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公開番号2024060914
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-07
出願番号2022168486
出願日2022-10-20
発明の名称エンジン制御装置
出願人三菱自動車工業株式会社
代理人個人,弁理士法人真田特許事務所
主分類F02D 9/02 20060101AFI20240425BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】エンジン制御装置に関し、スロットル開度の安定性を高めて、エンジントルクの制御精度を改善する。
【解決手段】開示のエンジン制御装置10は、圧力比相当値算出部11と、センサ圧力比算出部12と、補正圧力比算出部13と、制御部20とを備える。圧力比相当値算出部11は、エンジン1の最大トルク相当値に対する目標トルク相当値の比である圧力比相当値Aを算出する。センサ圧力比算出部12は、スロットルバルブ3の上流圧に対する下流圧の比であるセンサ圧力比Bを算出する。補正圧力比算出部13は、圧力比相当値A又はセンサ圧力比Bが所定値D以上である場合に、圧力比相当値A及びセンサ圧力比Bに基づき補正圧力比Cを算出する。制御部20は、補正圧力比Cに基づきスロットルバルブ3の開度を制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
エンジンの最大トルク相当値に対する前記エンジンの目標トルク相当値の比である圧力比相当値を算出する圧力比相当値算出部と、
スロットルバルブの上流圧に対する下流圧の比であるセンサ圧力比を算出するセンサ圧力比算出部と、
前記圧力比相当値又は前記センサ圧力比が所定値以上である場合に、前記圧力比相当値及び前記センサ圧力比に基づき補正圧力比を算出する補正圧力比算出部と、
前記補正圧力比に基づき前記スロットルバルブの開度を制御する制御部と、を備える
ことを特徴とする、エンジン制御装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記補正圧力比算出部は、前記圧力比相当値及び前記センサ圧力比の一方が他方よりも先に前記所定値以上になった場合に、その時点における前記センサ圧力比の値を前記補正圧力比の初期値に設定するとともに、前記圧力比相当値が1に達する時点で前記補正圧力比の値も1に達するように前記補正圧力比の値を増加させる
ことを特徴とする、請求項1記載のエンジン制御装置。
【請求項3】
前記補正圧力比算出部は、前記圧力比相当値又は前記センサ圧力比が前記所定値以上になった時点における前記圧力比相当値の値を第一定数とおき、同一の時点における前記センサ圧力比の値を第二定数とおいて、「1から前記第一定数を減じた値」に対する「1から前記第二定数を減じた値」の比と「その時点における前記圧力比相当値から前記第一定数を減じた値」との積に、前記第二定数を加算することで、前記補正圧力比を算出する
ことを特徴とする、請求項1記載のエンジン制御装置。
【請求項4】
前記補正圧力比算出部は、前記圧力比相当値が前記センサ圧力比よりも先に前記所定値以上になった場合に、以下の式1に基づき前記補正圧力比を算出する
ことを特徴とする、請求項1記載のエンジン制御装置。
TIFF
2024060914000008.tif
26
153
A:圧力比相当値、B:センサ圧力比、C:補正圧力比、D:所定値


:圧力比相当値Aが所定値D以上になった時点でのセンサ圧力比Bの値(B

<D)
【請求項5】
前記補正圧力比算出部は、前記センサ圧力比が前記圧力比相当値よりも先に前記所定値以上になった場合に、以下の式2に基づき前記補正圧力比を算出する
ことを特徴とする、請求項1記載のエンジン制御装置。
TIFF
2024060914000009.tif
26
153
A:圧力比相当値、B:センサ圧力比、C:補正圧力比、D:所定値


:センサ圧力比Bが所定値D以上になった時点での圧力比相当値Aの値(A

<D)
【請求項6】
前記制御部は、前記圧力比相当値が前記センサ圧力比よりも先に前記所定値以上になった場合に、前記センサ圧力比と前記補正圧力比とのうち値が大きい一方を用いて前記スロットルバルブの開度を制御する
ことを特徴とする、請求項1記載のエンジン制御装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記センサ圧力比が前記圧力比相当値よりも先に前記所定値以上になった場合に、前記センサ圧力比と前記補正圧力比とのうち前記補正圧力比のみを用いて前記スロットルバルブの開度を制御する
ことを特徴とする、請求項1記載のエンジン制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本件は、スロットルバルブの開度制御に係るエンジン制御装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、トルクを基準としてエンジンの作動状態を制御するトルクベース制御において、圧力比相当値とセンサ圧力比とに基づいてスロットルバルブの開度を制御する手法が知られている。圧力比相当値とは、例えばエンジンの最大トルクに対する目標トルクの比であり、センサ圧力比とは、例えばセンサで実測されたスロットルバルブの上流圧に対する下流圧の比である。スロットルバルブを通過する吸入空気の流速は、これらの圧力比相当値及びセンサ圧力比に基づいて推定される。この流速と吸入空気の目標流量とからスロットルバルブの開放面積が算出され、開放面積に応じてスロットル開度が制御される(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5598374号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
センサ圧力比が比較的高い状態においては、センサ圧力比の微小な変動に対する流速変化が大きくなる。これにより、スロットル開度の安定性が低下し、エンジントルクの制御精度が低下しやすいという課題がある。例えば、スロットル開度が全開の状態で、センサ圧力比がわずかに低下すると、吸入空気の流速の推定値が大きく増加し、スロットル開度の目標値が減少する。これに応じて実際のスロットル開度が絞られると、センサ圧力比がさらに低下することになり、スロットル開度が閉じる方向に制御が進行しやすくなる。つまり、センサ圧力比のわずかな低下を契機として、その値がより減少方向へと移動しやすくなり、最終的にスロットル開度が強く絞られてしまうことがある。
【0005】
反対に、スロットル開度が全開近傍の状態で、センサ圧力比がわずかに上昇すると、吸入空気の流速の推定値が大きく減少し、スロットル開度の目標値が増加する。これに応じて実際のスロットル開度が開かれると、センサ圧力比がさらに上昇することになり、スロットル開度が全開まで開く方向に制御が進行してしまう。つまり、センサ圧力比のわずかな上昇を契機として、その値がより増加方向へと移動しやすくなり、最終的にスロットル開度が大きく開かれてしまうことがある。
【0006】
本件の目的の一つは、上記のような課題に照らして創案されたものであり、スロットル開度の安定性を高めて、エンジントルクの制御精度を改善できるようにしたエンジン制御装置を提供することである。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用効果であって、従来の技術では得られない作用効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
開示のエンジン制御装置は、以下に開示する態様又は適用例として実現でき、上記の課題の少なくとも一部を解決する。
開示のエンジン制御装置は、エンジンの最大トルク相当値に対する前記エンジンの目標トルク相当値の比である圧力比相当値を算出する圧力比相当値算出部と、スロットルバルブの上流圧に対する下流圧の比であるセンサ圧力比を算出するセンサ圧力比算出部と、前記圧力比相当値又は前記センサ圧力比が所定値以上である場合に、前記圧力比相当値及び前記センサ圧力比に基づき補正圧力比を算出する補正圧力比算出部と、前記補正圧力比に基づき前記スロットルバルブの開度を制御する制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
開示のエンジン制御装置によれば、圧力比相当値又はセンサ圧力比が所定値以上である場合に補正圧力比を算出し、補正圧力比に基づいてスロットルバルブの開度を制御することで、センサ圧力比の微小な変動に対するスロットル開度の変動を抑制できる。したがって、スロットル開度の安定性を高めることができ、エンジントルクの制御精度を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
エンジン及びエンジン制御装置の構成を説明するためのブロック図である。
スロットルバルブを流通する空気の流速と圧力比との関係を示すグラフである。
エンジン制御装置の制御内容を説明するためのブロック図である。
補正圧力比の変化を説明するためのグラフであり、(A)は圧力比相当値がセンサ圧力比よりも先に所定値以上になった場合のグラフ、(B)はセンサ圧力比が圧力比相当値よりも先に所定値以上になった場合のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
開示のエンジン制御装置は、吸気通路にスロットルバルブが介装される種々のエンジンに適用可能である。このエンジン制御装置は、例えば自動車用エンジン,船舶用エンジン,産業用エンジン等に適用可能である。以下の実施例では、車両に搭載されるエンジンに適用されたエンジン制御装置を例示する。なお、エンジン制御装置が適用可能なエンジンの種類には、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンが含まれる。以下の実施例では、ガソリンエンジンを想定して装置構成等を説明する。
【実施例】
(【0011】以降は省略されています)

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