TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024050975
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-10
出願番号2024024016,2018129265
出願日2024-02-20,2018-07-06
発明の名称ハイブリッドロケット
出願人学校法人千葉工業大学,日油株式会社,国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類F02K 9/72 20060101AFI20240403BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】小型化及び軽量化が達成されたハイブリッドロケットの提供。
【解決手段】液体又は気体の酸化剤を収容するための酸化剤収容室と、テトラ-オールグリシジルアジドポリマーを含む固体燃料が端面燃焼するように収容され、前記テトラ-オールグリシジルアジドポリマーの自己発熱分解により燃料ガスを発生させ、且つ前記酸化剤と前記燃料ガスを混合し燃焼させるための燃料ガス生成領域兼燃焼領域と、前記燃料ガス生成領域兼燃焼領域の外部を通じて前記酸化剤収容室と前記燃料ガス生成領域兼燃焼領域とを接続する酸化剤供給管を含む、ハイブリッドロケット。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
液体又は気体の酸化剤を収容するための酸化剤収容室と、
テトラ-オールグリシジルアジドポリマーを含む固体燃料が端面燃焼するように収容され、前記テトラ-オールグリシジルアジドポリマーの自己発熱分解により燃料ガスを発生させ、且つ前記酸化剤と前記燃料ガスを混合し燃焼させるための燃料ガス生成領域兼燃焼領域と、
前記燃料ガス生成領域兼燃焼領域の外部を通じて前記酸化剤収容室と前記燃料ガス生成領域兼燃焼領域とを接続する酸化剤供給管を含む、ハイブリッドロケット。
続きを表示(約 220 文字)【請求項2】
さらに前記燃料ガス生成領域兼燃焼領域内を減圧するための圧力調節手段を含む、請求項1に記載のハイブリッドロケット。
【請求項3】
前記圧力調節手段は、前記燃料ガス生成領域兼燃焼領域内への前記酸化剤の供給量を減ずるバルブである、請求項2に記載のハイブリッドロケット。
【請求項4】
前記酸化剤供給管は、アルミニウム又はステンレスからなる、請求項1~3のいずれか一項に記載のハイブリッドロケット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイブリッドロケットに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
宇宙輸送機用推力発生源及び人工衛星用スラスタ等の推進装置として、固体ロケット及び液体ロケットが知られている。固体ロケットは、固体燃料及び固体酸化剤を推進剤として使用する。燃料及び酸化剤が同一相であることから燃焼性に優れている。また、ロケットの構成が比較的単純である。一方で、固体ロケットに用いる燃料は所謂火薬であることから、貯蔵及び輸送時における取扱が煩雑である。そのため、固体燃料の貯蔵及び輸送においては十分な管理が必要とされる。
【0003】
液体ロケットは、液体燃料及び液体酸化剤を推進剤として使用する。液体燃料及び液体酸化剤を噴霧状態として混合し、燃焼させることにより推力が得られる。液体ロケットにおける推進剤は、固体ロケット同様、同一相であることから燃焼性に優れている。しかし、燃料及び酸化剤を安定して極低温状態に保つ必要がある。また、燃料と酸化剤が混ざり易いことから、貯蔵及び輸送時における取扱が煩雑である。また、ロケットの構成が固体ロケットと比較して複雑であり、推進剤の燃焼を制御することが難しい。
【0004】
そこで、ハイブリッドロケットが注目されている。ハイブリッドロケットは、一般的に固体の燃料と液体又は気体の酸化剤を推進剤として使用する。燃料と酸化剤の相が異なるため、容易に混合及び燃焼が生じず、固体ロケット及び液体ロケットより推進剤の管理が容易である。中でもポリマーを固体燃料として使用したハイブリッドロケットは、貯蔵及び輸送時の管理が容易である。例えば、特許文献1は、液体酸化剤収容室と、固体燃料燃焼室と、固体燃料より発生する燃料成分過剰ガスと液体酸化剤とを混合して燃焼させる混合燃焼室と、を有するハイブリッドロケットを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平7-19120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
宇宙輸送機用推力発生源又は人工衛星用スラスタとして上記ハイブリッドロケットを利用する場合、宇宙輸送機又は人工衛星としての装置全体の軽量化及びエネルギー損失の改善の観点から、ハイブリッドロケットのさらなる小型化及び軽量化が求められている。
【0007】
特許文献1に開示されるポリマーを固体燃料として用いたハイブリッドロケットは、推進剤の混合が容易に生じないことから管理が容易である一方、固体ロケット及び液体ロケットと比較して、固体燃料の単位質量に対する燃料ガスの発生量が少ない。燃料ガスの発生量を増大するためには、固体燃料の表面積を大きくする必要があり、固体燃料燃焼室の小型化は困難である。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、更なる小型化及び軽量化が達成されたハイブリッドロケットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、固体燃料として自己発熱分解性を有するテトラ-オールグリシジルアジドポリマー(tetra-ol Glycidyl Azide Polymer,tetra-ol GAPともいう)を含む燃料を用いることにより、ハイブリッドロケットの小型化を達成できることを見出した。
【0010】
本発明は以下の態様を有する。
[1]液体又は気体の酸化剤を収容するための酸化剤収容室と、テトラ-オールグリシジルアジドポリマーを含む固体燃料を収容し、前記テトラ-オールグリシジルアジドポリマーの自己発熱分解により燃料ガスを発生させるための燃料ガス生成室と、前記酸化剤と前記燃料ガスを混合し燃焼させるための燃焼室と、を含む、ハイブリッドロケット。
[2]さらに前記燃料ガス生成室内を減圧するための圧力調節手段を含む、[1]に記載のハイブリッドロケット。
[3]前記圧力調節手段は、前記燃焼室内への前記酸化剤の供給量を減ずるバルブである、[2]に記載のハイブリッドロケット。
[4]前記圧力調節手段は、前記酸化剤と前記燃料ガスを前記燃焼室から排出するためのバルブである、[2]に記載のハイブリッドロケット。
[5]さらに、前記酸化剤を加圧して前記燃焼室に供給することにより、前記燃焼室内の圧力を700kPa以上に維持するための加圧装置を含む、請求項[1]~[4]のいずれか1つに記載のハイブリッドロケット。
[6]前記加圧装置が、前記燃料ガスの一部を前記燃料ガス生成室から取り出すための燃料ガス供給管と、前記燃料ガス供給管と接続し、前記燃料ガスにより前記酸化剤収容室を加圧する加圧部とを含む、[5]に記載のハイブリッドロケット。
[7]前記燃料ガス生成室と前記燃焼室とが一体に形成されている、[1]~[3]及び[5]のいずれか1つに記載のハイブリッドロケット。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

井関農機株式会社
エンジン
2日前
個人
水素バーナー発電機及び発電システム
14日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関
16日前
トヨタ自動車株式会社
車両の制御装置
14日前
トヨタ自動車株式会社
車両の制御装置
2日前
トヨタ自動車株式会社
車両の制御装置
2日前
ヤマハ発動機株式会社
船外機および船舶
8日前
トヨタ自動車株式会社
EGRガス分配管
8日前
トヨタ自動車株式会社
車両制御装置
9日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の排気装置
15日前
トヨタ自動車株式会社
車両駆動装置
9日前
ダイハツ工業株式会社
自動車用内燃機関
7日前
トヨタ自動車株式会社
フィルタの異常判定システム
今日
日立Astemo株式会社
燃料噴射弁
今日
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の停止システム
16日前
三菱電機株式会社
電子制御装置
今日
トヨタ自動車株式会社
ハイブリッド車両の制御装置
2日前
愛三工業株式会社
弁装置
15日前
本田技研工業株式会社
内燃機関システム
14日前
ダイハツ工業株式会社
エンジン点火装置
14日前
トヨタ自動車株式会社
エンジン装置
9日前
スズキ株式会社
内燃機関のシリンダヘッド
15日前
三菱自動車工業株式会社
エンジン制御装置
2日前
トヨタ自動車株式会社
キャニスタの取付構造
8日前
株式会社セイブ・ザ・プラネット
内燃機関の燃料供給装置および燃料供給方法
16日前
ヤンマーホールディングス株式会社
エンジン装置
16日前
トヨタ自動車株式会社
排気センサの制御装置
15日前
個人
回転位相変更可能なパイプシャッターバルブを持つ可変圧縮長4ストロークレシプロエンジン。
2日前
ヤマハ発動機株式会社
副室燃焼4ストロークエンジン
16日前