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公開番号2024039549
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-22
出願番号2022144182
出願日2022-09-09
発明の名称水中油型乳化皮膚化粧料
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類A61K 8/06 20060101AFI20240314BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】肌上にラメラ状のα-ゲル構造の皮膜を形成し、タオルドライ後でもその保湿効果がより高く、持続性があり、使用感も良好な水中油型乳化皮膚化粧料を提供する。
【解決手段】(A)アニオン界面活性剤0.05質量%以上3質量%以下、(B)高級アルコール0.1質量%以上6質量%以下、(C)モノ脂肪酸グリセリンエステル、ジ脂肪酸グリセリンエステル、モノ脂肪酸ソルビタンエステル及びジ脂肪酸ソルビタンエステルから選ばれる1種又は2種以上の化合物0.3質量%以上12質量%以下、(D)ゲル浸透クロマトグラフィー測定により求められるクロマトグラフから算出されるMHとMLとが式(1):0.35≦ML/MH≦0.75の関係を充足するポリプロピレングリコール又はその低級アルキルエーテル0.05質量%以上10質量以下、(E)有機塩基0.01質量%以上1.5質量%以下、を含有する、水中油型乳化皮膚化粧料。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)を含有する、水中油型乳化皮膚化粧料。
(A)アニオン界面活性剤 0.05質量%以上3質量%以下、
(B)高級アルコール 0.1質量%以上6質量%以下、
(C)モノ脂肪酸グリセリンエステル、ジ脂肪酸グリセリンエステル、モノ脂肪酸ソルビタンエステル及びジ脂肪酸ソルビタンエステルから選ばれる1種又は2種以上の化合物 0.3質量%以上12質量%以下、
(D)ゲル浸透クロマトグラフィー測定により求められるクロマトグラフから算出されるM

とM

とが式(1)の関係を充足するポリプロピレングリコール又はその低級アルキルエーテル 0.05質量%以上10質量以下、
[数1]
0.35≦M

/M

≦0.75 ・・・・(1)
(式(1)において、前記クロマトグラム上の屈折率強度が最大となる極大点KからベースラインBへの垂線の長さをLとし、屈折率強度がL/2となるクロマトグラム上の2点のうち溶出時間が早いほうを点Oとし、溶出時間が遅いほうを点Qとし、点Oと点Qを結ぶ直線Gと前記極大点Kから前記ベースラインへ引いた垂線との交点をPとしたとき、点Oと交点Pの距離をM

とし、点Qと交点Pの距離をM

とする)
(E)有機塩基 0.01質量%以上1.5質量%以下
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
さらに、成分(F)HLB10~16の非イオン界面活性剤を水相側及び油相側に含有する請求項1記載の水中油型乳化皮膚化粧料。
【請求項3】
成分(F)HLB10~16の非イオン界面活性剤を水相側に0.01質量%以上1.5質量%及び油相側に0.01質量%以上1.5質量%以下含有する請求項2記載の水中油型乳化皮膚化粧料。
【請求項4】
さらに、成分(G)分子量500以下の3価以上のポリオールを含有する請求項1~3のいずれか1項記載の水中油型乳化皮膚化粧料。
【請求項5】
さらに、成分(H)数平均分子量2000以下のグリコール類及び成分(I)液状炭化水素油から選ばれる1種又は2種以上を含有する請求項4記載の水中油型乳化皮膚化粧料。
【請求項6】
成分(D)が、ゲル浸透クロマトグラフィーにおいて、示差屈折率計を用いて得られた屈折率強度と溶出時間で表されるクロマトグラムが左右非対称であり、以下に示すようにして求められるクロマトグラムのピークの非対称値Asが、下記式(2)、(3)の関係を充足するものである、請求項1~5のいずれか1項記載の水中油型乳化皮膚化粧料。
[数2]
As=W1/2/W5% ・・・(2)
0.30≦As≦0.70 ・・・(3)
(式(2)において、前記クロマトグラム上で屈折率強度がL/20となる2点のうち溶出時間が早いほうを点Rとし、溶出時間が遅いほうを点Sとし、点Rと点Sを結んだ直線Hと前記極大点Kから前記ベースラインBへ引いた垂線との交点をTとし、点Rと交点Tの距離をW1/2、点Rと点Sの距離をW5%とする)
【請求項7】
成分(D)のポリプロピレングリコールにおけるオキシプロピレン基の平均付加モル数が、50以上250以下である請求項1~6のいずれか1項記載の水中油型乳化皮膚化粧料。
【請求項8】
成分(E)が、炭素数1~6のアルキル基を有するアルキルアミン、炭素数1~6のアルキル基を有するアルカノールアミン及び塩基性アミノ酸から選ばれる1種又は2種以上である請求項1~7のいずれか1項記載の水中油型乳化皮膚化粧料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水中油型乳化皮膚化粧料に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
皮膚への保湿効果の持続性に優れた化粧料として、皮膚表面に均一で柔軟なラメラ状のα-ゲル構造の皮膜を形成する皮膚化粧料として、高級アルコールや高級脂肪酸等の油剤に加えてジアルキルエーテル、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、高重合シリコーン等を配合した皮膚化粧料が報告されている(特許文献1~3)。しかし、十分な保湿効果を得ようとして、洗顔後、シャワー後又は入浴後等のぬれ肌にこれら従来の化粧料を適用した場合、十分に肌に密着せず、タオルドライ後に十分な保湿効果が得られなかった。
そこで、本発明者らは、高級アルコール、アニオン界面活性剤、特定の多価アルコール脂肪酸エステルに加えて、ポリエーテル変性シリコーン及びアルキルポリエーテル変性シリコーンから選ばれる1種又は2種以上の化合物を含有させることにより、ぬれ肌に適用した場合であっても、肌上にラメラ状のα-ゲル構造の皮膜を形成し、タオルドライ後でも製剤の残留性が高く、肌の水分蒸散を抑制して、持続的な保湿効果を示し、皮膚感触も良好な皮膚化粧料が得られることを見出し、特許出願した(特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-227304号公報
特開2015-227305号公報
特開2016-222598号公報
特開2018-203730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献4記載の化粧料であっても、ぬれ肌に適用した場合、タオルドライ後の保湿効果、その持続性及び使用感は十分でなかった。
従って、本発明の課題は、肌上にラメラ状のα-ゲル構造の皮膜を形成し、タオルドライ後でもその保湿効果がより高く、持続性があり、使用感も良好な水中油型乳化皮膚化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで、本発明者は、さらにタオルドライ後の保湿効果及びその持続性を向上させるべく検討した結果、アニオン界面活性剤、高級アルコール、有機塩基、及びグリセリン脂肪酸エステル又はソルビタン脂肪酸エステルに加えて、特定の分子量分布を有するポリプロピレングリコール又はその低級アルキルエーテルを配合して水中油型乳化組成物とすることにより、肌上にラメラ状のα-ゲル構造の皮膜を形成し、タオルドライ後でも肌に吸い付くような感触を有するという優れた保湿効果の実感が得られ、その肌へ吸いつき力が持続し、かつ使用感も良好な水中油型乳化皮膚化粧料が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)を含有する水中油型乳化皮膚化粧料を提供するものである。
(A)アニオン界面活性剤 0.05質量%以上3質量%以下、
(B)高級アルコール 0.1質量%以上6質量%以下、
(C)モノ脂肪酸グリセリンエステル、ジ脂肪酸グリセリンエステル、モノ脂肪酸ソルビタンエステル及びジ脂肪酸ソルビタンエステルから選ばれる1種又は2種以上の化合物 0.3質量%以上12質量%以下、
(D)ゲル浸透クロマトグラフィー測定により求められるクロマトグラフから算出されるM

とM

とが式(1)の関係を充足するポリプロピレングリコール又はその低級アルキルエーテル 0.05質量%以上10質量以下、
【0007】
[数1]
0.35≦M

/M

≦0.75 ・・・・(1)
【0008】
(式(1)において、前記クロマトグラム上の屈折率強度が最大となる極大点KからベースラインBへの垂線の長さをLとし、屈折率強度がL/2となるクロマトグラム上の2点のうち溶出時間が早いほうを点Oとし、溶出時間が遅いほうを点Qとし、点Oと点Qを結ぶ直線Gと前記極大点Kから前記ベースラインへ引いた垂線との交点をPとしたとき、点Oと交点Pの距離をM

とし、点Qと交点Pの距離をM

とする)
(E)有機塩基 0.01質量%以上1.5質量%以下
【発明の効果】
【0009】
本発明の皮膚化粧料を用いれば、ぬれ肌に適用した場合であっても、肌上にラメラ状のα-ゲル構造の皮膜を形成し、タオルドライ後でも肌に吸い付くような感触を有するという優れた保湿効果の実感が得られ、その肌へ吸いつき力が持続し、かつぬれ肌に塗布したときの肌へのなじみやすさ、ぬれ肌に塗布し、タオルドライした後の肌のもちもち感、肌のべたつきのなさなどの使用感も良好であるという効果が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の化粧料は、水中油型乳化皮膚化粧料であって、その一態様は、次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)を含有する。
(A)アニオン界面活性剤 0.05質量%以上3質量%以下、
(B)高級アルコール 0.1質量%以上6質量%以下、
(C)モノ脂肪酸グリセリンエステル、ジ脂肪酸グリセリンエステル、モノ脂肪酸ソルビタンエステル及びジ脂肪酸ソルビタンエステルから選ばれる1種又は2種以上の化合物 0.3質量%以上12質量%以下、
(D)ゲル浸透クロマトグラフィー測定により求められるクロマトグラフから算出されるM

とM

とが式(1)の関係を充足するポリプロピレングリコール又はその低級アルキルエーテル 0.05質量%以上10質量以下、
(【0011】以降は省略されています)

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