILの両方の増殖、サイトカイン産生、及び脱顆粒を増加させた。Chauvin et
al., J Clin Invest., 2015, 125:2046-2058を参照されたい。したがって、TIGITは患者の抗腫瘍T細胞応答を刺激するための潜在的な治療標的を表すが、TIGITを遮断し、抗腫瘍応答を促進する改善された方法の必要性がいまだ存在する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Levin et al., Eur. J. Immunol., 2011, 41:902-915
Chauvin et al., J Clin Invest., 2015, 125:2046-2058
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一態様では、ヒトTIGIT(IgとITIMドメインをもつT細胞免疫受容体)に結合する単離された抗体またはその抗原結合部分が提供される。いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原結合部分は、5nM未満のヒトTIGITに対する結合親和性(K

)を有する。いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原結合部分は、1nM未満のヒトTIGITに対するK

を有する。いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原結合部分は、100pM未満のヒトTIGITに対するK

を有する。
【0005】
いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原結合部分は、カニクイザルTIGIT及び/またはマウスTIGITと交差反応性を示す。いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原結合部分は、カニクイザルTIGITとマウスTIGITの両方と交差反応性を示す。
【0006】
いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原結合部分は、CD155のTIGITに対する結合を遮断する。いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原結合部分は、CD112のTIGITに対する結合を遮断する。いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原結合部分は、CD155とCD112の両方のTIGITに対する結合を遮断する。
【0007】
いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原は、アミノ酸81位及び82位を含むヒトTIGIT上のエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、エピトープは、81位のPhe及び/または82位のLysもしくはSerを含む。いくつかの実施形態では、エピトープはPhe81及びLys82を含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、エピトープは不連続エピトープである。
【0009】
いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原結合部分は、アミノ酸51位、52位、53位、54位、55位、73位、74位、75位、76位、77位、79位、83位、84位、85位、86位、87位、88位、89位、90位、91位、92位、または93位のうちの1つ以上をさらに含む、ヒトTIGIT上のエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、エピトープは、Thr51、Ala52、Gln53、Val54、Thr55、Leu73、Gly74、Trp75、His76、Ile77、Pro79、Asp83、Arg84、Val85、Ala86、Pro87、Gly88、Pro89、Gly90、Leu91、Gly92、及びLeu93からなる群から選択される1つ以上のアミノ酸残基をさらに含む。いくつかの実施形態では、エピトープは、アミノ酸残基Thr51、Ala52、Gln53、Val54、Thr55、Gly74、Trp75、His76、Ile77、Phe81、Lys82、Pro87、Gly88、Pro89、Gly90、Leu91、Gly92、及びLeu93を含む。いくつかの実施形態では、エピトープは、アミノ酸残基Ala52、Gln53、Leu73、Gly74、Trp75、Pro79、Phe81、Lys82、Asp83、Arg84、Val85、及びAla86を含む。いくつかの実施形態では、エピトープは、配列ICNADLGWHISPSFK(配列番号258)を含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原結合部分は、以下の表3に列挙される1つ以上の配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原結合部分は、以下のうちの1つ以上を含む:
(a)配列番号4、配列番号22、配列番号40、配列番号58、配列番号76、配列番号94、配列番号112、配列番号130、配列番号148、配列番号166、配列番号184、配列番号202、配列番号221、配列番号224、配列番号226、配列番号231、配列番号233、配列番号239、もしくは配列番号243のいずれかの配列を含む重鎖CDR1;
(b)配列番号6、配列番号24、配列番号42、配列番号60、配列番号78、配列番号96、配列番号114、配列番号132、配列番号150、配列番号168、配列番号186、配列番号204、配列番号222、配列番号225、配列番号227、配列番号229、配列番号232、配列番号234、配列番号238、もしくは配列番号240のいずれかの配列を含む重鎖CDR2;
(c)配列番号8、配列番号26、配列番号44、配列番号62、配列番号80、配列番号98、配列番号116、配列番号134、配列番号152、配列番号170、配列番号188、配列番号206、配列番号223、配列番号228、配列番号230、配列番号235、配列番号236、配列番号237、配列番号241、配列番号242、もしくは配列番号244のいずれかの配列を含む重鎖CDR3;
(d)配列番号13、配列番号31、配列番号49、配列番号67、配列番号85、配列番号103、配列番号121、配列番号139、配列番号157、配列番号175、配列番号193、もしくは配列番号211のいずれかの配列を含む軽鎖CDR1;
(e)配列番号15、配列番号33、配列番号51、配列番号69、配列番号87、配列番号105、配列番号123、配列番号141、配列番号159、配列番号177、配列番号195、もしくは配列番号213のいずれかの配列を含む軽鎖CDR2;または
(f)配列番号17、配列番号35、配列番号53、配列番号71、配列番号89、配列番号107、配列番号125、配列番号143、配列番号161、配列番号179、配列番号197、もしくは配列番号215のいずれかの配列を含む軽鎖CDR3。
(【0011】以降は省略されています)

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