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公開番号2024040980
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-26
出願番号2022145660
出願日2022-09-13
発明の名称測定方法、測定装置、およびプログラム
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G01N 21/64 20060101AFI20240318BHJP(測定;試験)
要約【課題】低濃度から高濃度な領域まで広範囲に測定物の濃度を高感度に分析可能な測定方法を提供する。
【解決手段】測定方法は、測定物に蛍光試薬を分注する分注ステップ(S100,S140)と、測定物と蛍光試薬とを混合した反応液に光を照射し反応液から放射される蛍光の異方性を測定する測定ステップ(S110,S150)を備え、分注及び測定ステップを実施して異方性についての第一の結果を取得し、測定ステップによる異方性と分注ステップによる蛍光試薬の分注量との関係に基づいて、第一の結果から測定物の濃度を測定する第一のシーケンスと、第一のシーケンス後に分注及び測定ステップを1回以上繰り返して異方性についての第二の結果を取得し、測定ステップによる異方性と分注ステップによる蛍光試薬の分注量との関係に基づいて、第二の結果から測定物の濃度を測定する第二のシーケンスを有する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
測定物に蛍光試薬を分注する分注ステップと、
前記測定物と前記蛍光試薬とを混合した反応液に光を照射し、前記反応液から放射される蛍光の異方性を測定する測定ステップと、を備える測定方法であって、
前記分注ステップと前記測定ステップとを実施して前記異方性についての第一の結果を取得し、前記測定ステップで測定した前記異方性と前記分注ステップで分注した前記蛍光試薬の分注量との関係に基づいて、前記第一の結果から前記測定物の濃度を測定する第一のシーケンスと、
前記第一のシーケンスの後に前記分注ステップと前記測定ステップとを1回以上繰り返して前記異方性についての第二の結果を取得し、前記測定ステップで測定した前記異方性と前記分注ステップで分注した前記蛍光試薬の分注量との関係に基づいて、前記第二の結果から前記測定物の濃度を測定する第二のシーケンスと、を有することを特徴とする測定方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記測定方法は、前記第一の結果が第一の所定値未満であれば、前記第一のシーケンスにより前記測定物の濃度を測定することを特徴とする請求項1に記載の測定方法。
【請求項3】
前記第一のシーケンスは、前記第一の結果が前記第一の所定値未満であれば、前記測定物の濃度と前記異方性の値との関係を示す第一の検量線に基づいて、前記第一の結果から前記測定物の濃度を測定することを特徴とする請求項2に記載の測定方法。
【請求項4】
前記測定方法は、前記第一の結果が前記第一の所定値以上であれば、前記第二のシーケンスを実行することを特徴とする請求項2に記載の測定方法。
【請求項5】
前記第二のシーケンスにおいて、前記異方性の値が第二の所定値未満となるまで、前記分注ステップと前記測定ステップは、繰り返し実行されることを特徴とする請求項1に記載の測定方法。
【請求項6】
前記第二のシーケンスは、前記蛍光試薬の分注量と前記測定物の濃度との関係を示す第二の検量線に基づいて、前記第二の結果から前記測定物の濃度を測定することを特徴とする請求項5に記載の測定方法。
【請求項7】
前記第二のシーケンスは、前記第二の検量線に基づいて、前記第二の結果と前記第二のシーケンスにおける前記蛍光試薬の分注量とから前記測定物の濃度を測定することを特徴とする請求項6に記載の測定方法。
【請求項8】
前記第一のシーケンスにおける前記分注ステップでの前記蛍光試薬の分注量と、前記第二のシーケンスにおける前記分注ステップでの前記蛍光試薬の分注量は、等しいことを特徴とする請求項1に記載の測定方法。
【請求項9】
前記第一の所定値は、前記異方性が前記測定物の濃度に対して飽和する値に基づいて設定されていることを特徴とする請求項2に記載の測定方法。
【請求項10】
前記測定方法は、
前記第一の結果が第一の所定値以上であれば、前記第二のシーケンスを実行し、
前記第二のシーケンスにおいて、前記異方性の値が第二の所定値未満となるまで、前記分注ステップと前記測定ステップは繰り返し実行され、
前記第二の所定値は、前記第一の所定値以下に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の測定方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、測定方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
抗原抗体反応を利用した検体検査方法において、蛍光の偏光特性を利用した蛍光偏光法が知られている。蛍光偏光法は、検査項目(測定物)を含む被検試料と蛍光試薬を混合した混合液(反応液)に直線偏光の励起光を照射し、反応液から放射される蛍光強度を偏光分解して測定し、偏光度(偏光異方性、或いは異方性)を評価する。特許文献1には、この蛍光偏光法を用いた分析装置について開示されている。この異方性の値は、測定物の回転運動に非常に敏感であり、この回転運動は測定物のサイズに依存する。一方、抗原抗体反応では、測定物(抗原)と、抗体で修飾した試薬とを混合すると、抗原と抗体が特異的に反応して結合し、凝集体が生成される。従って、異方性を測定することで、測定物のサイズの変化(凝集反応)を高感度に検出可能である。測定物のサイズ変化と測定される異方性の関係は、測定物と試薬との濃度関係に依存する。事前に既知の試薬量を用い、測定物の濃度と測定される異方性の関係を検量線として取得しておけば、異方性の測定結果から測定物の濃度を算出することが可能である。特許文献1には、この蛍光偏光法を用いた分析装置について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第1692254号
特開2015-007649号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記蛍光偏光法は、混合する試薬の量を最適に調整することで、非常に低濃度の測定物を高感度に測定することができる。しかし、このように高感度検出のために調整された試薬の条件では、測定可能な濃度範囲が低濃度領域に限られてしまうという課題がある。測定物の濃度がその濃度範囲を超えてしまうと、測定物の濃度に依らず異方性の値は一定値に飽和してしまい、測定物の濃度に感度を持たなくなる。反対に、高濃度領域を測定できるように試薬量を調整すると、低濃度領域での測定感度が低下する。このように、蛍光偏光法は高感度と、広い測定範囲を両立できないという課題がある。
【0005】
本発明は、低濃度から高濃度な領域まで広範囲に、測定物の濃度を高感度に分析可能な測定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面としての測定方法は、測定物に蛍光試薬を分注する分注ステップと、前記測定物と前記蛍光試薬とを混合した反応液に光を照射し、前記反応液から放射される蛍光の異方性を測定する測定ステップと、を備える測定方法であって、前記分注ステップと前記測定ステップとを実施して前記異方性についての第一の結果を取得し、前記測定ステップで測定した前記異方性と前記分注ステップで分注した前記蛍光試薬の分注量との関係に基づいて、前記第一の結果から前記測定物の濃度を測定する第一のシーケンスと、前記第一のシーケンスの後に前記分注ステップと前記測定ステップとを1回以上繰り返して前記異方性についての第二の結果を取得し、前記測定ステップで測定した前記異方性と前記分注ステップで分注した前記蛍光試薬の分注量との関係に基づいて、前記第二の結果から前記測定物の濃度を測定する第二のシーケンスと、を有することを特徴とする。
【0007】
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、低濃度から高濃度な領域まで広範囲に、測定物の濃度を高感度に分析可能な測定方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
蛍光偏光測定方法の測定範囲の一例を示す図である。
反応液中における測定物、蛍光体、及びその凝集体の状態について、異なる濃度条件で模式的に示した図である。
第一の実施例における蛍光偏光分析装置の構成図である。
第一の実施例における測定及び解析フローを示す図である。
第一の分注と、追加分注における測定時間と異方性の変化を模式的に示した図である。
第一の検量線、及び第二の検量線について模式的に示した図である。
第二の実施例における蛍光偏光測定装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
(本発明の原理・課題の説明)
本発明の蛍光偏光測定方法は、ヒトなどの検体から採取された血液や尿などの被検試料に試薬を混合し、被検試料中に含まれる所望の検査項目(測定物)の濃度を測定する。試薬は蛍光体(蛍光分子)を含み、且つ蛍光体は抗体で修飾されている。この抗体は、被検試料に含まれる抗原(測定物)と特異的に反応し、抗原を介して蛍光体を含む試薬(蛍光試薬)が凝集する。この凝集度合いを定量化することで、測定物の濃度を測定することができる。この定量化について、本発明の蛍光偏光測定方法では、蛍光強度の偏光依存性を測定し、偏光度(異方性)というパラメータを算出することで凝集度合いを評価する。具体的には、反応液に直線偏光の励起光を照射し、反応液から放射される蛍光について、励起光の偏光方向と平行な偏光の蛍光強度I
//
と、励起光の偏光方向と直交する偏光の蛍光強度I

を測定する。この2つの測定結果を用い、以下の式(1)に従って異方性rを算出する。
(【0011】以降は省略されています)

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