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公開番号2024051681
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022157970
出願日2022-09-30
発明の名称バッフルプレート、及びめっき鋼板の製造方法
出願人JFEスチール株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C23C 2/20 20060101AFI20240404BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】より亜鉛剥離性の高いバッフルプレートを提供し、ガスワイピング装置によるメッキ付着量の調整精度を良好とする。
【解決手段】めっき浴中に浸漬した後、めっき浴から引き上げられた鋼板の表面に対しガスを吹き付けることで鋼板の表面のめっき付着量を調整するガスワイピング装置に設けられて、上記ガスの吹き付けの領域を調整するためのバッフルプレートであって、炭素をマトリックスとして炭素繊維で強化した炭素繊維強化炭素複合材料からなる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
めっき浴中に浸漬した後、めっき浴から引き上げられた鋼板の表面に対しガスを吹き付けることで鋼板の表面のめっき付着量を調整するガスワイピング装置に設けられて、上記ガスの吹き付けの領域を調整するためのバッフルプレートであって、
炭素をマトリックスとして炭素繊維で強化した炭素繊維強化炭素複合材料からなる、バッフルプレート。
続きを表示(約 120 文字)【請求項2】
炭素をマトリックスとして炭素繊維で強化した炭素繊維強化炭素複合材料からなるバッフルプレートを備えるガスワイピング装置を用いて、鋼板表面のめっき付着量を調整して、めっき鋼板を製造することを特徴とするめっき鋼板の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスワイピング装置用のバッフルプレート、及びそれを用いためっき鋼板の製造方法に関する技術である。
なお、炭素繊維強化炭素複合材料は、黒鉛グラファイト等の炭素をマトリックスとし、炭素繊維で強化した材料である。炭素繊維強化炭素複合材料は、軽量にも関わらず、耐熱性及び強度が高く、しかも熱膨張率が低く熱衝撃にも優れた材料である。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
連続溶融亜鉛めっき鋼板製造ラインでは、還元雰囲気の連続焼鈍炉を通過した鋼板は、スナウトから亜鉛めっき浴に浸漬される(特許文献1の図1を参照)。亜鉛めっき浴中に浸漬した鋼板は、シンクロールで搬送方向が変更されると共に浴中サポートロールを介して亜鉛めっき浴から引き上げられる。亜鉛めっき浴から引き上げられた鋼板は、ガスワイピング装置によってめっきの付着量が調整される。具体的には、鋼板を挟んで配置される1組のワイピングノズルから噴出されるガスにより、所定のめっき厚に調整される。このワイピングノズルを利用する方法では、ワイピングノズルからワイピングガスを吐出させる、すなわち、鋼板の表面にワイピングガスが吹き付けられる(特許文献1の図2)。これによって、鋼板の表面に付着して引き上げられてくる溶融亜鉛をワイピングし、所要の付着量に制御する。
【0003】
このとき、鋼板の表裏面にワイピングガスを吹き付ける際、鋼板の幅方向の端部において、一対のワイピングノズルから吹き出されたガスが互いに干渉する(特許文献2参照)。この干渉が発生すると、エッジオーバーコート(鋼板のエッジ部のめっき厚がセンター部のめっき厚に比べて厚くなる現象)が発生することがある。
このような問題を解決するために、特許文献1や2に記載のように、鋼板の幅方向端部の外側にバッフルプレートを配置することが行われている。すなわち、バッフルプレートを鋼板の幅方向端部に近接させる。これによって、バッフルプレートと鋼板の端部との間に隙間が生じないようにして、エッジオーバーコートの発生を抑制している。
【0004】
ここで、バッフルプレートは、溶融した亜鉛が付着した場合でも亜鉛が固着せず、約500℃の亜鉛に常時浸漬しても変形しないという性質が求められている。
特許文献3では、バッフルプレート本体をSi3N4で形成することで、濡れ性が低くなり、スプラッシュによる溶融金属の金属密着性が大幅に低下することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-1400号公報(図1~図4)
特開2021-42413号公報(図3)
特開2012-140693号公報(段落番号0011)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献3に記載のように、バッフルプレートの材料をSi3N4とした場合、亜鉛剥離性が良好でなく、バッフルプレートに亜鉛が残存する。このため、鋼板のエッジ部に亜鉛が付着して品質不良が発生しやすくなる。このため、より亜鉛剥離性の高いバッフルプレートが望まれている。
また、特許文献3に記載のバッフルプレートは、Si3N4からなるバッフルプレート本体を金属板に取り付けて構成される。このため、その分、バッフルプレートの構造が複雑化すると共に板厚などに制限が発生するおそれがある。
【0007】
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、より亜鉛剥離性の高いバッフルプレートを提供し、ガスワイピング装置によるメッキ付着量の調整精度を良好とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
課題解決のために、本発明の一態様は、めっき浴中に浸漬した後、めっき浴から引き上げられた鋼板の表面に対しガスを吹き付けることで鋼板の表面のめっき付着量を調整するガスワイピング装置に設けられて、上記ガスの吹き付けの領域を調整するためのバッフルプレートであって、炭素をマトリックスとして炭素繊維で強化した炭素繊維強化炭素複合材料からなる、バッフルプレートである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の態様によれば、バッフルプレートの材料として炭素繊維強化炭素複合材料を用いることで、バッフルプレートは、軽量にも関わらず、耐熱性及び強度が高く、しかも熱膨張率が低く熱衝撃にも優れたものとなる。
また、本発明の態様によれば、炭素繊維強化炭素複合材料は、耐熱性及び亜鉛剥離性に優れる炭素をマトリックスとしているため、より亜鉛剥離性の高いバッフルプレートとなる。そして、本発明の態様によれば、バッフルプレートへの亜鉛付着を抑制し、エッジドロスの発生量を抑える。この結果、鋼板エッジが平面化して、ガスワイピング装置によるメッキ付着量の調整精度を良好とすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
ガスワイピング装置の配置位置を示す図である。
ガスワイピング装置及びバッフルプレートの配置例を示す模式図である。
第2実施例の実験結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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