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公開番号2024053753
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-16
出願番号2022160148
出願日2022-10-04
発明の名称たんぱく質凝集剤を含む口腔用組成物
出願人日油株式会社
代理人個人,個人
主分類A61K 8/9789 20170101AFI20240409BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】使用感、及びたんぱく質凝集作用に優れ、口腔内を清潔に保つことができる口腔用組成物を提供すること。
【解決手段】本発明は、(a)ペカン殻またはその抽出物を含有するたんぱく質凝集剤を含む、pHが4.0~9.0の口腔用組成物である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(a)ペカン殻またはその抽出物を含有するたんぱく質凝集剤を含む、pHが4.0~9.0である口腔用組成物。
続きを表示(約 200 文字)【請求項2】
前記たんぱく質凝集剤が、(b)2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに基づく構成単位を含む共重合体を含有する請求項1に記載の口腔用組成物。
【請求項3】
(a)ペカン殻またはその抽出物を0.05~2.0w/v%、(b)2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに基づく構成単位を含む共重合体を0.001~5.0w/v%含有する、請求項2に記載の口腔用組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、使用感、及びたんぱく質凝集作用に優れ、口腔内を清潔に保つことができる口腔用組成物に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、口臭予防等に関心が高まっており、口腔内を清潔に保つために様々な特徴を有する洗口液が用いられている。これらの洗口液には口臭予防だけでなく、歯肉炎、う蝕をはじめとする各種口腔内疾患を予防する効果も有することが望まれている。主な口腔内疾患である口臭、歯肉炎、及びう蝕は、デンタルプラークが主な要因となっており、このデンタルプラーク内の細菌が歯周ポケットから組織内へ侵入し、さらには血流にのって全身に播種される症例も報告されている。デンタルプラークは、口腔内細菌が共凝集することにより形成される。具体的には、口腔内細菌は唾液中に含まれるたんぱく質を足場として歯面へ付着し、糖-レクチン反応で早期定着細菌と後期定着細菌が共凝集する(例えば、非特許文献1参照)。
このような唾液中のたんぱく質または口腔内細菌を凝集させ除去することで、デンタルプラーク形成を抑制させることが可能な洗口剤として、特許文献1及び2に記載の洗口剤が知られている。
特許文献1には、カリン抽出物及びスイカズラ抽出物を有効成分とする組成物を含む洗口剤が開示されている。また、特許文献2には、チャ葉抽出物及びスイカズラ抽出物を含むたんぱく質凝集型の洗口剤が開示されている。
【0003】
一方、歯のエナメル質表面は、pH5.5以下になると脱灰が始まることが知られている(例えば、非特許文献1)。エナメル質表面のpH低下の要因としては、飲食等で口腔内に残存したブドウ糖やショ糖が口腔内細菌により代謝され、酸が産生されることが挙げられる。この点、産生された酸に基づいて低下したエナメル質表面のpHは、唾液の緩衝能により上昇するものの、このpHが酸の産生前に戻る(約pH6.5)には20分~1時間を要する。また、エナメル質表面にデンタルプラークが形成されている場合、エナメル質表面と外界唾液との接触が制限されているため、さらにpHが酸の産生前に戻るまで時間を要する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-256259号公報
特開2018-090558号公報
【非特許文献】
【0005】
新予防歯科学第4版、米満正美他、医歯薬出版株式会社、2015年3月10日発行、第28~42頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、洗口液は口腔内を清潔に保つが、唾液や凝集物を除去するため洗口液のpHが低い場合は唾液による緩衝能が弱まることから、pH上昇に時間を要することが考えられる。また、低pHの洗口液を口に含むと、歯のエナメル質が低pH溶液により脱灰される場合があり、これにより歯面にざらつき等を生じさせ、洗口液使用者の使用感を損ねる。この使用感の観点から、口に含んだ際に口腔内のpHを低下させない洗口液が望まれている。
本発明は、使用感、及びたんぱく質凝集作用に優れ、口腔内を清潔に保つことができる口腔用組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、洗口液等の口腔内ケア用品は中性に近い方が好ましく、また、洗口液等がpH5.5を多少下回る程度であれば、残存した唾液による緩衝能によりpH低下は小さくなるとする知見を見出した。具体的には、ペカン殻またはその抽出物を含有するたんぱく質凝集剤を含むpH4.0~9.0の口腔用組成物を用いることで、上記の課題を解決できるとの知見を見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は以下に関する。
[1](a)ペカン殻またはその抽出物を含有するたんぱく質凝集剤を含む、pHが4.0~9.0である口腔用組成物。
[2]前記たんぱく質凝集剤が、(b)2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに基づく構成単位を含む共重合体を含有する、上記[1]に記載の口腔用組成物。
[3](a)ペカン殻またはその抽出物を0.05~2.0w/v%、(b)2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに基づく構成単位を含む共重合体を0.001~5.0w/v%含有する、上記[2]に記載の口腔用組成物。
【発明の効果】
【0009】
本発明の口腔用組成物は、ペカン殻又はその抽出物を含有するたんぱく質凝集剤を含み、pHを4.0~9.0とすることで、優れた使用感とたんぱく質凝集作用を有する。本発明により、優れた使用感とたんぱく質凝集作用を有し、口腔内を清潔に保つことができる口腔用組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を更に詳細に説明する。
なお、本明細書において、好ましい数値範囲(例えば、含有量等)を段階的に記載した場合、各下限値及び上限値は、それぞれ独立して組み合わせることができる。例えば、「好ましくは10~100、より好ましくは20~90」という記載において、「好ましい下限値:10」と「より好ましい上限値:90」とを組み合わせて、「10~90」とすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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