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公開番号2024038647
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-21
出願番号2022142831
出願日2022-09-08
発明の名称玉軸受
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類F16C 19/06 20060101AFI20240313BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】冠形保持器を備える玉軸受において、遠心力による冠形保持器の変形をさらに抑える。
【解決手段】保持器の一側面に開口したポケット44,45の中で軸方向に最も深いポケット底Pbと、当該ポケットPbに接続するポケット爪42a,43bの中で当該ポケット底Pbから軸方向に最も遠い先端Pt1,Pt2との間の距離の軸方向成分を当該ポケット底Pbに対する当該ポケット爪42a,43bの軸方向長さとしたとき、保持器4が、第一の軸方向長さA1まで延びる第一のポケット爪42aと、第一の軸方向長さA1よりも短い第二の軸方向長さA2まで延びる第二のポケット爪43bとを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
内方の軌道溝を有する内方部材と、外方の軌道溝を有する外方部材と、前記内方の軌道溝と前記外方の軌道溝との間に介在する複数の玉と、これら複数の玉を保持する保持器とを備え、
前記保持器の周方向複数箇所に前記玉を収容するポケットが形成されており、前記ポケットが軸方向一方側に向かって開口しており、前記保持器が、前記玉を保持する対のポケット爪を有する玉軸受において、
前記ポケットの中で軸方向に最も深いポケット底(Pb)と、当該ポケット底(Pb)に接続する前記ポケット爪の中で当該ポケット底(Pb)から軸方向に最も遠い先端(Pt1,Pt2)までの距離の軸方向成分を当該ポケット底(Pb)に対する当該ポケット爪の軸方向長さとしたとき、前記保持器が、第一の前記軸方向長さ(A1)まで延びる第一の前記ポケット爪と、前記第一の軸方向長さ(A1)よりも短い第二の前記軸方向長さ(A2)まで延びる第二の前記ポケット爪とを有することを特徴とする玉軸受。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記ポケット爪の全体が、前記玉のピッチ円よりも前記保持器の中心軸側に寄った位置だけに設けられている請求項1に記載の玉軸受。
【請求項3】
前記第二の軸方向長さ(A2)が前記玉の半径よりも大きい請求項1又は2に記載の玉軸受。
【請求項4】
前記第二の軸方向長さ(A2)が前記第一の軸方向長さ(A1)の95%以下である請求項3に記載の玉軸受。
【請求項5】
前記保持器が、第一の前記玉に対して周方向一方側に位置する前記第一のポケット爪(42a)と、当該第一の玉に対して周方向他方側に位置する前記第一のポケット爪(42b)と、前記第一の玉とは異なる第二の前記玉に対して周方向一方側に位置する前記第二のポケット爪(43a)と、当該第二の玉に対して周方向他方側に位置する前記第二のポケット爪(43b)とを有する請求項1又は2に記載の玉軸受。
【請求項6】
前記保持器が、第一の前記玉に対して周方向一方側に位置する前記第一のポケット爪(42a)と、当該第一の玉に対して周方向他方側に位置する前記第二のポケット爪(43b)と、前記第一の玉とは異なる第二の前記玉に対して周方向他方側に位置する前記第一のポケット爪(42b)と、当該第二の玉に対して周方向一方側に位置する前記第二のポケット爪(43a)とを有する請求項1又は2に記載の玉軸受。
【請求項7】
前記第一の玉の総数と、前記第二の玉の総数の差が1以下である請求項6に記載の玉軸受。
【請求項8】
前記保持器が、当該保持器の全周に亘って前記第一のポケット爪(42b)と前記第二のポケット爪(43a)とを周方向に交互に有する請求項1又は2に記載の玉軸受。
【請求項9】
前記保持器が、前記各ポケット爪に連続する環状体(41,51,61)を有し、前記内方部材が、前記環状体(41,51,61)の内周と半径方向に隙間をもって対向する肩部(12)を有し、前記保持器の内周の中で前記肩部(12)と半径方向に対向しかつ前記ポケットに接する部位に当該肩部(12)との間の隙間を半径方向に拡大する凹部(46,52,62)が形成されている請求項1又は2に記載の玉軸受。
【請求項10】
内方の軌道溝を有する内方部材と、外方の軌道溝を有する外方部材と、前記内方の軌道溝と前記外方の軌道溝との間に介在する複数の玉と、これら複数の玉を保持する保持器とを備え、
前記保持器の周方向複数箇所に前記玉を収容するポケットが形成されており、前記ポケットが軸方向一方側に向かって開口しており、前記保持器が、前記玉を保持する対のポケット爪を有する玉軸受において、
前記ポケット爪の全体が、前記玉のピッチ円よりも前記保持器の中心軸側に寄った位置だけに設けられていることを特徴とする玉軸受。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、玉軸受に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
EV(電気自動車)やPHEV(プラグインハイブリッド電気自動車)においては、エンジン駆動車と遜色のない駆動力を得るため、駆動源である電動モータの高速回転化が進んでいる。この高速回転の軸を支持するため、高速回転での運転に適した玉軸受が使用されている。
【0003】
高速回転対応の玉軸受として、従来、冠形保持器が採用されている。冠形保持器は、軸方向一方側に向かって開口した各ポケットに一個の玉を収容する環状の軸受部品であって、その玉を保持する対のポケット爪を有する。一般に、そのポケットの軸方向一方側への開口幅は、玉の直径よりも小さく設定されている。玉軸受の内外の軌道溝間に介在する玉と保持器とを組み合わせる際、玉を挟む対のポケット爪が弾性変形することによって、玉がポケットに収められ、弾性復元した対のポケット爪は、玉に対して軸方向他方側に向かって係合可能な状態となる。その係合により、冠形保持器の軸方向他方側への移動が規制されるので、冠形保持器と玉の分離が防止される(例えば、特許文献1~4)。
【0004】
合成樹脂を主材料とした冠形保持器が高速回転する場合、冠形保持器に作用する遠心力が問題になる。すなわち、高速回転時、片持ち梁である各ポケット爪に強い遠心力が作用すると、遠心力による発生応力がポケットの底を成す保持器部分に集中し、ここを変形起点として冠形保持器が各ポケット爪を外方の軌道溝側へ傾ける様に全体的に変形する。この変形量が増加して冠形保持器が軌道輪や玉と干渉すると、摩耗粉の発生、異常発熱、短寿命化の原因になる。
【0005】
特許文献5、6の冠形保持器では、ポケット爪の先端側においてポケット爪の半径方向幅を小さくすることにより、ポケット爪の軽量化を図って遠心力による変形を抑制している。
【0006】
さらに、特許文献5の冠形保持器では、玉のピッチ円よりも冠形保持器の中心軸側に寄った位置で玉とポケット爪とを接触させる設定により、半径方向内方へ向う方向の力を玉からポケット爪に作用させて、高速回転時の冠形保持器の変形を抑えるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第6841067号公報
特開2011-226635号公報
特許第5500837号公報
特開2016-169766号公報
特開2013-200006号公報
特開2020-143696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献5、6の冠形保持器のように、ポケット爪の先端側において半径方向幅を小さくすることは、ポケット爪の強度を確保する上で限界がある。また、EV等の駆動用モータにおいては今後も高速回転化が進むと予想されるため、遠心力による冠形保持器の変形を更に抑えることが重要になると考えられる。
【0009】
上述の背景に鑑み、この発明が解決しようとする課題は、冠形保持器を備える玉軸受において、遠心力による冠形保持器の変形をさらに抑えることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を達成するための第一の手段は、内方の軌道溝を有する内方部材と、外方の軌道溝を有する外方部材と、前記内方の軌道溝と前記外方の軌道溝との間に介在する複数の玉と、これら複数の玉を保持する保持器とを備え、前記保持器の周方向複数箇所に前記玉を収容するポケットが形成されており、前記ポケットが軸方向一方側に向かって開口しており、前記保持器が、前記玉を保持する対のポケット爪を有する玉軸受において、前記ポケットの中で軸方向に最も深いポケット底と、当該ポケット底に接続する前記ポケット爪の中で当該ポケット底から軸方向に最も遠い先端までの距離の軸方向成分を当該ポケット底に対する当該ポケット爪の軸方向長さとしたとき、前記保持器が、第一の前記軸方向長さまで延びる第一の前記ポケット爪と、前記第一の軸方向長さよりも短い第二の前記軸方向長さまで延びる第二の前記ポケット爪とを有する、という第一の構成を採用することである。
(【0011】以降は省略されています)

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