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公開番号2024053536
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-15
出願番号2023139750
出願日2023-08-30
発明の名称核酸増幅用の反応組成物およびそれを用いる核酸増幅法
出願人日油株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12N 15/11 20060101AFI20240408BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】核酸増幅法(特に、増幅対象の核酸が極めて低濃度である核酸増幅法)の再現性を向上させることができる核酸増幅用の反応組成物を提供すること。
【解決手段】水、増幅対象の核酸を10,000コピー/mL以下の濃度で、および下記のA群から選ばれる1以上の重合体を0.005~0.5w/v%の濃度で含む、核酸増幅法の再現性を向上させるために用いられる反応組成物。
[A群]
(A1)2-(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに由来する構成単位のみからなる重合体
(A2)2-(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに由来する構成単位および(メタ)アクリル酸に由来する構成単位を含む共重合体
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
水、増幅対象の核酸を10,000コピー/mL以下の濃度で、および下記のA群から選ばれる1以上の重合体を0.005~0.5w/v%の濃度で含む、核酸増幅法の再現性を向上させるために用いられる反応組成物。
[A群]
(A1)2-(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに由来する構成単位のみからなる重合体
(A2)2-(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに由来する構成単位および(メタ)アクリル酸に由来する構成単位を含む共重合体
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
請求項1に記載の反応組成物を用いる核酸増幅法。
【請求項3】
請求項2に記載の核酸増幅法を用いる遺伝子検査法。
【請求項4】
水、増幅対象の核酸を10,000コピー/mL以下の濃度で、および下記のA群から選ばれる1以上の重合体を0.005~0.5w/v%の濃度で含む反応組成物を用いて核酸増幅反応を行うことを含む、核酸増幅法の再現性を向上させる方法。
[A群]
(A1)2-(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに由来する構成単位のみからなる重合体
(A2)2-(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに由来する構成単位および(メタ)アクリル酸に由来する構成単位を含む共重合体

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、核酸増幅用の反応組成物(詳しくは、核酸増幅法の再現性を向上させるために用いられる反応組成物)およびそれを用いる核酸増幅法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
核酸増幅法とは、標的核酸を数コピーから数万コピーに増幅する技術であり、遺伝子のクローニングや、臨床検査のために多種多様な分野で活用されている。特に核酸増幅法検査とは、核酸増幅法を用いて細菌、古細菌、真菌等の微生物や、ウイルス、細胞、遺伝子等の存在の有無を判定したり、その存在量を決定したりする検査である。核酸増幅法検査は、医療分野を始め、獣医学、環境学、食品、医薬品製造、分子生物学研究、法医学等様々な分野で活用される検査法である。中でも、標的核酸の有無を判定することを目的とした検査は、核酸増幅法定性検査と呼ぶことができる。
【0003】
核酸増幅法の代表的な方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(Polymerase Chain Reaction、PCR)法である。典型的なPCR法では、(1)鋳型DNAの変性(2本鎖DNAから1本鎖DNAへの乖離)、(2)1本鎖鋳型DNAへのプライマーのアニーリング、(3)DNAポリメラーゼによるプライマーの伸長という3つの工程からなるサイクルを繰り返すことで、核酸中の目的領域を理想条件において1サイクルにつき2倍に複製し増幅する。
【0004】
典型的なPCR法はDNAを鋳型としてDNAを増幅する方法である。一方、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応法(以下「RT-PCR法」と略称することがある)はRNAを鋳型としてDNAを増幅する方法である。すなわち、鋳型RNAから逆転写反応で相補DNA(以下「cDNA」と略称することがある)を合成し、このcDNAを鋳型としてさらにPCRを行う。RT-PCR法は、さらに、逆転写反応とPCRを別々の容器で行う2ステップ法と、これらを同一の容器内で一連の反応として行う1ステップ法とに分けられる。
【0005】
さらに、鎖置換反応を組み合わせ、温度サイクルを伴わずに等温条件で核酸増幅を行うLAMP法(Loop-mediated isothermal amplification法)や、ニッキング酵素を組み合わせて等温で核酸増幅を行うNEAR法(Nicking endonuclease amplification reaction)を始め、各種の等温増幅法も多数開発されている。
【0006】
上述の核酸増幅法のうち、最終的な増幅産物の有無や量を問題にするタイプの核酸増幅法は特にエンドポイント法と呼ばれ、標的核酸の有無を判定する核酸増幅法定性検査に利用可能である。
【0007】
また核酸増幅反応の最中に蛍光や濁度を測定することで核酸増幅反応の進行をモニターし、シグナルが検出可能となる早さに基づいて標的核酸を定量するタイプの核酸増幅法はリアルタイム法と呼ばれる。リアルタイム法も、検出の有無のみを判定基準とすれば、核酸増幅法定性検査に利用可能である。
【0008】
さらに近年は、核酸増幅の反応液を多数の微小区画に分配することで1区画当たりの標的核酸の濃度を極めて低く下げ、この状態で全ての区画について一斉に核酸増幅を行い、増幅のあった区画の割合から統計モデルを用いて標的核酸を定量する、デジタルPCR法(以下「dPCR法」と略称することがある)という方法も開発されている。dPCRの各区画内で行われる反応はエンドポイント法核酸増幅である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2005-000162号公報
特開2007-195487号公報
国際公開第2022/163506号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述の核酸増幅法定性検査においては、その再現性の低さがしばしば問題となる。特に検体中に増幅対象である標的核酸が極めて低濃度で含まれる条件においては、同時再現性が低下する、すなわち標的核酸を含む検体を正しく陽性と判定する確率が低下することが知られている。そのため、核酸増幅法検査の再現性を高めるための様々な技術が考案されている。例えば、核酸増幅反応において抗DNAポリメラーゼ抗体等を併用し、室温付近でDNAポリメラーゼをカプセル化しておく、いわゆる「ホットスタート法」と呼ばれる核酸増幅反応の方式が周知である。しかしながら、当該方式を適用しても核酸増幅法定性検査の再現性は、現状、不十分である。
(【0011】以降は省略されています)

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