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公開番号2024056729
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-23
出願番号2024008772,2022062132
出願日2024-01-24,2017-06-09
発明の名称放射線標識した前立腺特異的膜抗原(PSMA)阻害剤 [18F]DCFPyL の改良合成
出願人ザ・ジョンズ・ホプキンス・ユニバーシティ
代理人個人,個人,個人
主分類C07D 213/82 20060101AFI20240416BHJP(有機化学)
要約【課題】[18F]DCFPyLの改良合成のための方法及び関連組成物を提供する。
【解決手段】2-(3{1-カルボキシ-5-[(6-[18F]フルオロ-ピリジン-3-カルボニル)-アミノ]-ペンチル}-ウレイド)-ペンタン二酸([18F]DCFPyL)の合成方法であって、前記方法が以下:(i)放射性フッ素化DCPFPyL前駆体を形成するために、エステル部分保護基を含むDCFPyL前駆体を放射性フッ素化すること;(ii)反応混合物中に[18F]DCFPyLを形成するために、工程(i)の放射性フッ素化DCPFPyL前駆体のエステル部分保護基をリン酸で脱保護すること;及び、(iii)[18F]DCFPyLを提供するために、工程(ii)の反応混合物から[18F]DCFPyLを精製すること;を含む方法とする。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
2-(3{1-カルボキシ-5-[(6-[
18
F]フルオロ-ピリジン-3-カルボニル)-アミノ]-ペンチル}
-ウレイド)-ペンタン二酸([
18
F]DCFPyL)の合成方法であって、前記方法が以下:
(i)放射性フッ素化 DCPFPyL 前駆体を形成するために、エステル部分保護基を含む D
CFPyL 前駆体を放射性フッ素化すること;
(ii)反応混合物中に [
18
F]DCFPyL を形成するために、工程(i)の放射性フッ素化 D
CPFPyL 前駆体のエステル部分保護基をリン酸で脱保護すること;及び、
(iii)[
18
F]DCFPyL を提供するために、工程(ii)の反応混合物から [
18
F]DCFPyL を
精製すること;
を含む方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記保護基が、ベンジル、p-メトキシベンジル、第三ブチル、メトキシメチル、メトキ
シエトキシメチル、メチルチオメチル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、
ベンジルオキシメチル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、t-ブチルジメチルシリル
(TBDMS)及びトリフェニルメチルからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
工程(i)及び工程(ii)が 1 つの反応器中で行われる、請求項1又は2に記載の方法

【請求項4】
前記合成が、加熱ブロック、2 つのシリンジ・ポンプ、マルチ‐ポート・キャップ、及
びバルブ付き試薬添加バイアルを含む放射性フッ素化モジュール(RFM)を使用すること
によって自動化される、請求項1から3の何れか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記 RFM が温度加熱キャビティを更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記合成が自動放射化学合成装置を使用することにより自動化される、請求項1から3
の何れか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記 RFM 又は前記自動放射化学合成装置の構成要素がフッ素を含まない、請求項4か
ら6の何れか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記 DCFPyL 前駆体が 5-(((S)-6-(tert-ブトキシ)-5-(3-((S)-1, 5-ジ-tert-ブトキシ
-1, 5-ジオキソペンタン-2-イル)ウレイド)-6-オキソヘキシル)カルバモイル)-N, N, N-
トリメチルピリジン-2-アミニウム化合物である、請求項1から7の何れか一項に記載の
方法。
【請求項9】
前記 DCFPyL 前駆体が 5- (((S)-6-(tert-ブトキシ)-5-(3-((S)-1, 5-ジ-tert-ブトキ
シ-1, 5-ジオキソペンタン-2-イル)ウレイド)-6-オキソヘキシル)カルバモイル)-N, N, N
-トリメチルピリジン-2-アミニウム・トリフルオロメタンスルホネートである、請求項8
に記載の方法。
【請求項10】
前記 DCFPyL 前駆体が 5-(((S)-6-(tert-ブトキシ)-5-(3-((S)-1, 5-ジ-tert-ブトキシ
-1, 5-ジオキソペンタン-2-イル)ウレイド)-6-オキソヘキシル)カルバモイル)-N, N, N-
トリメチルピリジン-2-アミニウム・トリフルオロアセテートである、請求項8に記載の
方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2016 年 6 月 10 日に出願された米国仮出願第 62 / 348,391 号の利益を主
張し、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 3,200 文字)【0002】
<連邦政府が資金拠出をした研究開発>
本発明は、米国国立衛生研究所(NIH)によって授与された CA134675 及び CA183031
に基づく政府の支援によってなされた。米国政府は本発明に一定の権利を有する。
【技術分野】
【0003】
本発明は、[
18
F]DCFPyL の改良合成のための方法及び関連組成物に関する。そのように
して製造された [
18
F]DCFPyL を使用するための方法及び関連組成物も提供される。
【背景技術】
【0004】
前立腺がんは、推定年間発生件数が 100 万件を超え、推定年間死亡者数が 307,000 人
である、男性において最も一般的ながんであり、世界中で最も罹患者が多いがんの 1 つ
である(Mauer ら、2016)。米国だけでも、毎年 200,000 例を超える新規症例が診断さ
れている(Seigel ら、2014)。進行中の前立腺がんにおいて、前立腺特異抗原(PSA)の
発現に関する血清診断テストの一部おかげによって、適切な診断と治療により、5 年生存
率はほぼ 99 %(seer.cancer.gov)である。
【0005】
治療を適切に診断すること及びモニタリングすることは、より高い頻度で、非侵襲的な
分子イメージングを含む。前立腺がんに対する前立腺特異的膜抗原(PSMA)PET イメージ
ング用の多数の放射性トレーサーが開発されてきているが、それには、DCFBC(Mease ら
、2008)及び DCFPyL(Chens ら、2011)を含む [
11
C]コリン、[
18
F]フルオロコリン、[
6
8
Ga]-及び [
18
F]-標識低分子量 PSMA 阻害剤等が含まれる。他の PSMA ターゲティング放
射性トレーサー(Dietlein ら、2015)と比較して、[
18
F] DCFPyL(Chen ら、2011;Szab
o ら、2015)を使用すると治療がうまくいくこと、並びにその良好な分布及びイメージン
グ特性により、この放射性トレーサーに対する需要は増加した。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書に記載したある態様は、2-(3-{1-カルボキシ-5-[(6-[
18
F]フルオロ-ピリジン-
3-カルボニル)-アミノ]-ペンチル}-ウレイド)-ペンタン二酸([
18
F]DCFPyL)を合成する
方法に関する。ある態様では、前記方法は、(i)放射性フッ素化 DCPFPyL 前駆体を形成
するために、エステル部分保護基を含む DCFPyL 前駆体を放射性フッ素化すること;(ii
)反応混合物中に [
18
F]DCFPyL を形成するために、工程(i)の放射性フッ素化 DCPFPyL
前駆体のエステル部分保護基をリン酸で脱保護すること;(iii)[
18
F]DCFPyL を提供す
るために、工程(ii)の反応混合物から[
18
F]DCFPyL を精製すること、を含む。
【0007】
ある態様では、DCFPyL 前駆体のエステル部分保護基には、ベンジル、p-メトキシベン
ジル(PMB)、第三ブチル(tert-ブチル又は t-ブチル)、メトキシメチル(MOM)、メト
キシエトキシメチル(MEM)、メチルチオメチル(MTM)、テトラヒドロピラニル(THP)
、テトラヒドロフラニル(THF)、ベンジルオキシメチル(BOM)、トリメチルシリル(TM
S)、トリエチルシリル(TES)、t-ブチルジメチルシリル(TBDMS)及びトリフェニルメ
チル(トリチル、Tr)からなる群から選択される保護基が含まれる。本明細書に記載の方
法の何れか 1 つのある具体的態様では、DCFPyL 前駆体のエステル部分保護基には、tert
-ブチル基が含まれる。
【0008】
本明細書に記載した方法の何れか 1 つのうちのある態様では、放射性フッ素化及び脱
保護を単一の反応器で行うことがある。
【0009】
本明細書に記載した [
18
F]DCFPyL を合成する方法は、マニュアル操作によって又は自
動化制御によって行うことができる。本明細書に記載した何れかの方法のある態様におい
て、[
18
F]DCFPyL の合成は、加熱ブロック、シリンジ・ポンプ(例えば、少なくとも 2
つのシリンジ・ポンプ)、マルチ‐ポート・キャップ、及びバルブ付き試薬添加バイアル
を含む、放射性フッ素化モジュール(RFM)を使用することによって、自動化されている
ことがある。ある態様では、前記 RFM は温度加熱をさらに含むことがある。本明細書に
記載した何れかの方法の別の態様において、[
18
F]DCFPyL の合成は、ELIXYS 自動放射化
学合成装置(ソフィー・バイオサイエンス社、カルバー・シティー、カリフォルニア州(
Sofie Biosciences, Inc., Culver City, CA))を使用して自動化されていることがある
。ある態様では、前記 RFM 又は ELIXYS 自動放射化学合成装置の構成要素はフッ素を含
まない。合成の前に、前記 RFM 若しくは ELIXYS 自動放射化学合成装置を、又はそれら
の反応部分を、希硝酸で汚れを落とし、水で洗浄し、80 ℃で一晩乾燥させても良い。
【0010】
任意の既知の DCFPyL 前駆体を、本明細書に記載した方法に従って放射性フッ素化工程
で使用することができる。本明細書で提供する何れか 1 つの方法のある態様においては
、前記 DCFPyL 前駆体は 5-(((S)-6-(tert-ブトキシ)-5-(3-((S)-1, 5-ジ-tert-ブトキシ
-1, 5-ジオキソペンタン-2-イル)ウレイド)-6-オキソヘキシル)カルバモイル)-N, N, N-
トリメチルピリジン-2-アミニウムである。ある態様においては、前記 DCFPyL 前駆体は
、5-(((S)-6-(tert-ブトキシ)-5-(3-((S)-1, 5-ジ-tert-ブトキシ-1, 5-ジオキソペンタ
ン-2-イル)ウレイド)-6-オキソヘキシル)カルバモイル)-N, N, N-トリメチルピリジン-2-
アミニウム・トリフルオロメタンスルホネートである。別の態様においては、前記 DCFPy
L 前駆体は、5-(((S)-6-(tert-ブトキシ)-5-(3-((S)-1, 5-ジ-tert-ブトキシ-1, 5-ジオ
キソペンタン-2-イル)ウレイド)-6-オキソヘキシル)カルバモイル)-N, N, N-トリメチル
ピリジン-2-アミニウム・トリフルオロアセテートである。
(【0011】以降は省略されています)

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