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公開番号2024041706
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-27
出願番号2023088401
出願日2023-05-30
発明の名称乳児のオキシトシンレベルの予測方法
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類G01N 33/36 20060101AFI20240319BHJP(測定;試験)
要約【課題】乳児のオキシトシンレベルを予測する方法を提供する。
【解決手段】乳児のオキシトシンレベルを予測する方法であって、以下の工程(A)~(C)を含む方法:
(A)所定の繊維性物品に触れて生活している乳児の母親の皮膚に、前記繊維性物品を接触させる工程、
(B)前記繊維性物品との接触による触感を評価する工程、
(C)前記触感評価値から、前記乳児のオキシトシンレベルの予測値を算出する工程。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
乳児のオキシトシンレベルを予測する方法であって、以下の工程(A)~(C)を含む方法:
(A)所定の繊維性物品に触れて生活している乳児の母親の皮膚に、前記繊維性物品を接触させる工程、
(B)前記繊維性物品との接触による触感を評価する工程、
(C)前記触感評価値から、前記乳児のオキシトシンレベルの予測値を算出する工程。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
乳児のオキシトシンレベルを予測する方法であって、以下の工程(D)~(E)を含む方法:
(D)乳児の母親が、当該乳児の肌状態を評価する工程、
(E)前記肌状態評価値から、前記乳児のオキシトシン量の予測値を算出する工程。
【請求項3】
請求項1記載の方法において得られる触感評価値と、請求項2記載の方法において得られる肌状態評価値を用いて乳児のオキシトシン量の予測値を算出する、乳児のオキシトシンレベルを予測する方法。
【請求項4】
オキシトシンレベルが唾液中のオキシトシン量である、請求項1~3のいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
繊維性物品との接触による触感が、なめらかさ及び/又はやわらかさである、請求項1又は3記載の方法。
【請求項6】
繊維性物品が紙おむつ又は、洗剤若しくは洗剤及び柔軟剤で処理した繊維性物品である、請求項1又は3記載の方法。
【請求項7】
請求項1記載の方法により予測されたオキシトシンレベルを用いる、当該乳児が使用する繊維性物品、又は当該繊維性物品の加工又は処理手段の分類又は評価方法。
【請求項8】
請求項2記載の方法により予測されたオキシトシンレベルを用いる、当該乳児が使用するスキンケア品の分類又は評価方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、乳児の定常状態のオキシトシンレベルを予測する方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
オキシトシンは養育者と子どもとの間の愛着形成に関与する、脳由来のペプチドホルモンである(非特許文献1)。オキシトシンは乳幼児の社会性の発達向上に関与するため(非特許文献2、非特許文献3)、乳幼児期にオキシトシンを上昇させることは、社会性向上に伴う、より良い家族・社会の形成に繋がり、養育者の育児ストレス軽減にも寄与すると考えられる。
【0003】
これまで成人女性において、手の平(掌)で布生地に触れた後の触感評価値と、触れた前後のオキシトシン変化率が相関を示すことが明らかになっている(特許文献1)。また、オキシトシンの分泌にはオートクラインシステム(自己分泌調節機構)が存在し、数週間、継続してオキシトシンが上昇する刺激が行われると、定常状態(ベースライン)のオキシトシンレベルが上昇することが知られている(特許文献2、非特許文献4)。
【0004】
乳児は、おむつを始め、衣類、タオル、寝具類など、一定の繊維性物品に継続的に接触して生活しており、当該繊維性物品による継続的な接触刺激が定常状態のオキシトシンレベルに影響を及ぼす可能性が高いと考えられる。したがって、当該乳児の定常状態のオキシトシンレベルを把握することは、乳児がおかれている生活環境が適切か否かを客観的に判断することに繋がり有用である。
【0005】
しかしながら、乳児におけるオキシトシンの測定は一般的に唾液や尿で行われることから、必要なタイミングでサンプルを採取することは難しい。そのため、簡便に乳児のオキシトシンレベルを把握する方法が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-67669号公報
特開2019-105619号公報
【非特許文献】
【0007】
Weisman et al., Biol. Psychiatry., 72, 982-989, 2012.
Feldman et al., Neuropsychopharmacology., 38, 1154-1162, 2013.
Simpson et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 111, 6922-6927, 2014.
Feldman et al., Horm. Behav., 58, 669-676, 2010
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、乳児のオキシトシンレベルを予測する方法を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、乳幼児が日常で使用している日用品(紙おむつ、自宅の洗剤、柔軟剤で洗濯し、乾燥した後の繊維性物品(衣類とタオル)に母親が触れた触感と、それに触れて生活している乳幼児のオキシトシンの関連性を解析したところ、母親の当該物品に対する触感評価値(なめらかさ、やわらかさ)及び母親による乳児の肌状態の評価値が当該乳児の唾液中オキシトシン量にのみ有意に正相関し、斯かる触感評価値又は肌状態評価値、更にはこれらを組み合わせて利用することにより乳児のオキシトシンレベルが予測可能であることを見出した。斯かる結果は、養育者と子どものオキシトシンの相関性については相反する報告(Feldman et al., Horm. Behav., 58, 669-676, 2010、Fujiwara et al., Psychoneuroendocrinology., 102, 172-181, 2019)があることを考えると、意外なことである。
【0010】
すなわち、本発明は、以下の1)~5)に係るものである。
1)乳児のオキシトシンレベルを予測する方法であって、以下の工程(A)~(C)を含む方法:
(A)所定の繊維性物品に触れて生活している乳児の母親の皮膚に、前記繊維性物品を接触させる工程、
(B)前記繊維性物品との接触による触感を評価する工程、
(C)前記触感評価値から、前記乳児のオキシトシン量の予測値を算出する工程。
2)乳児のオキシトシンレベルを予測する方法であって、以下の工程(D)~(E)を含む方法:
(D)乳児の母親が、当該乳児の肌状態を評価する工程、
(E)前記肌状態評価値から、前記乳児のオキシトシン量の予測値を算出する工程。
3)1)の方法において得られる触感評価値と、2)の方法において得られる肌状態評価値を用いて乳児のオキシトシン量の予測値を算出する、乳児のオキシトシンレベルを予測する方法。
4)1)の方法により予測されたオキシトシンレベルを用いる、当該乳児が使用する繊維性物品、又は当該繊維性物品の加工又は処理手段の分類又は評価方法。
5)2)の方法により予測されたオキシトシンレベルを用いる、乳児が使用するスキンケア品の分類又は評価方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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