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公開番号2024042266
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-28
出願番号2022146862
出願日2022-09-15
発明の名称軸受装置およびスピンドル装置
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類F16C 35/12 20060101AFI20240321BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】軸受の温度変化が生じた際に間座に係る部材を安定的に保持可能な軸受装置およびスピンドル装置を提供する。
【解決手段】間座8が、複数の軸受6、7の固定側となる外輪6a、7aの間に配置される外輪間座9と、複数の軸受6、7の回転側となる内輪6b、7bの間に配置される内輪間座10とを有し、外輪間座9が、円筒状の第一部材13と、第一部材13の内径側に設けられる円筒状の第二部材14と、を有し、第一部材13の内周には、軸方向の一端側に向かうにつれてその内径が縮径する第一テーパ面15が形成されている一方で、第二部材14の外周には、前記一端側に向かうにつれてその外径が縮径し、第一テーパ面15と面接触可能な第二テーパ面22が形成されており、間座8に設けられた付勢部材23の付勢力によって、第一テーパ面15と第二テーパ面22が接触するように、第二部材14が前記一端側に向かって付勢されている構成とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
外輪(6a、7a)、前記外輪(6a、7a)の内径側に設けられる内輪(6b、7b)、および、前記外輪(6a、7a)と前記内輪(6b、7b)の間に設けられる転動体(6c、7c)を備えた複数の軸受(6、7)と、前記複数の軸受(6、7)の間に配置された間座(8)と、を有し、前記間座(8)を介して前記複数の軸受(6、7)に予圧を与える軸受装置において、
前記間座(8)が、前記複数の軸受(6、7)の固定側となる外輪(6a、7a)の間に配置される外輪間座(9)と、前記複数の軸受(6、7)の回転側となる内輪(6b、7b)の間に配置される内輪間座(10)とを有し、
前記外輪間座(9)が、円筒状の第一部材(13)と、前記第一部材(13)の内径側に設けられる円筒状の第二部材(14)と、を有し、
前記第一部材(13)の内周には、軸方向の一端側に向かうにつれてその内径が縮径する第一テーパ面(15)が形成されている一方で、前記第二部材(14)の外周には、前記一端側に向かうにつれてその外径が縮径し、前記第一テーパ面(15)と面接触可能な第二テーパ面(22)が形成されており、前記間座(8)に設けられた付勢部材(23)の付勢力によって、前記第一テーパ面(15)と前記第二テーパ面(22)が接触するように、前記第二部材(14)が前記一端側に向かって付勢されていることを特徴とする軸受装置。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記付勢部材(23)が、前記第一部材(13)の内周面に形成された周溝(16)に設けられた、周方向の一部に切れ目を有する弾性リング(23)であって、前記周溝(16)の前記一端側の反対側となる他端側に前記一端側に向かうにつれてその内径が拡径する溝テーパ面(17)が形成されている一方で、前記弾性リング(23)の前記他端側の外周端部に前記一端側に向かうにつれてその外径が拡径するリングテーパ面(24)が形成されており、前記溝テーパ面(17)と前記リングテーパ面(24)が前記弾性リング(23)の弾性によって接触するとその面圧によって前記弾性リング(23)が前記一端側に向かって変位して前記第二部材(14)を前記一端側に向かって付勢する請求項1に記載の軸受装置。
【請求項3】
前記第一部材(13)と前記第二部材(14)は前記第一テーパ面(15)と前記第二テーパ面(22)のみで互いに接触している請求項1または2に記載の軸受装置。
【請求項4】
前記第一テーパ面(15)および前記第二テーパ面(22)のテーパ角の大きさをα、前記第一部材(13)に対する前記第二部材(14)の静止摩擦係数の大きさをμとしたときに、tan
-1
μ<αの関係が成立する請求項1または2に記載の軸受装置。
【請求項5】
前記第二部材(14)が樹脂で構成されている請求項1または2に記載の軸受装置。
【請求項6】
前記第二部材(14)の内部に空洞部(20)が形成されており、前記空洞部(20)内に軸受装置の駆動に係る部品(21)が実装されている請求項1または2に記載の軸受装置。
【請求項7】
外筒(2)と、前記外筒(2)内に収納される請求項1または2に記載の軸受装置(3)と、前記軸受装置(3)によって回転支持される主軸(5)と、を有するスピンドル装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、工作機械などの産業機械に用いられる軸受装置、および、この軸受装置を採用したスピンドル装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
工作機械などの産業機械(例えばスピンドル装置)においては、加工精度や生産効率などの向上のため、主軸の回転速度の高速化が求められている。主軸の回転速度の高速化に伴い軸受の発熱量も増大しており、冷却効率の高いオイル潤滑方式を採用した軸受装置が提案されている。
【0003】
例えば下記特許文献1に示す軸受装置は、軸受に潤滑油を供給するための潤滑油供給ユニットを備えている。この潤滑油供給ユニットを構成する潤滑油タンク、ノズル、制御回路などの部品一式は、中空円環状のハウジングの中に収容されている。このハウジングは、軸受の外輪に隣り合って設けられた外輪間座に接着剤で固定されている(特許文献1の段落0026~0050、図7などを参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6486642号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の構成においては、高い剛性が要求される外輪間座の素材として金属が用いられ、剛性がそれほど要求されないハウジングの素材として加工性が高い樹脂が用いられることが多い。金属と樹脂は線膨張係数がかなり異なるため、軸受装置の温度変化に伴って接着剤が剥離して外輪間座とハウジングとの間に隙間が生じたり、ハウジングに過度な圧縮応力が作用して亀裂が発生したりするおそれがある。
【0006】
この発明が解決しようとする課題は、軸受の温度変化が生じた際に間座に係る部材を安定的に保持可能な軸受装置、および、この軸受装置を採用したスピンドル装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、この発明では、
外輪、前記外輪の内径側に設けられる内輪、および、前記外輪と前記内輪の間に設けられる転動体を備えた複数の軸受と、前記複数の軸受の間に配置された間座と、を有し、前記間座を介して前記複数の軸受に予圧を与える軸受装置において、
前記間座が、前記複数の軸受の固定側となる外輪の間に配置される外輪間座と、前記複数の軸受の回転側となる内輪の間に配置される内輪間座とを有し、
前記外輪間座が、円筒状の第一部材と、前記第一部材の内径側に設けられる円筒状の第二部材と、を有し、
前記第一部材の内周には、軸方向の一端側に向かうにつれてその内径が縮径する第一テーパ面が形成されている一方で、前記第二部材の外周には、前記一端側に向かうにつれてその外径が縮径し、前記第一テーパ面と面接触可能な第二テーパ面が形成されており、前記間座に設けられた付勢部材の付勢力によって、前記第一テーパ面と前記第二テーパ面が接触するように、前記第二部材が前記一端側に向かって付勢されていることを特徴とする軸受装置を構成した。
【0008】
このようにすると、第一部材と第二部材の線膨張係数の差に起因する熱膨張の差が、第一テーパ面と第二テーパ面との間のスライドによって吸収されるため、第一部材と第二部材との間に隙間が生じたり、一方の部材に過度な圧縮応力が作用して亀裂が発生したりするトラブルを防止することができる。
【0009】
上記の構成においては、
前記付勢部材が、前記第一部材の内周面に形成された周溝に設けられた、周方向の一部に切れ目を有する弾性リングであって、前記周溝の前記一端側の反対側となる他端側に前記一端側に向かうにつれてその内径が拡径する溝テーパ面が形成されている一方で、前記弾性リングの前記他端側の外周端部に前記一端側に向かうにつれてその外径が拡径するリングテーパ面が形成されており、前記溝テーパ面と前記リングテーパ面が前記弾性リングの弾性によって接触するとその面圧によって前記弾性リングが前記一端側に向かって変位して前記第二部材を前記一端側に向かって付勢する構成とするのが好ましい。
【0010】
このようにすると、簡便な構成で第二部材を一端側に向かって付勢して第一テーパ面と第二テーパ面を確実に接触させることができるとともに、両テーパ面間の当接力が増大した際に弾性リングが他端側に向かって変位して両テーパ面間の面圧を緩和することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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