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公開番号2024055801
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2023170846
出願日2023-09-29
発明の名称液滴噴射デバイスの製造方法
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人大塚国際特許事務所
主分類B41J 2/16 20060101AFI20240411BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】プリントヘッドを製造するための簡略化された方法を提供する。
【解決手段】複数のノズル(50)を画定するノズル層(16)と、ノズルにそれぞれ接続されるそれぞれの圧力チャンバ(20)において液体中に圧力波を発生させるためのアクチュエータ(32)とを備えるプリントヘッドユニット(1)を備えるプリントヘッドを製造する方法であって、ノズル層上に濡れ防止層(49)を設けるステップと、ダイシング装置によって共通のウェハからプリントヘッドユニットをダイシングするステップと、プリントヘッドユニットの上にカバー(2)を設け、カバーをノズル層に接着するステップであって、カバーがノズルと重なる開口部(6)を備えるステップと、を含み、ダイシング装置が、カバーがノズル層に接着されるノズル層から濡れ防止層を局所的に除去するステップを備えることにより、簡略化されたプリントヘッドを製造する方法である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数のノズル(50)を画定するノズル層(16)と、前記ノズル(50)にそれぞれ接続されるそれぞれの圧力チャンバ(20)において液体中に圧力波を発生させるためのアクチュエータ(32)と、を備えるプリントヘッドユニット(1)を備えるプリントヘッドを製造する方法であって、
‐前記ノズル層(16)上に濡れ防止層(49)を設けるステップと、
‐ダイシング装置によって、共通のウェハ(70)から前記プリントヘッドユニット(1)をダイシングするステップと、
‐前記プリントヘッドユニット(1)の上にカバー(2)を設け、前記カバー(2)を前記ノズル層(16)に接着するステップであって、前記カバー(2)が前記ノズル(50)と重なる開口部(6)を備える、ステップと、を含み、
前記ダイシング装置が、前記カバー(2)が前記ノズル層(16)に接着される前記ノズル層(16)から前記濡れ防止層(49)を局所的に除去するステップにより特徴付けられる、プリントヘッドの製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記ダイシング装置が、前記ノズル層(16)にダイシングカット(74、174)を施し、前記ダイシングカット(74、174)は、前記濡れ防止層(49)の厚さよりも大きく、前記ノズル層(16)の厚さよりも小さい深さを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
複数の平行なダイシングカット(74H、74V;174H、174V)が、前記濡れ防止層(49)を局所的に除去するために適用される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
接着剤(8)が前記ダイシングカット(74H、74V;174H、174V)上にある、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記カバー(2)が前記接着剤(8)によって前記ダイシングカット(74H、74V;174H、174V)の領域に接着される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記濡れ防止層が前記ノズル層(16)の周囲に沿って局所的に除去される、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記プリントヘッドユニット(1)が、フォトリソグラフィプロセスによってシリコンウェハ(70)から形成される、請求項1~6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
複数のノズル(50)を画定するノズル層(16)と、前記ノズル層(16)を覆う濡れ防止層(49)と、前記ノズル(50)にそれぞれ接続されるそれぞれの圧力チャンバ(20)内の液体中に圧力波を発生させるためのアクチュエータ(32)と、を有するプリントヘッドユニット(1)と、前記ノズル層(16)に接着されたカバー(2)と、を備え、前記ノズル層(16)の領域が、前記濡れ防止層(49)を局所的に除去した複数のダイシングカット(74、174)をその周囲に備え、前記カバー(2)が接着剤(8)によって前記ダイシングカット(74、174)に接着されていることを特徴とする、プリントヘッド。
【請求項9】
前記ノズル層(16)がシリコンで形成されている、請求項8に記載のプリントヘッド。
【請求項10】
前記カバー(2)は、前記プリントヘッドユニット(1)を取り囲む周壁(4)と、前記ノズル(50)と重なる開口部(6)を含む上壁(5)とを備える、請求項9または10に記載のプリントヘッド。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットプリントヘッドの製造方法、およびそのようなプリントヘッドに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
インクジェットプリントヘッドは、例えばUS10391768から知られている。このようなプリントヘッドは、一般に、複数のノズルを画定するノズル層と、ノズルにそれぞれ接続されるそれぞれの圧力チャンバ内の液体に圧力波を発生させるためのアクチュエータをメンブレン上に担持するメンブレン層とを有するプリントヘッドユニットを備える。アクチュエータを作動させることにより、流体の液滴をノズルから印刷媒体上に噴出させて画像を形成することができる。ノズル層には濡れ防止層が設けられ、印刷媒体に面するノズル層の表面全体にわたって流体の濡れを防止または低減する。これは、インクが前記表面に蓄積し、ノズルからの液滴の噴射に悪影響を及ぼすことを防止する。このような濡れ防止層は、例えばUS9956777、US9833996、US80833645から知られている。さらに、プリントヘッドユニットの上にカバーを設けることができ、このカバーはノズル層に接着される。カバーは、ノズルと重なる開口部を備える。カバーは、噴射された流体がプリントヘッドユニット内に侵入することを防止する。同様のカバーはNL2022897から知られている。US10391768に記載されているように、プリントヘッドユニットは、ダイシング装置によってウェハをダイシングし、ウェハから個々のプリントヘッドユニットを切り離すことによって形成されてもよい。
【発明の概要】
【0003】
本発明の目的は、プリントヘッドを製造するための簡略化された方法を提供することである。
【0004】
本発明に従って、請求項1に記載のプリントヘッドを製造する方法、および請求項8に記載のプリントヘッドが提供される。
プリントヘッドは、複数のノズルを画定するノズル層と、メンブレン上に、ノズルにそれぞれ連通するそれぞれの圧力チャンバ内の液体中に圧力波を発生させるためのアクチュエータを担持するメンブレン層と、を備える。この方法は以下のステップからなる。
-ノズル層上に濡れ防止層を設けること、
-ダイシング装置により、共通のウェハからプリントヘッドユニットをダイシングすること、
-プリントヘッドユニット上にカバーを提供し、該カバーをノズル層に接着することであって、該カバーはノズルと重なる開口部を備える。
この方法は、ダイシング装置が、カバーがノズル層に接着されるべきノズル層から濡れ防止層を局所的に除去するステップを特徴とする。
【0005】
一般に、濡れ防止層とほとんどの接着剤との間の結合は一般に弱いため、濡れ防止層自体は、カバーをそれに接着するのには適していない。ウェハからプリントヘッドユニットをダイシングするステップにおいて、濡れ防止層がダイシング装置を用いて部分的に除去され得るというのが本発明者の知見である。この部分的な除去は、ウェハから切り離されたプリントヘッドユニットをダイシングする前又は後に行うことができる。好ましくは、ダイシングするステップにおいてとは、本明細書では、ウェハがダイシング装置に、ダイシング装置内に、及び/又はダイシング装置上に取り付けられている間と定義される。ダイシング装置は、プリントヘッドユニットを切り離すためにウェハを切断する一方で、濡れ防止層が除去されるべき部分には浅い切断のみを施す。こうして、接着剤のない、接着剤による接着に適した領域がノズル層に形成される。次いで、濡れ防止層を除去するための特別な1以上の追加の処理ステップなしに、カバーはノズル層に簡単かつ確実に接着され得る。このように、製造方法は簡略化された。したがって、本発明の目的は達成された。
【0006】
本発明のより具体的な任意の特徴は、従属請求項に示されている。
【0007】
一実施形態において、ダイシング装置は、ノズル層にダイシングカットを適用し、このダイシングカットは、濡れ防止層の厚さよりも大きくノズル層の厚さよりも小さい深さを有する。ダイシング装置は、濡れ防止層を局所的に除去するカットを適用するが、ノズル層の全厚さを切断しない。好ましくは、ノズル層は、前者の厚さが後者の厚さを含むように、濡れ防止層を含むと考えられる。好ましくは、ダイシングカットの深さは、ノズル層の平面に垂直に測定された濡れ防止層の厚さと同等、類似、および/または等しい。
【0008】
一実施形態では、複数の平行なダイシングカットが、濡れ防止層を局所的に除去するために適用される。ダイシングカットは一般に比較的小さな幅を有し、その結果、多数のプリントヘッドユニットはウェハ上に近接して配置され得る。処理時間を短縮するために、同じダイシング装置を使用して濡れ防止層を除去するが、これは、ノズル層を横切ってダイシング装置を複数回隣接した通過を必要とする。各ダイシングカットは、好ましくは直線として適用される。個々の直線は、当該直線が延びる領域において濡れ防止層が完全に除去されるように接触する。
【0009】
一実施形態では、接着剤がダイシングカット上にある。接着剤は、ダイシングカットに直接、または接着剤を最初にカバー上に置くことにより、取り付けまたは塗布される。濡れ防止層が局所的に除去された領域は接着剤で覆われる。接着剤は、ノズル層上に最初に塗布されてもよいし、プリントヘッドユニットに取り付けられるべきカバー上に設けられてもよい。接着剤は、好ましくは、接着剤が少なくとも濡れ防止コーティングのレベルまで又はそれを超えて延びる厚さで塗布される。
【0010】
一実施形態では、カバーは、接着剤によってダイシングカットの領域に接着される。接着剤は、カバーと濡れ防止層が除去された領域との間に設けられ、それによってカバーをノズル層に固定する。
(【0011】以降は省略されています)

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