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公開番号2024046852
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-05
出願番号2022152180
出願日2022-09-26
発明の名称洋上風力発電設備の浮体基礎
出願人會澤高圧コンクリート株式会社
代理人個人,個人
主分類B63B 35/00 20200101AFI20240329BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約【課題】搬送コスト、製造コストが比較的小さく、洋上風力発電設備を安定的に支持することができる、浮体基礎を提供する。
【解決手段】洋上風力発電設備(1)の浮体基礎(3)を、上面から見て二等辺三角形の3個の頂点のそれぞれの位置に配置されているコンクリート製の3個の中空浮力体(10)と、これら3個の中空浮力体同士(10)を接続するコンクリート製の連結構造体(11)と、から構成する。そして、頂角に位置する1個の中空浮力体(10)の上に風力発電設備(4)の支柱(5)が設けられるようにする。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
上面から見て二等辺三角形の3個の頂点のそれぞれの位置に配置されているコンクリート製の3個の中空浮力体と、
3個の前記中空浮力体同士を接続するコンクリート製の連結構造体と、から構成され、頂角に位置する1個の前記中空浮力体の上に風力発電設備の支柱が設けられるようになっている、洋上風力発電設備の浮体基礎。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記二等辺三角形は正三角形である、請求項1に記載の洋上風力発電設備の浮体基礎。
【請求項3】
前記中空浮力体は、3Dプリンタにより形成されたコンクリート製捨て枠と、該コンクリート製捨て枠に充填されたコンクリートとから形成されている、請求項1または2に記載の洋上風力発電設備の浮体基礎。
【請求項4】
前記連結構造体は、3個の前記中空浮力体の下部同士を接続し水没するようになっている第1の連結構造体と、3個の前記中空浮力体の上部同士を接続し空中に露出している第2の連結構造体と、から構成されている、請求項1または2に記載の洋上風力発電設備の浮体基礎。
【請求項5】
前記第1の連結構造体と、前記第2の連結構造体は、N=1、2、3、…とするとき、いずれも、鉛直に立てられた(N

+5N)/2本の支柱パイプと、3(N

+3N+2)本の連結パイプとから、上層部と下層部の2層構造に形成されており、
前記上層部は、3個の前記中空浮力体と前記中空浮力体の近傍の2本の前記支柱パイプの上端部とを連結している6本の前記連結パイプと、隣り合う前記支柱パイプの上端同士を連結している3(N

+3N-2)/2本の前記連結パイプとから構成され、上面から見ると全体として平面状の二等辺三角形に形成されており、
前記下層部は、3個の前記中空浮力体と前記中空浮力体の近傍の2本の前記支柱パイプの下端部とを連結している6本の前記連結パイプと、隣り合う前記支柱パイプの下端同士を連結している3(N

+3N-2)/2本の前記連結パイプとから構成され、上面から見ると全体として平面状の二等辺三角形に形成されている、請求項4に記載の洋上風力発電設備の浮体基礎。
【請求項6】
前記連結パイプのそれぞれにはPC鋼材が挿入され前記第1、第2の連結構造体と3個の前記中空浮力体には張力がかけられている、請求項5に記載の洋上風力発電設備の浮体基礎。
【請求項7】
前記第2の連結構造体の前記上層部には、前記風力発電設備によって発電された電力を使ってアンモニアを生成する複数のアンモニア製造設備が設けられるようになっており、複数の前記アンモニア製造設備は、前記連結パイプに沿って配置されるようになっている、請求項5に記載の洋上風力発電設備の浮体基礎。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、洋上に浮くようになっており、その上に洋上風力発電設備が設けられるようになっている浮体基礎に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
風力発電により得られる電力は再生可能エネルギーであり、持続可能な開発目標における重要な解決方法の1つになっている。風力発電設備は陸上に設けることもできるが、洋上に設ける洋上風力発電設備は、比較的安定した強い風を利用することができる。洋上風力発電設備は、海底に固定した基礎いわゆる着床式基礎に設けることもできるし、洋上において浮かぶ浮体基礎に設けることもできる。前者の着床式基礎は、比較的水深の浅い海域に設置する必要があり、設置場所の制約がある。一方、後者の浮体基礎は比較的水深が深い海域でも設置可能であり設置場所の自由度が高いという特徴がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-29139号公報
特開2022-33554号公報
【0004】
特許文献1には、洋上風力発電設備の浮体基礎が提案されている。この浮体基礎は、浮力体である浮力センタカラムと、この浮力センタカラムの周りに等距離に離間して配置されている複数の浮力体である浮力アウタカラムとを備えている。特許文献2には、洋上風力発電設備の浮体基礎として円筒型の浮体構造が提案されている。この浮体構造は、1本で洋上風力発電設備を支持するようになっており、プレキャストコンクリート部材から形成されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の洋上風力発電設備の浮体基礎において、浮力体がどのような材料から形成されているのかこの文献に記載はない。しかしながら一般的にこのような浮力体は鋼材から形成されることが多い。鋼材から浮力体を形成する場合、造船設備等において浮力体を製造することになる。洋上風力発電設備の設置場所の近傍に造船設備等が無い場合、遠方の造船設備等で浮力体を製造して搬送しなければならない。そうすると搬送コストが嵩むという問題がある。あるいは搬送が実質的に不可能な遠方にしか造船設備等がない場合、洋上風力発電設備の設置ができない問題もある。
【0006】
特許文献2に記載の浮体構造は、プレキャストコンクリート部材から形成するようになっているので、造船設備等で製造する必要はない。洋上の設置予定のエリアに近い場所で、プレキャストコンクリート部材を製造し、これを搬送すればいいので搬送コストが小さいという優れた点がある。またコンクリート製であるので製造コストが小さいという優れた点がある。しかしながら、特許文献2に記載の浮体構造は1本の円筒型の浮体構造からなるので、横揺れ等の懸念がある。
【0007】
本発明は、搬送コスト、製造コストが比較的小さく、設置できるエリアの制限が比較的小さく、洋上風力発電設備を安定的に支持することができる、浮体基礎を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、洋上風力発電設備の浮体基礎を、上面から見て二等辺三角形の3個の頂点のそれぞれの位置に配置されているコンクリート製の3個の中空浮力体と、これら3個の中空浮力体同士を接続するコンクリート製の連結構造体と、から構成する。そして、頂角に位置する1個の中空浮力体の上に風力発電設備の支柱が設けられるようにする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、洋上風力発電設備の浮体基礎は、コンクリート製の3個の中空浮力体を備えている。つまり中空浮力体はコンクリートから形成されるので製造コストが比較的小さく、造船設備等により製造する必要がないので搬送コストも小さくて済む。そして浮体基礎は、これら3個の中空浮力体が上面から見て二等辺三角形の3個の頂点のそれぞれの位置に配置されている。そしてこれら3個の中空浮力体同士がコンクリート製の連結構造によって接続されている。したがって、横揺れ等が発生しにくく安定して洋上風力発電設備を支持することができる。他の発明によると、中空浮力体は、3Dプリンタにより形成されたコンクリート製捨て枠と、該コンクリート製捨て枠に充填されたコンクリートとから形成されている。3Dプリンタによりコンクリート製捨て枠を製造するので、大型の型枠を用意する必要がなくさらに製造コストを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本実施の形態に係る浮体基礎を備えた洋上風力発電設備の斜視図である。
本実施の形態に係る浮体基礎を備えた洋上風力発電設備の正面図である。
本実施の形態に係る浮体基礎を構成する中空浮力体の正面断面図である。
本実施の形態に係る浮体基礎を示す上面断面図である。
本実施の形態に係る浮体基礎とその上に設けられているアンモニア製造設備等を示す上面図である。
本実施の変形例に係る浮体基礎を示す図で、その(A)は変形例1に係る浮体基礎の上面図、その(B)は変形例2に係る浮体基礎の上面図である。
本実施の変形例3に係る浮体基礎を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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