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公開番号2024054867
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-17
出願番号2023213824,2020210192
出願日2023-12-19,2020-12-18
発明の名称ロール状ペーパータオル及びロール状ペーパータオルの製造方法
出願人日本製紙クレシア株式会社
代理人弁理士法人坂本国際特許商標事務所
主分類B31F 1/07 20060101AFI20240410BHJP(紙,板紙または紙と同様の方法で加工される材料からなる物品の製造;紙,板紙または紙と同様の方法で加工される材料の加工)
要約【課題】1プライで機能性が良好である高坪量のペーパータオルがロール状に巻き取られたロール状ペーパータオルであっても、印刷版の洗浄が多くならず、印刷の美粧性を良好に保つことができる、ロール状ペーパータオル及びその製造方法を提供する。
【解決手段】表面にパターン状の印刷を有し、1プライのエンボス加工を施されたペーパータオルが、ロール状に巻き取られたロール状ペーパータオルであって、ペーパータオルの坪量が50g/m2以上200g/m2以下であり、印刷が、全長10mm以上であってペーパータオルの末端側へ流れ方向に略凸型の線分であり、略凸型の部分のうち、線分の両末端を結んだ直線からペーパータオルの流れ方向に平行な距離が3mm以上離れた部分の線の太さが、3mm以上離れた部分以外の部分の線の太さの20%以上100%以下である、ロール状ペーパータオル及びその製造方法を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
表面にパターン状の印刷を有し、1プライのエンボス加工を施されたペーパータオルが、ロール状に巻き取られたロール状ペーパータオルであって、
前記ペーパータオルの坪量が50g/m

以上200g/m

以下であり、
前記印刷が、全長10mm以上であって前記ペーパータオルの末端側へ流れ方向に略凸型の線分であり、
前記略凸型の部分のうち、前記線分の両末端を結んだ直線から前記ペーパータオルの流れ方向に平行な距離が3mm以上離れた部分の線の太さが、前記3mm以上離れた部分以外の部分の線の太さの20%以上100%以下であることを特徴とする、ロール状ペーパータオル。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記ペーパータオルが、合成繊維及びパルプ繊維を含有し、
前記ペーパータオルにおける合成繊維の割合が5%以上45%以下であり、パルプ繊維の割合が55%以上95%以下であることを特徴とする、請求項1に記載のロール状ペーパータオル。
【請求項3】
前記合成繊維の坪量が8g/m

以上55g/m

以下であり、かつ、前記パルプ繊維の坪量が38g/m

以上160g/m

以下であることを特徴とする、請求項2に記載のロール状ペーパータオル。
【請求項4】
前記ペーパータオルの乾燥時におけるCD方向の引張強度(DCDT)が4N/25mm以上80N/25mm以下であり、
前記ペーパータオルの乾燥時におけるCD方向の引張強度(DCDT)に対する、乾燥時におけるMD方向の引張強度(DMDT)の比率(DMDT/DCDT)が1.2以上4.5以下であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載のロール状ペーパータオル。
【請求項5】
前記ペーパータオルの乾燥時におけるMD方向の引張強度(DMDT)が15N/25mm以上115N/25mm以下であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載のロール状ペーパータオル。
【請求項6】
前記ロールのロール密度が0.06g/cm

以上0.19g/cm

以下であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載のロール状ペーパータオル。
【請求項7】
前記ペーパータオルの紙厚が0.45mm以上1.8mm以下であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載のロール状ペーパータオル。
【請求項8】
前記エンボスの深さが0.07mm以上2mm以下であることを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載のロール状ペーパータオル。
【請求項9】
前記ペーパータオルがキッチンタオルであることを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項に記載のロール状ペーパータオル。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載のロール状ペーパータオルの製造方法であって、前記印刷の印刷速度が50m/分以上600m/分以下であることを特徴とする、ロール状ペーパータオルの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ロール状ペーパータオル及びロール状ペーパータオルの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、ハンドタオルロール、キッチンタオルロール等の、厚手の紙をロール状に巻き取ったロール状ペーパータオルが市販されている。
ロール状ペーパータオルの中でも、ペーパータオルの表面に印刷を施したものは、美粧性が良好であることから、様々な製品が開発され、市販されている。
【0003】
薄葉紙ロールの表面に印刷を施す技術の先行技術文献としては、例えば、特許文献1には二枚以上の帯状の連続衛生薄葉紙が重ねられた連続シートを巻取って円筒状とした衛生薄葉紙ロールであって、連続シートは、エンボス加工が施されているとともに模様が印刷され、かつ、縦方向の乾燥引張り強度が250~450cN/25mm幅であり、横方向の乾燥引張り強度が120~190cN/25mm幅であり、連続衛生薄葉紙は、古紙パルプを80~95%含み、バージンパルプを5~20%含み、米坪が12.5~14.5g/m

であることを特徴とする衛生薄葉紙ロールが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-069147号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ペーパータオルの中でも、特にキッチンタオルに用いられるようなものは、水を拭き取ったり、繰り返し使ったりすることが多いことから、吸水量が高く、強度が高いことが好まれる。
【0006】
ペーパータオルの吸水量を高く(多く)し、かつ、強度を高くするには、ペーパータオルの坪量を高くすればよい。しかし、坪量を高くすると紙粉が多くなるため、プリント(印刷)を実施する場合、印刷版に紙粉が溜まりやすくなる。印刷版に紙粉が溜まると、印刷が太く(大きく)なってしまい、印刷版の洗浄が必要になる。一方で、印刷版を細くすると、紙粉が溜まりにくくなるが、印刷の美粧性に劣る。そのため、高坪量で、印刷を有する1プライのロール状ペーパータオルを得ることは困難であった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、1プライで機能性が良好である高坪量のペーパータオルがロール状に巻き取られたロール状ペーパータオルであっても、印刷版の洗浄が多くならず、印刷の美粧性を良好に保つことができる、ロール状ペーパータオル及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは鋭意検討を行い、表面にパターン状の印刷を有し、1プライのエンボス加工を施されたロール状ペーパータオルにおいて、ペーパータオルの坪量を規定し、印刷の特定の部分の線の太さを所定の数値範囲内にすることで、印刷版の洗浄が多くならず、印刷の美粧性を良好に保つことができる、ロール状ペーパータオルとすることができ、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
【0009】
(1)本発明の第1の態様は、表面にパターン状の印刷を有し、1プライのエンボス加工を施されたペーパータオルが、ロール状に巻き取られたロール状ペーパータオルであって、上記ペーパータオルの坪量が50g/m

以上200g/m

以下であり、上記印刷が、全長10mm以上であって上記ペーパータオルの末端側へ流れ方向に略凸型の線分であり、上記略凸型の部分のうち、上記線分の両末端を結んだ直線から上記ペーパータオルの流れ方向に平行な距離が3mm以上離れた部分の線の太さが、上記3mm以上離れた部分以外の部分の線の太さの20%以上100%以下であることを特徴とする、ロール状ペーパータオルである。
(2)本発明の第2の態様は、(1)に記載のロール状ペーパータオルであって、上記ペーパータオルが、合成繊維及びパルプ繊維を含有し、上記ペーパータオルにおける合成繊維の割合が5%以上45%以下であり、パルプ繊維の割合が55%以上95%以下であることを特徴とするものである。
(3)本発明の第3の態様は、(2)に記載のロール状ペーパータオルであって、上記合成繊維の坪量が8g/m

以上55g/m

以下であり、かつ、上記パルプ繊維の坪量が38g/m

以上160g/m

以下であることを特徴とするものである。
(4)本発明の第4の態様は、(1)から(3)のいずれかに記載のロール状ペーパータオルであって、上記ペーパータオルの乾燥時におけるCD方向の引張強度(DCDT)が4N/25mm以上80N/25mm以下であり、上記ペーパータオルの乾燥時におけるCD方向の引張強度(DCDT)に対する、乾燥時におけるMD方向の引張強度(DMDT)の比率(DMDT/DCDT)が1.2以上4.5以下であることを特徴とするものである。
(5)本発明の第5の態様は、(1)から(4)のいずれかに記載のロール状ペーパータオルであって、上記ペーパータオルの乾燥時におけるMD方向の引張強度(DMDT)が15N/25mm以上115N/25mm以下であることを特徴とするものである。
(6)本発明の第6の態様は、(1)から(5)のいずれかに記載のロール状ペーパータオルであって、上記ロールのロール密度が0.06g/cm

以上0.19g/cm

以下であることを特徴とするものである。
(7)本発明の第7の態様は、(1)から(6)のいずれかに記載のロール状ペーパータオルであって、上記ペーパータオルの紙厚が0.45mm以上1.8mm以下であることを特徴とするものである。
(8)本発明の第8の態様は、(1)から(7)のいずれかに記載のロール状ペーパータオルであって、上記エンボスの深さが0.07mm以上2mm以下であることを特徴とするものである。
(9)本発明の第9の態様は、(1)から(8)のいずれかに記載のロール状ペーパータオルであって、上記ペーパータオルがキッチンタオルであることを特徴とするものである。
(10)本発明の第10の態様は、(1)から(9)のいずれかに記載のロール状ペーパータオルの製造方法であって、上記印刷の印刷速度が50m/分以上600m/分以下であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、1プライで機能性が良好である高坪量のペーパータオルがロール状に巻き取られたロール状ペーパータオルであっても、印刷版の洗浄が多くならず、印刷の美粧性を良好に保つことができる、ロール状ペーパータオル及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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