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公開番号2024053312
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-15
出願番号2022159492
出願日2022-10-03
発明の名称塗液管理装置、管理方法及び管理プログラム
出願人株式会社東芝
代理人弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
主分類H01M 4/04 20060101AFI20240408BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】塗液のゲル化の状態を判定できる塗液管理装置、管理方法及び管理プログラムを提供する。
【解決手段】一態様の塗液管理装置は、制御部を備える。制御部は、機能性微粒子が溶液に分散している塗液をパルスNMR分析することによって得られた分析データを取得する。制御部は、分析データを横緩和時間が比較的短いハード成分と横緩和時間が比較的長いソフト成分に分離する。制御部は、ハード成分の存在比の減少率、ソフト成分の存在比の増加率、及びソフト成分の横緩和時間の減少率、の少なくとも何れかに基づいて塗液の状態を判定する。制御部は、判定の結果に基づいて塗液を製造する塗液製造装置を制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
機能性微粒子が溶液に分散している塗液をパルスNMR分析することによって得られた分析データを取得し、
前記分析データを横緩和時間が比較的短いハード成分と横緩和時間が比較的長いソフト成分に分離し、
前記ハード成分の存在比の減少率、前記ソフト成分の存在比の増加率、及び前記ソフト成分の横緩和時間の減少率、の少なくとも何れかに基づいて前記塗液の状態を判定し、
前記判定の結果に基づいて前記塗液を製造する塗液製造装置を制御する、
制御部を具備する塗液管理装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記制御部は、測定された前記塗液の粘度にさらに基づいて前記塗液の状態を判定する請求項1に記載の塗液管理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記ハード成分の存在比の減少率、前記ソフト成分の存在比の増加率、及び前記ソフト成分の横緩和時間の減少率、の少なくとも何れかを閾値と比較することによって前記塗液の状態を判定し、
前記制御部は、前記測定された前記塗液の粘度に基づき、前記閾値を補正する、
請求項2に記載の塗液管理装置。
【請求項4】
前記制御部は、予め規定された粘度と固形分濃度との関係に基づいて、前記測定された前記塗液の粘度から前記塗液における固形分濃度を推定し、推定した固形分濃度に応じて前記閾値を補正する、
請求項3に記載の塗液管理装置。
【請求項5】
前記塗液は、複数の保管タンクに分けて保管され、
前記制御部は、それぞれの前記保管タンクに保管された前記塗液の状態に基づいて次工程に送液する塗液を決定し、決定した前記保管タンクから送液がされるように前記塗液製造装置を制御する請求項1に記載の塗液管理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記塗液の状態に基づいて前記塗液の温度を調節するように前記塗液製造装置を制御する請求項1に記載の塗液管理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記塗液の状態に基づいて前記塗液の再分散を実施するように前記塗液製造装置を制御する請求項1に記載の塗液管理装置。
【請求項8】
機能性微粒子が溶液に分散している塗液をパルスNMR分析することによって得られた分析データを取得することと、
前記分析データを横緩和時間が比較的短いハード成分と横緩和時間が比較的長いソフト成分に分離することと、
前記ハード成分の存在比の減少率、前記ソフト成分の存在比の増加率、及び前記ソフト成分の横緩和時間の減少率、の少なくとも何れかに基づいて前記塗液の状態を判定することと、
前記判定の結果に基づいて前記塗液を製造する塗液製造装置を制御することと、
を具備する塗液管理方法。
【請求項9】
機能性微粒子が溶液に分散している塗液をパルスNMR分析することによって得られた分析データを取得することと、
前記分析データを横緩和時間が比較的短いハード成分と横緩和時間が比較的長いソフト成分に分離することと、
前記ハード成分の存在比の減少率、前記ソフト成分の存在比の増加率、及び前記ソフト成分の横緩和時間の減少率、の少なくとも何れかに基づいて前記塗液の状態を判定することと、
前記判定の結果に基づいて前記塗液を製造する塗液製造装置を制御することと、
をプロセッサに実行させるための塗液管理プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、塗液管理装置、管理方法及び管理プログラムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池等に用いられる電極は、アルミニウム箔等の金属の箔からなる集電体に、活物質、導電補助剤及びバインダを含有する塗液を塗布することによって形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-301938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年の電池の高容量化に伴って高エネルギー密度の活物質が用いられることが多くなってきている。このとき、塗液の活物質中に残留するアルカリ成分と温度とが要因となって塗液中のバインダがゲル化することがある。塗液中のバインダのゲル化は、塗工不良等に繋がってしまう。このため、塗液のゲル化の状態を判定できることが望まれている。
【0005】
実施形態は、塗液のゲル化の状態を判定できる塗液管理装置、管理方法及び管理プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様の塗液管理装置は、制御部を備える。制御部は、機能性微粒子が溶液に分散している塗液をパルスNMR分析することによって得られた分析データを取得する。制御部は、分析データを横緩和時間が比較的短いハード成分と横緩和時間が比較的長いソフト成分に分離する。制御部は、ハード成分の存在比の減少率、ソフト成分の存在比の増加率、及びソフト成分の横緩和時間の減少率、の少なくとも何れかに基づいて塗液の状態を判定する。制御部は、判定の結果に基づいて塗液を製造する塗液製造装置を制御する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、実施形態に係る塗液製造システムの一例の構成を示す図である。
図2は、管理装置の一例の構成を示す図である。
図3Aは、パルスNMR装置の分析データとしての塗液の緩和時間曲線の一例を示す図である。
図3Bは、緩和時間曲線のハード成分及びソフト成分への分離の例を示す図である。
図4Aは、分散直後からの時間経過に伴う成分比の変化を示すグラフである。
図4Bは、分散直後からの時間経過に伴う横緩和時間の変化を示すグラフである。
図5は、管理装置による塗液製造処理について示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して実施形態を説明する。図1は、実施形態に係る塗液製造システムの一例の構成を示す図である。塗液製造システム1は、塗液製造装置と、管理システムとを有する。塗液製造装置は、塗液材料から塗液を製造し、製造した塗液を保管する装置である。管理システムは、塗液製造装置における塗液のゲル化の状態をモニタリングし、塗液のゲル化の状態に基づいて塗液製造装置の制御を実施する。塗液のゲル化は、塗液の温度及び塗液中の残留成分等の影響によって塗液が固化する現象である。ゲル化が生じることによって、塗液の粘度が高くなって送液が困難になったり、塗工不良が生じたりすることがある。実施形態は、塗液のゲル化の状態をモニタリングし、塗液のゲル化の状態に基づいて塗液製造装置を制御することによって、送液不良及び塗工不良等を回避する。
【0009】
図1に示すように、塗液製造装置は、混練機2と、分散機3と、脱泡機4と、保管タンク5a、5bとを有する。塗液製造装置で製造された塗液は、塗工機7において用いられ得る。
【0010】
混練機2には、塗液を製造するための塗液材料としての機能性微粒子が投入される。例えば塗液が二次電池の電極に用いられる場合、機能性微粒子は、活物質、バインダ、導電補助剤といった粒子を含む。正極活物質としては、リチウム遷移金属複合酸化物、ハイニッケル(HiNi)等が用いられ得る。負極活物質としては、チタン酸リチウム等が用いられ得る。また、導電補助剤としては、アセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等が用いられ得る。また、活物質と導電補助剤とを結着させるバインダとしては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴム、スチレンブタジエンゴム等が用いられ得る。混練機2は、管理装置10の制御の下で、投入された機能性微粒子が均一に混ざるように混錬する。混練機2としては、例えばプラネタリミキサ(遊星式二軸混練機)が用いられる。しかしながら、混練機2の構成は、特定の構成に限定されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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