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公開番号2024039142
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-22
出願番号2022143476
出願日2022-09-09
発明の名称保持器および玉軸受
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F16C 33/41 20060101AFI20240314BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】合成樹脂と金属製の補強部材とで一体に形成されているつの形保持器を用いた転がり軸受において、回転時の遠心力による保持器のつの部の変形を効果的に抑えられるようにする。
【解決手段】保持器1の補強部材8を、保持器1の環状部5に配され、全周にわたって径方向に延びる環状円板部12と、その環状円板部12の内周部から軸方向他方側(つの部6と反対の側)へ延びる突部13とからなるものとした。これにより、この保持器1を用いた転がり軸受では、保持器1が遠心力を受けたときに、補強部材8の突部13が環状円板部12の軸方向他方側への傾きを抑えるように作用して、従来の保持器(補強部材の突部が環状円板部から軸方向一方側へ延びているもの)よりも効果的につの部6の径方向外側への変形を抑えることができる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
環状部と、前記環状部から円周方向に等間隔で軸方向一方側に突出する複数のつの部とを備え、前記つの部の円周方向で隣り合うものどうしの間に転がり軸受の転動体を収容するポケットを有し、前記環状部および前記つの部は合成樹脂とその合成樹脂に埋め込まれる金属製の補強部材とで一体に形成されている保持器において、
前記補強部材は、前記環状部に配され、全周にわたって径方向に延びる環状円板部と、前記環状円板部の内周部または外周部から軸方向他方側へ延びる突部とからなるものであることを特徴とする保持器。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記環状部の軸方向他方側の端面から前記補強部材の環状円板部までの距離は、前記ポケットの底から前記補強部材の環状円板部までの距離の1~2倍であることを特徴とする請求項1に記載の保持器。
【請求項3】
前記補強部材は、冷間圧延鋼板によって形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の保持器。
【請求項4】
前記補強部材の板厚は、前記転動体の直径の4~8%であることを特徴とする請求項3に記載の保持器。
【請求項5】
前記合成樹脂は、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂のうちの少なくとも一つの樹脂が用いられていることを特徴とする請求項1または2に記載の保持器。
【請求項6】
請求項1または2に記載の保持器と、内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に配される前記転動体としての玉とを備える玉軸受。
【請求項7】
前記保持器のポケットの内面形状は、外周側が球面であり、内周側が円筒面であることを特徴とする請求項6に記載の玉軸受。
【請求項8】
前記保持器のつの部は、前記環状部の半径方向中心よりも内周側のみに設けられていることを特徴とする請求項6に記載の玉軸受。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、冠形保持器のようなつの付きの一体形保持器と、その保持器を用いた玉軸受に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
自動車や工作機械等において高温環境下で高速回転する装置に組み込まれる玉軸受等の転がり軸受では、一般に、その転動体を転動自在に保持する保持器として、自己潤滑性を有する合成樹脂製の一体形保持器が採用されている。
【0003】
ところが、近年、自動車等の各種回転装置の性能向上や小型化に伴い、そこに組み込まれる転がり軸受は、さらなる高速回転化や省スペース化が図られる一方、使用時の温度が上昇する傾向にある等、使用条件が一層厳しくなっている。このため、保持器として金属製のものに比べて剛性の低い合成樹脂製のものを用いている場合は、高速回転時に保持器の遠心力に対する耐変形性が不足することが懸念されるようになってきている。
【0004】
特に、玉軸受に用いられる冠形保持器のようなつの付きの一体形保持器(以下、「つの形保持器」とも称する。)で合成樹脂製のものは、高速回転下で使用した際に、片持ち梁状のつの部が遠心力によって径方向外側に変形しやすく、変形したつの部の先端側の内周側部分が転動体に接触してその転動を妨げたり、保持器に異常摩耗や亀裂が発生したりする等のトラブルを生じるおそれがある。
【0005】
このため、合成樹脂製の保持器を使用すると上記のようなトラブルの発生が懸念される場合には、インサート成形によって金属製の補強部材を合成樹脂と一体化して遠心力に対する耐変形性を高めた保持器が使用されることが多い(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
特許文献1に開示されている保持器は、全周にわたって径方向に延びる環状円板部と、環状円板部から軸方向一方側に延びる突部とが一体形成された金属製の補強部材を用いている。その補強部材は保持器の環状部およびつの部を形成する合成樹脂と一体化され、保持器の遠心力に対する曲げ剛性や捻り剛性を高めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2011-117609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1の保持器では、補強部材の突部が環状円板部から軸方向一方側(つの部の突出方向)に延びるように配されているので、遠心力によってつの部が径方向外側に変形する際に、補強部材の突部が環状円板部の軸方向他方側への傾きを助長するように変形することになる。このため、高速回転下では遠心力によるつの部の変形を十分に抑えることができず、そのつの部の変形に起因するトラブルを防止できないおそれがある。
【0009】
そこで、本発明は、合成樹脂と金属製の補強部材とで一体に形成されているつの形保持器を用いた転がり軸受において、回転時の遠心力による保持器のつの部の変形を効果的に抑えられるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、本発明は、環状部と、前記環状部から円周方向に等間隔で軸方向一方側に突出する複数のつの部とを備え、前記つの部の円周方向で隣り合うものどうしの間に転がり軸受の転動体を収容するポケットを有し、前記環状部および前記つの部は合成樹脂とその合成樹脂に埋め込まれる金属製の補強部材とで一体に形成されている保持器において、前記補強部材は、前記環状部に配され、全周にわたって径方向に延びる環状円板部と、前記環状円板部の内周部または外周部から軸方向他方側へ延びる突部とからなるものである構成(構成1)の保持器を提供するようにした。
(【0011】以降は省略されています)

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