TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024036836
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-18
出願番号2022141345
出願日2022-09-06
発明の名称保護領域における獣害防止構造
出願人前田工繊株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A01M 29/30 20110101AFI20240311BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】簡易な構造で以て保護領域内への野生動物の侵入防止と、野生動物による食害防止作用を発揮できる、保護領域における獣害防止構造を提供すること。
【解決手段】表面20aおよび裏面20bを有する帯状を呈するスノコパネル20を使用し、スノコパネル20の表面20aにはパネルの長手方向に沿って板状を呈する複数の縦リブ21が形成してあり、スノコパネル20の裏面20bには縦リブ21と交差する棒状を呈する複数の交差リブ22が形成してあり、複数の縦リブ21と複数の交差リブ22とが同一方向に揃って露出するように、交差して隣り合うスノコパネル20の表面20aと裏面20bを異なる組み合わせにして保護領域50の外周縁部に敷設した。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
表面および裏面を有する帯状を呈するスノコパネルを使用し、該スノコパネルを保護領域の外周縁部に沿って敷設することで保護領域内への野生動物の侵入を防止しつつ、保護領域内の植物を保護する獣害防止構造であって、
前記スノコパネルはパネルの長手方向に沿って並列した板状を呈する複数の縦リブと、該縦リブと交差して並列した棒状を呈する複数の交差リブとを具備した通気性を有する格子構造体であり、
前記前記複数の縦リブはスノコパネルの表面側に露出して形成すると共に、前記複数の交差リブはスノコパネルの裏面側に露出して形成してあり、
前記保護領域の外周縁部に沿って複数のスノコパネルを敷設したことを特徴とする、
保護領域における獣害防止構造。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記保護領域の外周縁部に沿って前記複数の縦リブと複数の交差リブとが同一方向に揃って露出するように、交差して隣り合うスノコパネルの表面と裏面を異なる組み合わせにして保護領域の外周縁部に敷設したことを特徴とする、請求項1に記載の保護領域における獣害防止構造。
【請求項3】
傾斜した保護領域の外周縁部を複数組のスノコパネルが四角枠状に囲繞し、保護領域の左辺部と右辺部には複数の縦リブを露出させたスノコパネルを傾斜方向に沿って敷設し、保護領域の上辺部と下辺部には傾斜方向に沿った複数の交差リブを露出させた別途のスノコパネルを傾斜方向と直交する方向に沿って敷設したことを特徴とする、請求項2に記載の保護領域における獣害防止構造。
【請求項4】
前記縦リブと交差リブの交差部に上下に貫通して形成した複数の開口と、前記スノコパネルが隣り合う縦リブの間に縦リブの長手方向に沿って連続した形成した保護溝とが連通していることを特徴とする、請求項1に記載の保護領域における獣害防止構造。
【請求項5】
前記縦リブはその上端面が平坦面であり下端面が波形面であることを特徴とする、請求項1に記載の保護領域における獣害防止構造。
【請求項6】
前記スノコパネルは合成樹脂で一体的に成形されていることを特徴とする、請求項1に記載の保護領域における獣害防止構造。
【請求項7】
前記保護領域の全面に亘って植生マットまたは植生シートが敷設してあることを特徴とする、請求項1に記載の保護領域における獣害防止構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シカ、イノシシ、クマ等の野生動物による植物の食害防止機能と、野生動物の侵入を防ぐ侵入抑止機能を発揮できる、保護領域における獣害防止構造に関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
法面や傾斜地では、斜面の安定及び景観の向上等の目的として緑化工を施している。
緑化工としては吹付工が広く知られている。吹付工では、土壌、堆肥、植物種子等の混合物からなる緑化基材を傾斜地等に層状に吹付け、芝、クローバー、ヨモギ等の在来種の植物を植生している。
緑化基材を構築するにあたり、緑化基材の内部または上面に菱形金網等の網状物を敷設して傾斜面を安定化している。
【0003】
このような保護領域に、カモシカ、ニホンジカ等の野生動物が侵入して、植物を食べつくす食害の問題と、保護領域を踏み荒らす問題が指摘されている。
食害を放置すると自然景観の再生が困難となり、野生動物による踏み荒らしは、土壌が流出して斜面崩壊の原因となる。
【0004】
野生動物による食害の防止手段としては、例えば保護領域全体を網状物で被覆することが知られている(特許文献1~3)。
特許文献1には、硬質の補強材と柔らかい金網とを組み合わせて形成したアーチ体で被覆することが開示され、特許文献2には傾斜地に井桁状の枠体を敷設し、この枠体の上面に金網を張ることで、傾斜地から離間した状態で金網を敷設することが開示され、特許文献3には、帯状ネットをアーチ状に屈曲して成形した複数のネット材を使用し、各ネット材の相対向する両辺を固定ピンで固定して傾斜地を覆うことが開示されている。
【0005】
また野生動物の侵入を防止する他の手段としては、保護領域を侵入防止柵で囲うことも広く知られている。
特許文献4には、支柱の間にネットを張設した柵本体の一部に、複数の裸電線を追加設置した侵入防止柵が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2010-213606号公報
特開2004-73192号公報
特許第5503067号公報
特開平11-206305号公報
【0007】
従来の食害防止技術にはつぎの解決すべき課題を有する。
<1>保護領域を各種の網状物で被覆することで、ある程度の食害防止効果を期待できるものの、野生動物の侵入を確実に抑制することができない。
食害防止効果を高めるには、保護領域の周囲に侵入防止柵を別途に設ける必要がある。
そのため、大規模な施設となって建設コストが高くなる。
<2>従来の網状物は地面から浮かして配置しているが、網状物が撓み変形や弾性変形を許容する構造である。
そのため、網状物の上に野生動物が載ると、網状物が沈み込んでしまうため、植物が根元近くまで食い荒らされてしまい、防食効果を十分に発揮できない。
【0008】
従来の侵入防止柵はつぎの課題を内包している。
<1>侵入防止柵は、多数の支柱と大面積の網状物を構成資材とするため、侵入防止柵の設置に多くの時間と労力を要するだけでなく、建設コストが非常に高くつく。
<2>侵入防止柵は柵の高さのみで野生動物の侵入を防止する構造であるため、柵高が十分でない場合や、シカ等の跳躍力の高い野生動物が柵を飛び越えて侵入する。
そのため、野生動物に対する侵入防止効果が限定的である。
<3>山岳地帯に設置した場合、雪塊の滑落により侵入防止柵が破壊され易く、融雪後における柵の補修に多くの手間とコストがかかる。
【0009】
本発明は以上の点に鑑みてなされたもので、以上の課題を解決できる、保護領域における獣害防止構造を提供することを目的とする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、表面および裏面を有する帯状を呈するスノコパネルを使用し、該スノコパネルを保護領域の外周縁部に沿って敷設することで保護領域内への野生動物の侵入を防止しつつ、保護領域内の植物を保護する保護領域における獣害防止構造であって、前記スノコパネルはパネルの長手方向に沿って並列した板状を呈する複数の縦リブと、該縦リブと交差して並列した棒状を呈する複数の交差リブとを具備した通気性を有する格子構造体であり、前記前記複数の縦リブはスノコパネルの表面側に露出して形成すると共に、前記複数の交差リブはスノコパネルの裏面側に露出して形成してあり、前記保護領域の外周縁部に沿って複数のスノコパネルを敷設した。
本発明の他の形態において、前記保護領域の外周縁部に沿って前記複数の縦リブと複数の交差リブとが同一方向に揃って露出するように、交差して隣り合うスノコパネルの表面と裏面を異なる組み合わせにして保護領域の外周縁部に敷設した。
本発明の他の形態において、傾斜した保護領域の外周縁部を複数組のスノコパネルが四角枠状に囲繞し、保護領域の左辺部と右辺部には複数の縦リブを露出させたスノコパネルを傾斜方向に沿って敷設し、保護領域の上辺部と下辺部には傾斜方向に沿った複数の交差リブを露出させた別途のスノコパネルを傾斜方向と直交する方向に沿って敷設した。
本発明の他の形態において、前記縦リブと交差リブの交差部に上下に貫通して形成した複数の開口と、前記スノコパネルが隣り合う縦リブの間に縦リブの長手方向に沿って連続した形成した保護溝とが連通している。
本発明の他の形態において、前記縦リブはその上端面が平坦面であり下端面が波形面である。
本発明の他の形態において、前記スノコパネルは合成樹脂で一体的に成形されている。
本発明の他の形態において、前記保護領域の全面に亘って植生マットまたは植生シートが敷設してある。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

前田工繊株式会社
野生動物の忌避装置
4日前
前田工繊株式会社
保護領域における獣害防止構造
1か月前
個人
産卵床
3日前
個人
魚釣用ルアー
25日前
個人
動物飼育用ケージ
10日前
個人
猫用のトイレ
10日前
井関農機株式会社
作業車両
19日前
井関農機株式会社
作業車両
19日前
個人
計量カップ付き肥料袋
23日前
個人
水中生物採集器
3日前
個人
イカが傘針を開く餌木
1か月前
個人
木造人工島の海産物農業
19日前
井関農機株式会社
収穫機
20日前
井関農機株式会社
作業車両
20日前
井関農機株式会社
作業車両
1か月前
井関農機株式会社
作業車両
23日前
井関農機株式会社
作業車両
10日前
井関農機株式会社
苗移植機
10日前
株式会社大垣化工
糸収容具
11日前
井関農機株式会社
作業車両
18日前
株式会社大貴
動物用トイレ
3日前
個人
スライドハンマー
1か月前
みのる産業株式会社
作業台車
12日前
日東電工株式会社
水槽
26日前
井関農機株式会社
乗用型苗植機
1か月前
井関農機株式会社
乗用型苗植機
13日前
井関農機株式会社
台木切断装置
23日前
ロンタイ株式会社
植生体
10日前
積水樹脂株式会社
トンネル栽培用支柱
1か月前
井関農機株式会社
防除システム
17日前
カゴメ株式会社
トマト種子の製造方法
26日前
個人
落口枡用取付部材及び落口枡
1か月前
個人
水田用除草機器および水田用除草体
11日前
井関農機株式会社
乗用型苗移植機
1か月前
MWPO株式会社
キャットタワー
3日前
井関農機株式会社
農作業機用台車
26日前
続きを見る